第三章それぞれの仕事 第五話魔術と銃

4025 7 14 17:00

野外訓練場 

ゼロ レギー ミミ 加奈子

「着いたな。」

「ここで何をするの?」

アラスカ城から車で約一時間、基地が所有する野外訓練場に着いた。荒れ果てた大地みたいに凹んだり、焦げたりしているが、すべて訓練で出来た跡だ。

「あれ?開発班がいるわね。」

近くに開発班がいた。

開発班は最新の装備や、武器、兵器などを開発する班だ。装備の補充や開発などで彼らが活躍する。

「ボス。回収したマントの整備及び改造が終わりました。」

開発班の一人が言った。

「そうか。それは今どこに?」

「こちらのケースに入っています。どうぞ。」

そう言って、ケースを出し、中を開ける。

中には漆黒のマントが入っていた。マントを持ち、それを広げた。

「ボス。これは?」

レギーが聞いてきた。

「俺が城を整備している時に、偶然見つけたマントだ。それを開発班に渡し、研究させていたんだが、このマントには面白い機能があってな。それを開発班が報告して、俺が面白いと思って、整備と改造を頼んだんだ。」

「どんな機能なの?」

加奈子が聞いた。

「まあ見ててな。」

俺はマントを付け、マントを広げた。

マントの機能を発動させ、マントの内側から

専用のM4A1カービンを出した。

「え!嘘!」

「おお!」

「凄いです。」

「お。出来た。これが面白い機能だ。こっちの世界では異空間収納という。中にいろんな物を好きなだけ入れられる魔術だ。開発班にあらかじめ俺が頼んだやつを入れさせておいた。他にも、」

マントから40ミリグレネードを出した。

グレネートをライフルの下部に装着されているM203グレネートランチャーに装填する。

「これはあらかじめ魔力を溜め込んである。これを撃つとどうなると思う?」

「ゼロ君。まさか………」

「そのまさかだよ、ミミ。」

ポン!

グレネードを発射した。三十メートル飛んだ後、地面に着弾した。その瞬間、大爆発が起きた。通常のグレネード弾の三倍の爆発が起きた。爆風で立っているのが精一杯になる。

「ふゅ~。」

凄い威力だ。ただ少しだけ火の魔力を入れただけだが。

グレネード弾が着弾した所は大きく凹んでおり、周りの地面は焦げていた。

「す、凄ぇ。」

「魔力を込めるだけであんな爆発が起こるの?」

「魔力の付与は相当訓練しなければ出来ない高等な技ですが、それを簡単に出来ているなんて………さすがゼロ君です!」

「他にもこのマントにいろんな付与をして、あらゆる攻撃を防ぐ事が出来るようになった。改めて見るとスゲェなこのマント。」

異空間収納が出来て、あらゆる物を入れたり、出したり出来るし、付与のおかげでいろんな防御機能を付ける事が出来た。チート過ぎないか?

「ゼロ君は魔法を使う事が出来ますか?」

「もちろん。」

銃を収納して、手から青い炎を出す。

それを投げる!

青い炎は奥の大岩を燃やした。

周りから感心の声が挙がる。

これだけじゃないぞ。城の図書室にあったあれを使おう。

「出てこい。ブラックナイト。」

魔方陣を出し、そこから黒い騎士が現れた。

右手には剣、左手には盾を持っている。

「ボス。ソレは?」

「図書室の本にあったブラックナイトというモンスターだ。数千年前の大戦で絶滅したが、本に魔方陣があってな。それに触れたら魔方陣が光って、気づいたらそれが使えるようになった訳だ。」

「黒い騎士、ですか。強いのですか?」

「本には何度でも国を滅ぼせる力があるとは書いてあったけど。」

するとミミが震えながら言った。

「ブラックナイトはモンスターの中でも最上位に入るモンスターで、昔ブラックナイトを討伐しようとした軍が居たようですが、すべて壊滅したと聞いております。魔法も使えて武器も使えます。」

最強過ぎないかコレ。

「コレ、命令すれば動くのかな?ブラックナイト、剣を振れ。」

ブラックナイトは素早く剣を振った。

早!見えなかったぞ。

「ブラックナイト。カバーしろ。」

ブラックナイトが俺の後ろに回り、盾を構えた。

こいつ、出来る!しかし、銃は使えるのか?

