第67話 半島領地の視察に行く

今がチャンスと、六郎をシゴク。

「今の六郎ならば、架空袋も習得しそうじゃな!!」

「母上様!かくうぶくろ?とは?」

「これも、眷属の殆どが仕える!先ず大きな何でも入る倉庫を思い浮かべる事じゃ!!」

「ん?ん~と」

目を閉じた六郎は、眉間にしわを寄せて想像して居る、想像が創造に成れば占めたものじゃが·····。


「ん?創造出来て居るぞ!!!六郎その倉庫にこれを入れて見よ!」

わしが、有り余る鉄で造ってみた、日本刀を六郎に渡した。

「これを·····いれ、る·····」

「出来たではないか、六郎!!!」

「えっ?えっ!!消えた?」

「今の日本刀を、取り出してみろ!」

「え~と·····あっ出た!!!」

「それが時空間神術、架空袋じゃ!!」


鬼火以外は、鎌鼬さえ出来なんだ六郎、一気に多数神術を習得し、今は呆然として居る。

その内じわじわ喜びが込み上げて来るじゃろう。

「良くやった六郎!!流石わしの息子じゃ!!!後は繰り返し発動させて強度を増せ!!!」

「··········あっ!母上様ご指導、感謝します·····」


これで、六郎は大丈夫じゃ。


今日もホシは、きこりと一緒に出掛けて居ったようじゃな。

「ホシ!」

「あっ!マンバ様!!ヨウサさん達、お疲れ様ぁ!!」

「「「ホシ様!今日も、有り難う御座いました!!!」」」


「ホシは樵達のアイドルじゃな」

「マンバ様、あいどる?とは何ですか?」

「人気者じゃな」

「感謝はされてるけど·····時間の掛かる伐採を、鎌鼬で私が伐採してるだけだよ」

「ホシは一寸属として、前代未聞じゃぞ」

「えっ?」

「鬼火が仕える者は結構居ったが、鎌鼬に飛行術が仕える一寸は居らん」

「はい」

「頑張るホシに、架空袋を教えてやろう」

「え~っ、是非お願いします!!!」

「殆ど独自に、鬼火や飛行術までも習得したホシならば、必ず出来る!!!先ず巨木でも楽に入る大きな倉庫を、現実の物と思い描いて観る事じゃ」

「·····大きな·····倉庫」

(努力家ってだけでは無いな、ホシも天才じゃ)

「この棒にれて、倉庫に入れてみろ」

「ん~~っ、入ったかな?」

「棒が消えたと言う事は、入ったと言う事じゃ」

「今度は棒が出て来る様に思ってみろ」

「出ました!!!」

「ホシは凄いぞ!!これが時空間神術じゃ!!!」

「マンバ様ぁ!!!」

ホシは、わしに抱き着き泣き出した。

指で頭をなぜながら、気の済むまで泣かせておいた。


やっと泣き止んだホシと、森に飛んで行った。

ホシに巨木を鎌鼬で伐採させて、収納させる。

「良いか?ホシは小さい、身長13.5センチ位じゃったか?」

「はい、4寸5分です」

「身体に関係無く、架空袋倉庫は巨大じゃ!!この巨木でも楽に入る、触れて収納してみろ」

木に蟻が取り付いた様に見える、ホシが見事に巨木を収納した。

「見事じゃ!!!ホシ!本当にお前は凄いぞ!!!」

「マンバ様のご指導が良かったからです」

「当然じゃ、じゃがホシも天才だぞ!!」

(マンバ様ご自分が凄いのは当然って、否定とか謙遜しないんだ!!!マンバ様には挫折とか絶望って無いのでしょうね)


「ホシ!ついでに、氷雨も覚えるか?」

「勿論!!!マンバ様の個人指導のチャンス逃しません!!」


ホシは、氷雨も容易く習得し居った。


オロチとチトセが帰って来た。

「マンバ様、半島領地全体的に、興味のある所は有りませんでした」

「でも、マンバ様でしたら、もっと良い改善が出来ると思われました」

「シーサラは、マンバ神と私達眷属に陶酔し、ある意味恐れて居る様子、1日も早く神術を授けてもらう為、家臣や住民にマンバ神様の凄さを、徹底告知して居りました」


「そうか、では皆で領地視察に行くとするか!!」

「全員と言いますと、六郎殿もですか?」

「おぅ!全員じゃ!!」

「二人で、皆に集まるように言って回ります!!」

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