第37話 油断
「気を緩める」ことの語源は諸説あり、古くから知られた大切な「油」だが、(4世紀頃)それが零れて命が絶たれる、断罪されるシチュエーションには無理がある。鉢には最初から程々に入れれば宜しい。(8世紀頃)灯油を切らせば暗闇で殺されるのも同様のこじつけだが、命がけで「絶やすな」という馬鹿げた命令を下す者はいる。1859年8月28日アメリカで世界初の油田掘削に成功。以降世界は一変した。オイルを求めて争い、奪い合う。断罪し、制裁し、生命を奪う。現代の「油断」は、「不断に油を断たれる状況に陥るような気の緩み」を指す。「ゆったり」した時代は過ぎ去り、現代ほどその真実味が増した時代はない。初めから程々にして皆で分け合えば「油断」することはない。
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