第三章それぞれの仕事 第二話少女部隊

4025 7 15 9:00

ゼロ王国 東町 物資投下地点

エミリア

「あと十分で投下されるよ!頑張ろう!」

「「「はい!エミリアさん!」」」

酒場の一件から三日後、私達は東町で物資の投下地点の警備をする為、派遣された。

投下地点はとある広場で、投下地点の近くの道は既に封鎖済み。この広場は既に私達部隊しかいない。

私は市街地戦用の灰色迷彩の半袖に、青のズボン、軍用シューズをしている。上には防弾チョッキ、ヘッドホンを装備している。

武器は四倍スコープとコンベンセイターを付けたM16A4と、357マグナムのステンレスのコルトパイソンを装備している。

他の隊員は学生服に防弾チョッキやハーネスを装備している。人間の隊員もいれば、亜人やエルフ、ケットシーの隊員もいる。ロリもいれば、巨乳の隊員も貧乳の隊員も、ロングヘアもショートヘアも様々いる。

武器はアサルトライフルやサブマシンガン、

マークスワンライフル、マシンガンなど様々だ。

私達第三部隊は広場の警備で、何十分も見張っている。スナイパーの隊員は屋根で警備している。その他は下で警備だ。

後五分。このままだったら大丈夫かな?

「エミリア!」

「クラン。」

道路で警備担当になっていたクランが来た。

「投下する積荷に問題が発生した。中にアンデットが入っているらしい。」

「え?だとしたら。」

「ああ、このままだと積荷からアンデットが出てしまう。俺達は民間人を寄せないようにする。お前達の部隊で対処してくれ。」

「了解。任せて。」

「じゃ、頼んだ!」

クランは持ち場に戻った。

さて、備えますか。

「全員聴いて、話は聞いたね。積荷にアンデットがいる。放って置いたら、やばいよ。スナイパー班は引き続き周囲を警戒。北条班は西に、アニー班は北を、私達の班は積荷の近くで対処するよ。さあ、早く!」

私達は迅速に展開した。アンデットを対処する為に。

私達の班は投下地点の近くの塀に銃を置き、

アンデットに備えた。

そして、

『第三部隊!もうすぐ積荷を落とす!その後は頼んだ!』

積荷を運搬しているヘリから連絡がきた。私は赤いスモークを投下地点に投げ、座標を示した。

さあ、魔力を使う程かな?出来れば使わない事を願うわ。

「ヘリが来ます!」

北条班の文が叫んだ。

ヘリが積荷をロープで吊ってこっちに来た。

積荷は鉄製の中型の箱だが、所々傷付いている。アンデットが引っ掻いたんだ。

『積荷を下ろす!』

ヘリがロープを外し、積荷を下ろす。

積荷の扉は開いていないが、扉から音が聞こえる。

「全員、準備!」

全員が積荷に銃を構える。緊張が走る。

さあ、来い!

積荷の天井が壊れた。そこからアンデットが出て来た。

「撃て!」

ドドドドドドドドドドドド!

ダダダダ!ダダダダダダダダ!ダダダダ!

パララララ!パララララララララ!

ダン!ダン! ダン!ダン!ダン!ダン!

アンデットを次々と倒していく。アンデットは為す術なくやられていく。

私もバーストでアンデットを撃った。

ダダダ!ダダダ!ダダダ!ダダダ!

出てこなくなった所で、

「撃ち方止め!撃ち方止め!」

射撃をやめる。静けさが漂う。

「スナイパー班。これで全部?」

『待ってください。確認します。』

いなければいいけど………

『はい!これで全部です。アンデットの殲滅を確認。』

よし!

「了解。全員お疲れ。後は支援部隊がやってくれるわ。私達は撤収よ。さあ、移動しよう。」

仲間が銃を持ち、撤収していく。

『エミリア、ありがとう。』

クランが無線で言った。

「ま、私達ならこのぐらい簡単よ。あんた達だと派手になるからね。」

『アハハッ。じゃ、俺達はもう少し残る。お疲れ。』

「お疲れ、クラン。」

無線が切れた。

………ふう、魔力使わなくて良かった~。

使うといろいろ面倒だからね。






19:00

東町 レストラン

任務終了後、私達は一度基地に帰投して、私服に変え、みんなでレストランに行った。何人か来れない子もいたけど、私を含めて25人が参加した。場所は東町の有名なレストラン。大きく、味も美味しいレストランだ。

