六話

坊主。


一つだけ言っておく。



喧嘩の時は…

竜にも俺にも近付くな…








その時は意味がわからんまま、軽い返事をしたらしいが…


その時の傷だと、わしに腹を見せてのう。

懐かしそうに笑いながら、また話の続きを始めたんじゃ…









砂漠でな。


緑の女王が現れてなあ…



ああ…

かなりのでかさだった…



だけどな。

わしは師匠の方が怖かったよ。



攻撃を避けんのじゃ。


ああ、一切な。




笑い出し…よだれを流し…斬り捲る…




こうなったら、もう駄目じゃ。


瞬きもしないんじゃぞ?


竜に噛まれまくってな、血が止まらんから…


回復させに近付いた時じゃ……









ガアアアァ!








その瞬間、わしは師匠に腹を裂かれ…


気がついた時は近くの町で寝とったわい。



これが師匠じゃ。



本当…危ない男だったのう…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る