第89話 ベラリカ亜大陸へ
哲には会えんかったが、ミエミとミエシをダッコ出来た。
ダッコして気付いた、哲の子供はケトシの猫耳は有るが尻尾が無い。
人間の赤ちゃんと違い、生まれて10日程経った今は、ヨチヨチ歩くのを見て驚いた。
哲とケトシの混血とは無関係で、ケトシの赤ちゃんは、皆数日で歩く様になるそうじゃ。
無防備な、赤ちゃん状態が長いと生き残れん、過酷で危険な世界じゃったと言う事か。
残存0番隊のメンバーにヒミコを紹介し、魔王国に跳んだ。
魔王国は殆ど空き家状態じゃが、警備隊にヒミコを紹介しざっと施設を見て回り、ヒミコが楽しみにして居る、ベラリカ亜大陸に跳ぶ。
同行はヒミコ、オロチにチトセ、ホシにスラッピ。
クミにドーリとアードは、指導中じゃから置いてきた。
3人皆転移が出来る、用が済めば追っかけて来るじゃろう。
砂金の砂浜に転移すると、ヒミコは目をキラキラさせて、砂金を拾いだした。
際限が無いので、腕輪が出来る量を拾った時点で。
「ヒミコ、ダンジョンのゴブリンを倒すと、金塊を落とす、それ位にして行くぞ!」
腕輪を作って渡してやった。
日緋色金のワンポイント腕輪じゃ。
「わっ!綺麗!!マンバ様有り難う!!」
ヒミコも女の子じゃ、金の腕輪が気に入ったようじゃ。
「皆、飛ぶぞ!!」
しばらく飛ぶと、ベラの鳥人王国が見えてきた。
着陸すると、ベラがやってきた。
ベムとベロ、ハープとハーピー達は、片膝を突けて迎えてくれた。
ベラの指導が行き届いて居る。
「マンバ様、王国は問題無く発展して居ります!!」
「豊かな良い国になって居る、ベラご苦労であった!」
「マンバ様、有り難う御座います」
「と、堅苦しいのはこれ位で、皆、立ってくれて良いぞ!!」
ヒミコを紹介した。
「マンバ神様の、筆頭眷属、猫又ヒミコです!宜しく!!」
「マンバ様、リカちゃんは、一寸村に行ってると思う」
一寸豆コロ村は長いから、略して呼ぶ様になったようじゃ。
ベラを加え一寸豆コロ村に歩いて向かう。
ヒミコは、待て無いと言った感じで、ホシと飛んで言った。
見えて居るから、歩いても直ぐなのにセッカチな奴じゃ。
村に着くと、ヒミコの泣き声混じりの大声が聞こえてきた。
「ボックル!!ホウシ!!豆憎!!良く無事だった!!!会いたかった!!!」
ヒミコは号泣じゃ。
びっくりして居るリカ達に、ホシが説明して居る。
暫く泣いて居ったヒミコは、落ち着いた様で、照れくさそうに笑いだした。
日本で唯一人残った妖怪じゃったヒミコ、皆の安否が気になって居ったようじゃ。
ベラとリカ達の協力で、村は豊かに発展し心安らかな暮らしが出来て居る。
手早く準備が整い、豪華な宴が始まった。
ヒミコにすると、600年以上の歳月の末の再会、また泣いて居る。
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