マントからガバメントを出し、ブラックナイトに剣を鞘に収めさせ、ガバメントを渡した。

ブラックナイトはスライドを引き、奥に連射した。

銃が使える!万能だぞ!

ガバメントの弾が切れ、スライドが下がった。マガジンを落とし、スライドを戻して、

俺に渡した。俺は受け取り、ガバメントをしまった。

「すごいです。ブラックナイトをこんなに正確に命令出来るなんて………」

「ブラックナイト………気に入った。」

面白いモンスターだ。量産出来るか後で調べよ。

「ブラックナイト。戻れ。」

ブラックナイトの足元に魔方陣が出て、ブラックナイトは消えた。

「すごいなぁボス。今度教えて下さいよ。」

「お前魔力ゼロだろ。」

「でしたら、私に教えて下さい!」

「ミミが?まあ、いいけど。」

「ありがとうございます!」

俺の手を掴んだ。そんなにうれしいか?

「ボス。我々は?」

「隊員のデバイスの改良を頼む。金はいくらでも出そう。」

「ありがとうございます!ボス!」

ブラックナイトの召喚を覚えた俺は仲間に賞賛されながら、城に帰った。







23:10

アラスカ城

マントの試験を終え、城に戻り、夕食を食べ、自室に戻った。風呂に入った後はパソコンで情報収集だ。どうやら俺達はあっちでは行方不明扱いになっているらしい。たが、建物ごと消えたから、警察は手を焼いているようだ。当たり前だ。建物ごと召喚させられたからな。

他の支部は他のPMCに吸収されたらしい。東京本部が消え、弱体化した所を他のPMCが狙ったのだろう。支部にも人がたくさんいるからな。自分達の物にして、戦力増強を図りたかったのだろう。

パソコンを閉じ、一息つく。

マントの機能、自身の魔力、そして開発班に頼んだ装備。これでそれなりの戦闘が出来る。マントの機能は万能で、あらゆる物をマントの内側から入れる事が出来た。どんな物でも入れる事が出来た。しかし、裏側からは入れる事が出来ない為、魔力を付与して、いろんな防御機能を付与した。コレを魔術に精通している奴に見せたら、俺がびっくりするほど驚かれた。マントには防弾、自動回復、

魔法防御、耐衝撃などを付与しただけだが、

これは国宝級のマントだと言われた。マントの機能の使用は控えてくれとも言われた。たが、ただただ彼らの忠告に従う俺ではない。

明日は西町にあるスラム街の撲滅の実行日だ。西町には職にも就かず、ただ犯罪を犯して暮らしている奴らの街があるらしい。前国王はこれを必要悪として放置していた。俺としては彼らを放置はしない。彼らの中には能力がある奴もいる。捕まえて牢屋にぶち込むには惜しい。使える奴はそれなりの待遇を与えよう。使えない奴はしょうがない。牢屋に入れるしかない。スラム街に住んでいる住民はそれなりにはいる。中には子供もいる。かなり悪い状況だ。まるでアフリカのスラムだ。放ってはおけない。パソコンを使い基地にスラム街撲滅作戦の書類を作成をして、送った。これで佐山を筆頭に人員が組まれるはずだ。

「ん。………むにゃむにゃ。」

ベッドにはミミが寝ていた。相変わらず寝顔が可愛い。

ミミももしかしたら狙われるかもしれない。他のみんなも。俺がしっかりしなきゃな。

『さすがゼロ、いや蒼汰だね。』

!?

突然頭から少女の声が聞こえた。これは……

「あの時の………」

『この世界でも蒼汰達はしっかり暮らしているね。』

「何度かトラブルがあったがな。」

『蒼汰はやっぱり素質がある。だから魔術を使いこなせる。私と話せる。』

「お前はいわゆる妖精ってやつか?」

『うん。そうだよ。』

「ずっと見ていたのか。」

『ミミとのあれも見たよ。』

あれは忘れてくれ。

『蒼汰は英雄になれる。その素質もある。こんな人間を初めて見たよ。』

「お前は一体?」

『私はシェリー。水の妖精だよ。呼びたい時は私の名前を言って召喚してね。』

それっきり声が聞こえなくなった。水の妖精シェリーか。どんな妖精か楽しみだな。

俺はベッドに戻り、ミミと寝た。

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