第一章 異世界生活 第二十話 王の策略

「なあ、ミミ。」

「はい。何でしょう?」

「王国の奴ら、見たか?」

「いえ、見ていないような気がします。」

俺達は仲間を基地に送り、後は残っている仲間がいないか確認しているが、城のいろんな所を回っても、いないのだ。

途中、メリーを見つけて、一緒に行動しているが、誰一人いないのだ。

「メリー、どう思う?」

「うーん、おそらく、私達を待っていると思う。」

「どこでだ?」

「多分王の大部屋、ボスが交渉した所だよ。」

あそこか。確かにあそこは行っていないな。

「じゃあそこに行こう。」

「分かりました。」

「了解。」

俺達は大部屋に向かった。

「メリー、傘とスーツケースは必要か?」

「まあ、いざって時に役立つよ!」


そして大部屋に着き、大部屋に入ると、アルタイル国王と、憲兵銃や剣などを持った兵士、魔術師、そして、野戦服を来た兵士がアサルトライフルを持って、俺達を待っていた。

「国王、やっぱりあんたが黒幕か。」

王はニヤリと笑って、

「そうだ。私が仕組んだ。」

「国王様!どうしてですか?何でゼロ君達に危害を加えたのですか?」

ミミが慌てて質問した。

「仕方ないのだよ。この傭兵達はお前達をどうしても消したいと言ってきてな。大金を出されたから、しょうがなく引き受けたのだよ。」

「アルタイル国王、嘘を吐かないでください。私は知っていますよ。」

メリーが言った。

「あなたは武器商人や殺し屋、傭兵を雇って、私達を殺そうとしたこと、すべて証拠が残っていたわ。文書や、目撃情報などがたくさんあったよ。あなたは自分の意思で私達を消そうとしたんだ。」

すると、王は笑った。

「何がおかしい?」

俺は質問した。

「気づかなければいいものを。お前達はやり過ぎたのだ。大人しく私に従っていれば、ここで消えることは無かったのにな。」

王の兵士が銃を構え、魔術師は火の玉を出した。そして、前列にいた兵士が盾を出し、陣形を展開した。

「国王、ひとつ聞きたい。」

「何だ?」

「ミミごと撃つ気か?」

「もちろんだ。お前に惚れやがって。お前の何がいいのだ?」

ミミが答えた。

「すべてですよ、国王様。私はこれよりあなたとの契約を終了します。そしてこれからは、ゼロ君と一緒に行きます。」

ミミ………

「あなたみたいな悪人には従えません。他のメイド達もあなたの元を離れました。」

「ふん、そうか。ならばこいつらと一緒に死ね!」

王は自分の兵士、傭兵に銃を構えさせ、

「撃て!」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

パンパンパンパンパンパンパンパンパンパン

ピィユゥン ピィユゥン ピィユゥン

すると、メリーが、

「伏せて!」

と言って傘を広げ、

「フォースシールド!」

ミミが傘にシールドを張らせた。俺は伏せ、

デザートイーグルを抜いた。

兵士達が撃つ弾丸をすべて弾き、魔術師の放つ火の玉を防いだ。

おお、すげぇ。攻撃をすべて防いでいる。

そして、メリーが傘の杖にスラッグ弾を入れた。

メリー、それ、とんでもない傘だな。

俺はメリーの(傘)を見た。

杖は持ち手は傘の形だが、その先が違う。

SPAS-12を傘の杖にして、傘の銃口の周りは

防弾製の繊維の入っている布で張られていた。それに加えてミミのシールドが入っている。

まさに無敵の盾だな。

そして、SPAS-12に弾を入れ終え、それから数十秒後に、攻撃が止んだ。

「どうだ?さすがに死んだだろう。」

どうやら、傘の盾が破壊されたと思っているようだ。着弾した所から煙が上がり、それが充満したからである。

すると、メリーが小声で、

(私の発砲で援護して。)

と言った。

よしきた。

俺はデザートイーグルのスライドを引き、ミミにも援護されるよう指示した。

そして、メリーがコートの裏からフラッシュバンを取り出した。

ピンを抜き、レバーを外して、

「イッツ ショウ タイム。」

前に投げた。放物状に飛び、前列の兵士達の後ろに落ち、その後、

パアアアアン!!

