もみじ、ひとひら

作者 紺藤 香純

90

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★★★ Excellent!!!

 
 市役所職員の勇貴は、楓さんという和服の美女とひょんなことから出会い、彼女と交際を始めます。グラビア・アイドルっぽい容姿のくせに、いつも和服の楓さん。可愛らしいのだが、古風で、それでいて少しズレていて、なんとも愛らしいのです。だが、この楓さん。じつは何百年も生きる鬼女だったのです!

 というあらすじなのですが、本作、ドタバタ系のラブコメでもなければ、妖怪退治のライトノベルでもありません。

 ちょっと普通で、でもちょっと変な市役所職員と、なんとも愛らしい人外美女の、ほのぼのした日常とほんわかした交際。それとちょっとばかり入り組んだ家族関係なんかが絡められて綴られるお二人の、あったかで、純粋で、たまにちょっと色っぽい恋愛譚です。

 とにかく、楓さんが可愛いんです。鬼なんだけど、角はいつも隠してます。


 ですが、あるとき楓さんが化け物退治のときに怪我を負ってしまい……。

 途中から物語は意外な方向へ進みます。本来まじわるはずのない人と鬼の運命の糸が絡み合う時、怪異で耽美な物語が幕を開けます。

 われは人、かれは人外。人と鬼は、愛し合ってもそこには辛い決着しか待っていないのでしょうか? 愛とは、人の男と、人の女の間にしかないものなのでしょうか?

 そんなことを考えさせられる恋愛譚でございます。


★★★ Excellent!!!

ヒロイン――楓さんが、とてもとてもとてもかわいいです。
外見的には美人、中身可愛い(+食いしん坊)、着物着用とか、
いったいどんな属性ですか。
あとお胸が……。
これらは「いの一番」に言わなきゃならないところ。
お胸とか――。

真面目なことを言うと、まず一瞬で世界に引き込まれました。
舞台は「どこからどう見ても現代社会」なのに、
どうやって「鬼」と両立させるんだろうと思わされたのです。
そしてその魅せ方が上手い上手い。そしてあっという間に読了でした。

登場人物が誰も彼も魅力的で、生きてるんですよね。
鬼だろうと人だろうと。生き生きとしてる。
「鬼」という存在は(たぶん)フィクションなんですけども、
そのフィクションの織り込み方が巧みで、一周回ってリアル。
なんと表現したら良いかわからないんですが、
「あってもいいよね」って思える素晴らしき世界でした。

(私の脳内に浮かんだ)絵的にも非常に素敵で、
ぜひともビジュアライズして欲しい世界だなと思いました。

★★★ Excellent!!!

鬼といえば恐ろしいもの。
そんなイメージを持ってしまいますが、この作品に登場する鬼たちはみんな個性豊かで愛おしい存在です。

なんといってもヒロインの楓ちゃんが最高に可愛い。
着物の似合う和風美人だけれど、食いしん坊でお茶目さんです。
楓ちゃんに萌えるだけでも読む価値ありです。

他にも少しこじらせたBL鬼さんがいたり(笑)

濃いキャラの鬼たちが、美しい長野の風景と共に描きだされていて、とても読み心地のいい満足度の高い作品です。

★★★ Excellent!!!

市役所に勤める及川勇貴が取材先で出逢い、一目惚れしたのは美しい鬼の女性・楓。
けれども、再会して話してみれば、彼女はおいしいものが大好きで、笑顔が無邪気な可愛いひとで……。

いつもながら、途中で出てくるお料理の数々が丁寧に描かれていて、恋模様にどきどきしつつ、おなかもくうくう鳴ってしまいそうになります(笑)

鬼の伝説が残る地を舞台に描かれる異種恋愛譚。
惹かれ合う二人は、種族の壁を超えて結ばれることができるのか……。

二人の恋路を見守ってあげてください。

★★★ Excellent!!!

本編の主人公である勇貴は、市役所勤務の傍らで家庭菜園で野菜を作り、新鮮な自家製野菜をふんだんに使って弁当を作るイマドキっぽくないイケメンです。
そんな彼が恋したのは、食いしん坊で天然で、グラビアアイドルみたいな容貌なのに着物姿が素敵な楓ちゃん。

ちょっと古風でお似合いな二人。
けれども、二人の出会いは怪異に襲われそうになった勇貴を楓が助けたことがきっかけ。
彼女は人里離れた場所に暮らす鬼女だったのです。

時の流れ方も住む場所も違うけれど、惹かれ合う二人の想いは強くなる一方で。
そんな中、交わるはずのなかった二人の交友関係が絡み始め、鬼の宿命が予期せぬ方向に二人を押し流していきます。

想い合う鬼と人。
異なる速さで流れる時の中、ほんの一瞬交わった彼らが流れ着く先は────

青もみじがはらりと舞う姿をそのままの、美しくも切ない物語です。

★★★ Excellent!!!

長野を舞台に繰り広げられる、美しき異種族間ラブストーリー。
めぐる季節を色鮮やかに描写したこの作品は、さながら絵画を愛でるように読んでいけると思います。
綺麗ですね。綺麗すぎるくらい。
だから、脳が癒されるのです。

鬼が人を想い、人が鬼を求めた時、長野にもみじが舞う。

そして、お腹もすいてくる(笑

★★★ Excellent!!!

 主人公はある日、怪異に巻き込まれたところを女性に助けられる。その女性は、もみじが舞う中に凛として佇み、刃を振るった。主人公はそんな彼女に恋をする。そして、彼女と再会し、彼女の方も主人公に想いを寄せる。しかしお互いを知れば知るほど、人間である主人公と人外の彼女の心の葛藤が起こる。そして彼女は胸の大きい自分の体を憎んでいるようなのだが……。
 そんな主人公には兄弟同然に育った人がいた。あだ名はガンちゃん。ガンちゃんの父親が実は山で行方不明になっており、まだ死んではいないと知った主人公は、父親探しに協力する。そんな中で主人公は、写真に写ったガンちゃんの父親にそっくりな人物に救われる。しかしその父親にそっくりな人物は、人間とは思えない姿をしていた。
 山から人の世に降り、働きながら怪異を狩る彼女。そんな彼女をいつも男である自分が、見送ることしかできない。しかしそんな彼女が怪異によって、大怪我をして戻ってきた。そして主人公も大怪我をして、ガンちゃんの父親とそっくりな人に救われたときに、自分の身に起こったはある事実を受け入れるのだった。
 
 人間と人外の者による、切ない異種婚姻譚が幕を開ける。
 果たして、男性はガンちゃんの父親なのか?
 主人公の身に起こったこととは?
 二人はこのまま一緒にいられるのか?
 
 ひとひらのもみじが舞う時、彼女は現れる――。

 是非、御一読下さい!

★★★ Excellent!!!

正統派の異種恋愛譚――――少しずつ動く心の機微を楽しめる作品です。
真面目で、ちょっと苦労人っぽいところがある主人公と、美人で強いけど、「カレーライスにカツが乗っていない」ことに首をかしげるちょっと(?)世間知らずな鬼の女の子は、様々な出会いを通してお互いに心惹かれていきます。
今後の更新にぜひ期待したいところ!