第三章それぞれの仕事 第一話冒険者の仕事

4025 7 12 11:26

王国から西に20キロ離れた草原

アミリア

「暇だなー。」

私は草原にあった岩に座り、チョコバーを食べた。クエストでモンスターの集団を討伐する任務に参加している。ランクはB。しかも、モンスターの数多いと報酬は倍増。なるべく弱いモンスターが多い事を願うわ。その分仕事が楽だ。

ちなみに、私は迷彩のパンツに黒のタンクトップ、上に半袖の迷彩の上着を閉めずに着ている。タンクトップの上にアーマーを着ている。

『隊長。』

カーズから連絡がきた。カーズは部隊の副隊長で、今は遠くの所でハンヴィーの銃座に乗り、M2重機関銃を構えているだろう。

「何?」

『そっちの方にモンスターの群れが向かっています。数は40。全部ゴブリンです。』

ゴブリンか。倒すのが楽なモンスターだ。ラッキー。

「武装は?」

『ほとんどが近接武器ですが、何体か魔法が使える奴がいます。』

魔法使いが少しか………

「了解。あなた達は作戦通りにそこから射撃して。弾切れになったら、後は私がやるわ。」

『了解。………やり過ぎないでくださいよ。』

分かっているわ、カーズ。

「じゃ、射撃して。」

『了解。射撃します。』

ドガガガガガガガガガガガ!

タタタタン! タタタタン! タタタタン!

西から銃声が聞こえた。そして、後ろからゴブリンの悲鳴と弾が着弾する音が聞こえた。

M2重機関銃は威力も高く、多くの敵を倒すのに最適な機関銃だ。ゴブリン共が狼狽えているに違いない。

そして、後ろから魔力を複数感じた。やはり、魔法が使えるゴブリンがいるみたいだね。

『ゴブリンが攻撃してきました。一時隠れます。』

「サンキュ。後は任せなさい。」

私は立て掛けていたAK-47を持った。

このAKは75連ドラムマガジン、マズルブレーキ、ドットサイトを付けている。私の愛銃だから、銃にウサギのストラップを付けている。

他に拳銃として、P226を腰に装備している。これは、20連ロングマガジンに、マイクロプロサイトを付けている。

「そんじゃ、いきますか!」

AKのコッキングを引き、岩から飛び出し、

生き残りのゴブリンに照準を定め、射撃した。

ドドドドドドドド!ドドドドドドドド!

「ゴピャ!」

「ウガ!ゴゴ!コ!」

「グガア!」

ドドドドドドドド!ドドドドドドドド!

私は生き残りのゴブリンを次々に倒していった。

楽勝楽勝!まだ私の部隊の方が強いよ!

ドドドドドドドド!ドドドドドドドドドドドドドドドド!

「ゴゴ!キャ!」

すると、生き残りのゴブリンの何体かが、私に火の玉を発射した。野球ボールぐらいの玉が何発も飛んで来た。

遅い!

「ファイヤーウォール!」

私は前に火の壁を発生させ、奴らの玉を防御した。

まだまだ!

「ファイヤーフェニックス!」

火の壁を大きな鳥にさせ、ゴブリン達を燃やした。ゴブリン達が燃え、炭になった。

生き残りはこれでゼロかな?いや、

拳銃を抜き、仲間の死体に隠れてたゴブリンの頭を撃った。

パンパン!