うるさい音と眩しい閃光が発生し、敵の目と耳を奪った。

「いくよ!」

メリーが狼狽えている真正面の兵士に向け、

ドウン!  コンココン

スラッグ弾を発射した。すぐ銃の右側から、

空のスラッグ弾が落ちた。

スラッグ弾は兵士の防具を破壊し、上半身のあらゆる所に命中し、兵士を倒した。

「え?」

隣にいた兵士がそう言う。

そして、すぐにその兵士に発砲し、吹き飛ばした。

「俺達も行くぞ!」

「はい!」

俺は右端の敵から、ミミは左端の敵から攻撃した。

デザートイーグルの弾で、敵は次々に倒れていく。

弾切れになったら、すぐマガジンを落とし、

新しいマガジンを装填し、スライドストップを下げ、また敵に向け連射した。

ミミは、

「エアカッター!」

手から風のカッターを出し、敵を切り落とした。

「ミミ!お前、強いな!」

「戦闘メイドですから!」

俺達は次々と敵を倒していった。

「今だ!」

王が剣を持った騎士を前に出した。

クソ!

デザートイーグルを撃つ。

ドン!

するとその騎士はその弾を切った。

マジ?

連射するが、すべて防がれる。

弾切れになり、騎士が前に斬り込んで来る。

やばい。

そう思った時、

「フォースシールド!」

ミミが防御した。

「何!?」

騎士が驚く。

「今です!」

俺は腰の後ろにあるM9A1を抜き、左手で構えた。

ミミがシールドを解除した瞬間に、

パパパパパパパン!

騎士に連射し、騎士の甲冑を貫通し、倒した。

俺はデザートイーグルに弾を込めた。

「ナイスだ!ミミ!」

ミミは笑顔で返した。

「どうしたの?もう終わりかい?」

メリーが言う。敵は撃っても、近づいてもいなかった。そして、王に傘を向けた。

「アルタイル国王!観念しろ!」

「投降するか!お前達、奴らを殺せ!」

兵士達が突撃する。

「なら、これをプレゼント。」

メリーは腰のスモークグレネートのピンを抜き、レバーを外して、前に転がす。

煙が広がり、敵を見えなくした。更に、煙のおかげで敵がむせて、動きを止めた。

「逃げるよ!ミミちゃん!敵を足止めして!」

「分かりました!ファイヤーウォール!」

ミミが火の壁を出し、俺達は大部屋から逃げた。途中敵が撃ってきたが、火の壁によって

防いでいた。




「ぬぅぅぅぅぅ!おい!奴らを逃がすな!」

「了解!ハインドを呼びます!その間に敵を探しましょう!」

「ああ!火の壁は無くなった。今だ。行け!」




俺達は大部屋を出て、下の大廊下を開け、扉を閉めて、鍵をかけた。

「メリー、どうする?」

「逃げるしか無いよ!」

「ですよねー。」

俺達は大廊下を走った。その途中で、

『ボス、敵拠点を制圧。これより離脱するわ。』

エミリアから無線がきた。

エミリア?ナイスタイミングだ!

すると、後ろの扉が破壊され、土の塊が飛んできた。

「まずい、走れ!」

俺達は急いで走った。

「エミリア、助けてくれ!魔法による攻撃を受けている!」

『ボス!今どこ?』

「城の中だが、王国の兵士や魔術師に攻撃されて、今逃げている!」

『了解!今から向かうわ!』

「了解!………ん?」

右側の窓を見たら、何かが飛んできた。

あれは!

「やばい、ハインドだ!」

そう言った瞬間、

ヴイイイイイイイイイイイイ!

ハインドの25ミリバルカンが俺達に向け、

掃射した。

俺達の周りの物が壊れ、窓が割れ、いろんな所を破壊した。

やばいやばいやばい!

