第116話 一日遊んだ
小助は、年中温暖な気候を利用して、海岸沿いをリゾート地に開発、コジャレた休憩所にプールを接地、シーサイドホテルに遊技場まで作って居った。
わしは、水底を走った事は有るが、泳いだ事が無かった、浮き輪頼りに、プールでバシャバシャやるのは結構楽しい。
バシャバシャの横をスイスイと、小助のくせに抜き手で格好良く泳ぎよる、小助も海の男、たくみに泳ぐチョット羨ましいぞ。
ヒミコとタマモは、濡れるのが嫌とか言ってプールに入らん、こんなに楽しいのに、二人が退屈せんように、残念じゃが切り上げじゃ。
遊技場は射的、輪投げ、ボーリング(人の手でピンを列べる)等、わしが教えた、健全な物を選んで居る。
射的も輪投げも、商品はマンバ人形。
コケシのような物と、縫いぐるみのマンバちゃん人形じゃ。
特徴は出て居るが、わしの方が可愛いぞ。
旅行客が喜んで遊び、確りと金を落としておるな。
何故か、ヒミコとタマモが輪投げから離れん、人形が取れるまでずっとやっておった。
よく考えるに、わしらは遊ぶ事を知らずに何百年も生きてきた。
詰まらん生き方じゃったな·····。
「流石小助じゃ!!人を呼び寄せ、遊ばせる術を心得ておる、クロノは安泰じゃな!!」
「マンバちゃんが色々話してくれたから、チョットの工夫で楽だったよ」
一日楽しかった、満足じゃ。
クロノの繁栄を見るに、カスメ領の繁栄が期待出来る。
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