ゴブリンの頭に二つ穴が開き、ゴブリンは死んだ。

これで全部。

「オールクリア!」

『さすがです。俺達もそっちに向かいます。ゴブリンの耳を回収しましょう。』

「了解。」

拳銃を収め、AKのドラムマガジンを外し、

薬室に入っている弾をコッキングを引いて、弾を落とす。ドラムマガジンはそのまま落とした。

「クエストクリア!だね。」

私は一人でガッツポーズをとった。





13:00

私達はゴブリンの耳を回収し、王国の集会所に戻った。受付にゴブリンの耳を見せ、クエストクリアを報告する。すぐに報酬を渡され、私は仲間が座っている机に向かった。

「お疲れ様(*^-^)ノみんな。」

「「「お疲れ様です。」」」

私は椅子に座った。

「いやー、今回のクエストは難易度低かったねー。ゴブリン40体で大金を得るなんてね。」

「まあ、最初の銃撃で、だいぶ減っていましたからね。後は隊長の炎とAKで全滅ですよ。」

「隊長の魔法って凄いですね。炎の壁を作ったり、炎の鳥を形成して、ゴブリンを燃やすなんて。」

「それは練習の賜物だよ。あと、こんなことも出来るよ。」

私は人差し指を出し、その先から小さい青い炎を発生させる。

「ほお~。青い炎ですか。」

「これ、この国の魔術師も出来るかなと思ったら、出来ないらしいのよ。」

この前、常連の冒険者に見せたら、驚かれた。青い炎なんて初めて見た人のなんて多い事か………

「他にも、緑、紫の炎を見せたけど、同じだったなぁ………」

「隊長。注目を集めていますよ。」

え?うわ!凄く見られてる!

「隊長はどうやって火の色を変化させているのですか?」

「想像だよ。ほら、学校で習った化学反応とかで、色を変化させているよ。あ、これ今日出来たやつ。」

そして、手を広げ、赤黒い炎を出した。

私の隊員以外で驚きの声が挙がる。

「何だ?あの炎?」

「赤黒い炎なんて初めて見るぞ。」

「どうやって発生させているの?」

何?そんなに珍しいの?

「隊長。その炎は何を想像して作ったのですか?」

「ほら、文献であった地獄の炎を連想したの。思ったよりできがいいわ!」

さらに、赤黒い炎を小鳥型にする。

「鳥になったぞ!」

「変化出来るのか!?」

うーん、まだ物足りないな……

一旦、炎を消した。

そして、緑の小さい蛍火を発生させた。

「こんなことが出来るのか!?」

「あの人、何者?」

「宮廷魔術師でも、あんなのいないぞ。」

さっきから騒がしいね。なんだろう?

「隊長。次の任務はどうします?」

うーん、金は充分貰ったし、二回クエスト受けているからね………

「とりあえず、ここまでにするよ。ほら、あなた達の給料よ。」

私は仲間に報酬を分配した。ちなみに、報酬は大銀貨40枚だ。

「ありがとうございます、隊長。」

「次の任務は明日よ。それまで待機。いいね?」

「「「了解です!」」」

「じゃあ、解散。明日、同じ時間に集まってね。」

「「「はい!」」」

私は集会所を出た。途中、周りが私の事で噂して、少し恥ずかしかった。


さて、これからどうしようかな?昼ご飯は任務の時食べたし、どこか歩こうかね。私は適当に歩いた。

ゼロが国王になってから、この国は変化した。財政、政治、生産、すべてが変化し、平民達は安心して暮らしている。ヘリや戦闘機の空路も見直され、この国をあまり通らないようにした。さらに、スピニア帝国と国交を結び、物流も安定した。最近、優子はアミヤ騎士団長とよく会っている。同じ死線をくぐり抜けたからね。友情も深まったかもね。

さて、私はどうしようかな?何もする事がないからね。新しい技でも覚えようかな。

「おい。お前。」

突然、前から五人の男の冒険者が来た。

何?ナンパ?にしては多いね。

「何?ナンパならお断りだよ。」

「最近、お前のパーティーがクエストをクリアしし続けてると聞いてね。本当なのか、確かめたいんだ。」

なんだ。ただのチンピラか。

「私、荒事嫌い。帰っていい?」

「出来るのかな?」

男達は剣を抜く。おいおい、やる気なの?

「お前を倒した後は好きにやらせて貰うぜ~!ヒヒヒヒ!」

………はあ、しょうがない。

「ケンカを売ったのはそっちだからね。」

私は両手を広げ、青い炎を出す。

男達が一斉に前に出る。

あ、一斉に来るなら、私は炎をロープ状にし、男達を縛った。横からぐるりと、それ!