俺は焦りながら、前に走った。

大廊下の出口の扉が見えた。

もうすぐだ。

すると、ハインドが離れた。敵の攻撃も止んだ。

俺達は扉を破り、奥の部屋に隠れた。小さな倉庫みたいだった。

「ハア……ハア……ハア……なんとか逃げたみたいだな。」

「はい………疲れました。」

「ハア………もう走るのは嫌だよ。」

みんなへとへとだった。死ぬ気で走ったからな。

「メリー、さっき攻撃してきたアレ。ハインドだよな?」

「ええ、間違いないわよ。奴ら、戦闘ヘリまで持ってきたか。」

ハインドはロシア製の攻撃ヘリで、攻撃ヘリの代表の一つである。バルカンにクラスター、対空ミサイルを搭載している厄介なヘリだ。それを使ってくるとは。

「クソ。エミリア達はまだ来ない。しばらく待とう。」

すると、城にクラスター爆弾が当たり、中を揺らした。

「あいつら、廊下を破壊しやがった!」

「ここから降りられる?」

「無理です!ここは降りられる階段はありません!」

その間にも、クラスター爆弾が俺達のいる塔を破壊していく。時々バルカンも混じっている。

クソ、どうすれば?




「おおー。結構派手にやっているねー。」

「異世界でハインドが撃ちまくっているところ、珍しいと思わないか?」

「そうだねー、先輩。」

俺達は城の門近くに来て、塔を攻撃しているハインドを見つけた。ボスの帰りがいつまで経っても遅かった為、俺達第二部隊が迎えに来たのだが、

「なあ、ハインドが攻撃している塔にボスがいる気がするんだが。」

「奇遇ですね。私もそう思いまーす。」

どうやら、ハインドの攻撃で身動きが取れないらしい。

しょうがない、助けるか。

「モナカ、ジャベリン。」

「あいよー。」

モナカは仲間からジャベリンロケットランチャーを受け取り、ヘリに向けた。

「設定は対空モードにしますね。」

「ああ、喰らわせろ。」

「あいあいさー。」

モナカはハインドが止まったところでロックオンして、ミサイルを発射した。ミサイルは上に飛び、そして下に落下。ハインドに命中した。

ハインドはローターに火を噴かせながら、不安定になり、城壁に落ちた。

「落としましたよ、先輩。」

「よくやった、モナカ。全員移動するぞ。」

俺達は城に入ろうした。その時、

「敵がいるぞ!撃ち殺せ!」

王国の兵士が憲兵銃を撃ちながら、城の入り口から出て来た。数は二十数人ぐらい。

「やるぞ。」

俺は手に持っているM134ミニガンを構え、

スイッチを押し、毎秒66発の7.62ミリ弾を発射した。

ヴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!

ドドドドドドドドドド!

ダダダダダダダダダダダダダダダダ!




