二話

彼がね、9歳の頃かな。



東の方では、土地へ土地へと移動しながら生計を立てる…


まあ…商売人ね。



彼の家族も同じく、その中で商売を続けててね。



妹2人にお父さんお母さん…

犬が1匹いて…



楽しくて居心地のいい…

みんな気のいい家族だったんだよ。




ある時…

次の町に行くのに、砂漠を横断しなければならなくなったの。




彼も含め、子供達はいつものようにね。

直ぐに別れてしまう友達なんかと、さよならの挨拶をしてたわ。



でも、お父さんお母さんは悩んでた。



狩人でも、狩ったという話をなかなか聞く事がない…


あの双角竜の巣だからね。




あまりの強さに…


悪魔の呼び名を付けられた…




そう……奴よ。



だけどお父さんは行く事にしたの。

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