隊員達の間でかなり有名だ。

「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」

「25人よ。」

「分かりました。二階にご案内します。」

そう言って、私達を二階に案内した。

席には誰もいなかった。いや、一人の男が真ん中に座っていた。ガスマスクを着けた青い戦闘服の男がいた。

「誰!」

仲間が拳銃を向ける。

『エミリア。男ではない。』

何?声は男なのに………

『ああ、このままではマズいな。外すよ。』

そう言って男はマスクを外す。

中から黒髪の少女の顔が現れた。その後、胸が膨らんだ。

「何!?」

「えぇ?………なんで驚くんですか?………私はジョーカーですよ。」

「ジョーカー?第九部隊副隊長の。」

「そ、そうですよ。………分からなかったですか?」

「………みんな銃を下ろして。」

仲間達は銃をしまう。

「折角のレストランですから、楽しくしましょう………ね?」

………ジョーカー。第九部隊副隊長。ダッチャーの右腕。特殊部隊の訓練を積んだエリート中のエリートで、凄腕の特殊隊員。

だが、ジョーカーは女ではあったが、弱々しい性格では無いはず。少し変わっている。

私は三人の部下とジョーカーの席に座り、他のみんなはそれぞれの席に座った。

「ジョーカー。あなたがなぜここに?」

「今日は………フリーでしたので………夕食を食べに………ここに来ました。」

「ジョーカーさん!?これがあのジョーカーさんですか?」

部下の北条が言う。

「し、信じられないのも無理はありません。召喚されてから………ずっとこの調子に…

……マスクを付けた時だけ………普段の私になります。」

「こんなに弱々しかったですか?」

ロリ体型の河合が言う。

「す、すみません!」

なぜ謝るの?

「はあ…最初不審者かと思ったよ。」

「すみません。あ、皆さんメニューを決めて下さい。今回は私が奢りますので。」

「え?やったー!」

金髪少女の佐善が言った。

まあ、奢りならいいか。

その後、メニューを選んで、美味しい高級料理を食べた。どの料理も他のレストランとは違って、味が格段に違った。これが王国の高級レストランか………悪くはないわね。さあ、食べるだけ食べるよー!





22:14

ゼロフォース基地 第三隊長室

エミリア ドク

「へえ。ジョーカーが弱々しくなっているなんてね。意外だね。」

「でも、あの性格でも強さは変わらないんだって。マスクを着けたジョーカーはいつものジョーカーだったよ。」

「なるほど。興味深いね。」

夕食後、基地に戻り、ドクを捕まえて、私達の部屋で話をした。強引に連れ込んだのに、オッケーするんだ。意外。

「エミリア。今回はなんでここに?」

「ジョーカーの能力を知っているでしょ?それを教えてくれない?」

ドクは少し悩んだ後、

「分かった。知っている限り話すよ。」

「じゃあ、話して。」

「………彼女の能力は正直不明だ。」

「?どういうこと?」

「能力自体は分からないけど、どんな能力があるのかは分かるよ。確か超人的な体と不死の力だよ。」

「どんな能力?」

「そのままの意味だよ。人間を超越した身体能力に、死んでも蘇る能力だよ。」

「どうやって分かったの?」

「自分で試したらしい。自分の頭を撃って、その直後に復活した。僕も見ていたから間違い無いよ。」

「能力はどうやって分かったの?」

「ある日、自分の頭の中にそれが入ってきたらしいんだ。それで自分で試して、能力を把握したらしいんだ。ちなみに、彼らの部下の隊員も同じだ。」

「30人の隊員も?」

「ああ、彼女と同じように能力を把握し、彼女と研究したようだよ。不死の部隊の完成だね。」

「ダッチャーは違う?」

「ああ、違うよ。彼は亜人だからね。」

亜人なんだ。

「第九部隊も連絡が?」

「きているはずだよ。第九部隊は能力者の集まりだからね。」

………

「ドク、今日はありがと。連れ込んで悪かったね。」

「いいや。楽しく話せたからいいよ。じゃあね。」

ドクが部屋を出た。

隊員達の変化。なぜこのタイミングで増える?今回はかなり多い。部隊の半分以上が能力者だ。しかも、ナチスの件以来、ずっと増えている。

なにがどうなっているの?

私はその事で悩んだ。

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