「およ。何が起きた?」

しばらく待っていたら、爆音が聞こえ、何が落ちた音がした。ちなみに、あとちょっとでこの倉庫は崩れるぐらいにまで壊れていた。

その後、聞いたことのある銃声が聞こえて来た。憲兵銃の銃声も聞こえる。

「この音、クランか。助けが来た。」

俺達は壊れてなくなった壁から、銃声の聞こえる方を見た。

アモリュックを背負い、ミニガンを撃っているクランと、H&KのG36Cを連射しているモナカ達の部隊が下の王国の兵士を倒していった。

てか、クランの部隊の半分、マシンガンを撃っているじゃん。

PKPやM249、L86A5、M60E3などを連射しているクランの隊員を見た。もちろん、アサルトライフルやサブマシンガンを撃っている隊員もいる。

すると、クランの隊員が俺達に気づいて、塔に近づき、ロープガンを発射した。俺達のいる床にくっついた。

「降りるぞ!」

俺はミミを抱え、メリーと一緒にラペリングした。

地上に着いた頃には、敵は全滅していた。

「ボス。無事か?」

「ああ、何とかな。」

「なら、大丈夫だな。じゃ、ここを離れよう。」

撤退しようとした時、奥から魔法陣が出現した。

何だ?全員がそう思った。

「ゼロ君!前に国王が!」

前を見ると、魔方陣中心に国王がいた。

「お前達。よくもこの私をコケにしやがって!これで終わりだ!」

「国王!あなたまさか自分のエネルギーを使って、召喚させる気ですか?死にますよ!」

ミミが忠告した。

「はん!裏切り者に従う義理も無いわ!これで、オーガを召喚させる!」

オーガってあれか。でかくて、硬いモンスターだよな。

「お前のエネルギーで足りるの?」

「心配は無用だ!魔術師のエネルギーで足りる!」

「国王様!自分の魔術師を犠牲にしたのですか!?」

人の命を使ってモンスターを召喚させるとか、国王イカれているだろ。

「私の為に必要な犠牲だ。少ない犠牲だよ。」

「お前………」

「さあ、話は終わりだ。そろそろ始めよう。」

アルタイル国王がどんどん魔方陣に取り込まれていく。

「お前達に最後の情報をやろう。ロシアの傭兵は撤退した。北の国に行けば、お前達が求める真実が見つかるぞ。ハハハハ!」

そして、国王は取り込まれた。

「全員構えろ!」

魔方陣に向け、銃を構えた。

静かになった時、魔方陣から巨大な手が出た。

「うお!」

「来た!」

そして、体を出し、姿を現す。

何てデカさだ。

身長は20メートルは超え、体は硬い皮膚で覆われたオーガがそこにいた。魔方陣はその後に消えた。

そして、オーガが大きく吠えて、歩いた。

ドスン! ドスン! ドスン!

「全員撃て!」

ヴイイイイイイイイイイイイ!

ドドドドドドドドドド!

ダダダダダダダダダダダダダダダダ!

ドンドン!ドン! ドン! ドン!

ドウン! ドウン! ドウン!

全員がオーガに攻撃した。しかし、オーガの硬い皮膚で防がれていた。

「ダメだ!効いていない!下がれ!」

撃ちながら後退した。

その間にも、オーガは兵士の死体を踏み潰しながら、歩いていた。

「メリー、どうする?弾が効かないぞ!」

クランがメリーに言った。

「やばいねー。オーガの皮膚、戦車の装甲並みに硬いねー。」

「どうしますか?」

ミミが言った。

「しょうがない!私の秘密兵器を使うよ!」

メリーは後ろまで下がり、スーツケースを開けた。そこには、M320A1グレネートランチャーと、グレネート弾一式が入っていた。

「ただのグレネート弾がオーガに効くか?」

クランが質問した。

「ただのグレネート弾だったら無理ね。でも、この私特製のグレネート弾なら、奴の皮膚を貫通する!」

「出来るのー?」

モナカが質問した。

「出来るかもね。みんな準備の間、援護して。」

「了解!みんな!メリーを援護しろ!」

俺達はオーガの動きを止めようとした。

「膝を狙え!」

俺は仲間に言い、膝を攻撃した。

オーガの膝はさすがに集中攻撃には耐えられず、ダメージが入り、右膝から崩れた。

「ナイスよ!準備出来たわ!」

メリーがM320A1に特製グレネート弾を入れ、オーガの頭に向けて、発射した。

ぽん!

グレネート弾はまっすぐ飛び、オーガの頭に食い込んだ。爆発はその後に起きた。

ドカアアアン!

オーガの頭が爆発した。

「「「「おおー!」」」」

仲間の歓声が上がった。

まだオーガは生きていた。

メリーは空のグレネート弾を落とし、新しいグレネート弾を入れ、もう一度オーガの頭に撃った。オーガの頭が爆発し、オーガは後ろに倒れた。

「やったぞ、メリー!オーガを倒した!」

「やったぞー!」

「倒した!」

メリーはそのまま座った。

「ふーう。やった。」

「メリー、助かった。」

俺はメリーにお礼を言った。

「私が初のオーガ討伐ね。」

俺達は笑った。

「さすがだな。お前達。」

城の入り口からジョスが現れた。

「ジョス!お前、どこにいたんだ!?」

あの時、ジョスの姿はなかったはず。

「私は先に隠れていたよ。王には怒られたが。まあ、そんな王はもういない。王の家族も魔方陣の犠牲になった。ペガサス王国の王がいなくなったな。」

あいつ、自分の家族まで犠牲にしたのか……

「そこで、お前に相談があるのだが。」

ジョスが俺に言った。

「何だ?」

「この国の王になれ。」

………………………………はい?

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