男達は縛られ、剣を落とす。

「ぐ?熱くないぞ?」

「熱さの無い状態の炎だからね。実体があっても、温度はないのさ。」

私は炎のロープを持つ。

「いい意味で捕まってくれたね。おかげで楽に縛られたよ。」

「く、クソ。」

さて、こんな公然の場だし、さっさと届けるか。

「アミリアさん!これは?」

青の戦闘服に黒の帽子を被った隊員達が来た。彼らは腰に拳銃を装備している。

「ちょうどよかった。こいつら、公然の場所で武器を構えたの。危なかったから、私が拘束したわ。」

「分かりました。後は私達が引き継ぎます。アミリアさん。どうぞ。」

私はロープを消し、隊員達で身柄を渡した。

私は隊員達にお礼を言って、その場を後にした。

町でやることないし、基地の訓練所に戻るか。私は基地に向かった。

魔法が使えるようになったのは約二カ月前、

集会所の登録で火の魔術が使えると言われて、練習で先に魔術を使えていたアーニャに指導されていたら、その翌日に炎を出す事が出来て、更に色も変える事が出来た。それ以来、銃と魔術を使った訓練をたくさんこなし、今は新しい技の研究だ。

国の基地に着き、広い訓練所に着いた。ここでは、ランチャーの訓練や、砲撃の訓練などをする。そのせいで、あちこちにクレーターがあった。

「さて、今回はおさらいから入ろうかな。」

手に炎を連想し、炎を発生させる。それを前に向け、

「フューリーファイヤ。」

火炎放射線をする。まだ距離は35。少し短いな。実際の火炎放射器も20~30ぐらいだから、これで充分だろう。

次は青い炎を発生させ、丸くして、遠くに投げる。約700メートル飛び、地面に着弾。その後、青い爆発が起きた。やば。やり過ぎた。てか、あんなに飛ぶとは思わなかった。

あと、あの爆発何?距離間違えたら、こっちが吹き飛ぶかと思ったわ。

「何の爆発だ?今回、砲撃の訓練は無いはずだが………」

訓練所の入り口からボスとミミが入って来た。ボスはネイビー迷彩のTシャツに、デジタル迷彩のズボンを着ていて、サングラスをかけている。ミミはいつもの青いメイド服を着ている。脇にUSPが収まっているホルスターががあった。メイドには銃の携帯が許可され、それぞれ一丁の拳銃が装備されている。

「ボス。ミミ。」

「アミリアか。お前の魔術か?凄い威力だな。」

「やっぱり日に日に威力が高くなっている。なぜ?」

「こっちに聞くな。ミミなら、分かるかもしれん。」

「魔力の増大ですかね?それでもあんな威力にはならないですが。なにか心当たりがありますか?」

「うーん。さっぱりね。分からないわ。」

前までそんな威力無かったのに、今日は町を破壊出来るぐらいの威力になっているし。何なの?

「アミリア、最近出来た新技やってみろ。なにか分かるかもしれない。」

「分かった。」

手を前に出した。

「ヘルファイヤ。」

赤黒い炎を放出した。やば。わりかしあっつい。

炎は広くなり、炎の通った地面がマグマになっていた。やめよう。これ以上はマズい。

炎を消した。

「………スゲぇな。地面が一部マグマ化しているぞ。」

「魔力の調節も完璧ですね。それであの威力ですか。」

「いや、これ一割程度の火炎放射線。」

「………本気の火炎放射線を見たくねぇな。」

「………ですね。この威力でも町を滅ぼせる事が可能ですよ。本気の火炎放射線をしたら、国、いや、世界が滅ぶかもしれません。」

そこまで?世界規模クラスの威力なの??

