61 古文書

 エル家に代々伝わる古文書を要約する。



 昔、地球という惑星には原始下等種族が住んでいた。エル家は彼らにアリ程の価値すら見出さず、関心の対象外であったため、地球人の所業に関しては放置放任していた。


 超高度に発達した科学に、地球人の倫理的判断力の成長は追い付かず、時代を経るにつれ、それは麻痺し、鈍化の一途をたどった。


 幾つもの文明が起こっては滅んだ。六度目の滅びを迎える地球。例にもれず、滅びの原因となったのは核であった。



 敵対する国の主要都市と原子力発電所に、核ミサイルの照準を当て互いに牽制し合う各国。


 地球の滅亡を危惧したある国は地下へシェルターを作り、またある国は、火星への移住を試みた。

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