三話

子供への土産でも、持って帰って来たんやろなあ。



お父さんは嬉しそうにして、仕事から戻ってきた。

村に近づくにつれ、あの惨状に気付く……



みんな家の外にいたよ。いつものように。




でも…


おかえりの言葉は…

誰からも聞く事はなかったんや……



下の子を守るように横たわる奥さんと…

そして…



上の子はもう……




お父さんは今日あった事を、いつものようにみんなに聞かせてたよ。



誰も聞いてないのに…



目に涙をいっぱい…

いっぱい溜めて……




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