「アミリアさん、人間卒業おめでとうございます。」

「え?ちょっと!?」

「俺も認めよう。正直、あんな威力だとは思わなかった。」

ボスまで………

「それよりもマズいな。他の国の連中がアミリアの事を知ったら、お前を捕まえて、引き込む可能性が高い。アミリアは強いが、奴らもそれ以上の刺客を送る可能性が高い。」

「更に、アミリアさんは冒険者に登録しています。他の冒険者からもスカウトが来るかもしれません。強引なやり方でやる可能性もゼロではありません。」

「私、結構危ない感じ?」

「ああ。アミリアがあれだと、他の隊員も危険だな。アーニャも魔術を使える。エミリアもそうだな。ドクも回復の魔術を使うし、錬子も感知系の魔術が使える。あれ?意外に多いな。」

そういえば、幹部の半分以上が魔術を使えたような………

「私達メイドの中にも魔術を使える者もいますし、魔道科学校の生徒にも多くいます。ゼロ君、これは少し危険かもしれません。」

魔道科学校は確か城の近くにある魔法を極める学校だね。小中高一貫の学校で、生徒の人数も多かった気がする。

「アミリア、明日からなるべく誰かといろ。お前を狙っている奴がいる可能性がある。魔道科学校の警備レベルも上げよう。ヘリの監視も追加しよう。」

「他の魔法が使える人にも、護衛を付けた方がいいですね。」

「ああ、そうしよう。」

嘘でしょ?私がここでも狙われるなんて……

…はあ、疲れた。特に精神が。はあ………






20:00

ゼロフォース基地 酒場

アミリア エミリア アーニャ テット

「ねえ?ひどいと思わない?自分達が兵器扱いされるなんて。」

「確かにそうだよ。魔術が強くなると狙われるなんて、いい迷惑だよ。」

「それには私も同意見だ。これでは任務に支障が出るからな。なんとかしてほしいものだ。」

「………………」

(どうしてこうなった?)

俺はただ自由にしていただけなのに、三人に捕まって、基地の酒場に連れてかれ、三人の愚痴を聞くなんて。何の罰ゲームだ。こっちが迷惑だ。

「テット。あなたも魔術が使えたよね?」

アミリア、結構飲んでいるな。顔が赤い。

「ああ、電気系の魔術が使える。そのせいで俺は充電器代わりにされてる。クソッタレ。」

「はいは~い。テット、おかわりどうぞ~。」

「ああ、ありがとう。」

エミリアが入れたカクテル🍸を飲む。

ああ、美味い。疲れた体に染みるぜ。

「貴様も苦労しているな。私は前から進めていた飛行装置の実戦配備が終わった頃に連絡が来てな。訓練も一部制限された。」

「魔力を使って空を飛ぶ足に付けるやつ?」

「その通りだ。我が部隊の全員が魔力があってな。全員が飛行して、航空隊の支援が出来れば、かなり有利だ。だから、今日まで訓練していただが………」

「連絡を受けて、制限されたって訳か。」

「大変だねー、アーニャも。」

「貴様もそうだろう。4大魔術をすべて使えるのだろう?そのせいで、貴様の部隊はかなり勧誘を受けたと聞いたが。」

そうだったのか。第三部隊は主に少女達で構成された部隊だ。召喚の影響で、髪の色が変わったり、種族変わったりで、可愛くなったはず。町での任務でかなりナンパされたと聞いたが………

「ええ。町での任務の時は、いろんな男達にナンパされたわ。しかも私だけじゃなくて、他の子もナンパされたって聞いたわ。本当に迷惑だよ。」

「アミリアもエミリアもアーニャも大変だな。俺はそれに比べたら大したことじゃ無いな。ただ、オリビアの遊びに付き合っているから、それで疲れるだがな。」

「オリビア?」

「メイドの金髪少女だ。妙に話が噛み合ってな、今はあいつの側近になっている。」

オリビア ウォーデン。王国メイドの少女。背が低いことでよく馬鹿にされているが、真面目で明るい少女だ。初めて会った時に話しかけられ、それ以来、よくオリビアと会ったりする。

「オリビアちゃんとあんたがあんなに楽しく話しているのをよく見かけるわね。」

「オリビアとは趣味が合ってな。俺もあんなに楽しく話したのは初めてだ。」

「ちなみに、あの子、歳は18よ。あのロリ体型で。」

「そうか?言われてみれば確かに………」

「ま、あの子の攻略は今度聞くわ。」

おい?そりゃどういう意味だ?

「なんでもない。」

え?なんでお前らニヤニヤしてるの?なぜ?

結局、あいつらがなぜニヤニヤしていたのか分からなかった。

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