第一章 異世界生活 第十話 盗賊襲撃

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どこかの野営地

作戦開始まで残り一日だ。すでに作戦が決まり、あとは時を待つだけだった。そんな時に伝令から緊急の連絡が来た。

「何事だ?」

「それが先程町の様子を見ていたら、囮をやるはずだった連中が捕まった!」

「何!?」

「更にあの武器商人と密偵の奴が殺されて、護衛の冒険者も捕まった!奴らが動き始めたんだ!」

予想外な事が起きた。町で潜伏していた武器商人と密偵が殺され、作戦の合図をやるはずだった連中が捕まったのである。

早い。早過ぎる。

「お前は大丈夫だったのか?」

「ああ、何とか脱出することが出来たが、まずいぞ!奴らはこの場所を知ってしまった!すぐに来るぞ!」

その時、何かが転がってきた。

「あ?」

「え?」

「うわっ!」

次の瞬間、眩しい閃光とうるさい轟音が響いて、何が何なのか分からなくなった。

な、何が?

すると、扉から青の服に防具、覆面を被った奴らが蹴破って入って来た。

「動くな!伏せろ!」

奴らは銃を向けて、俺たちにそう言った。

俺は指示に従って伏せたが、他の仲間が奴らを殺そうとして銃を取ろうした瞬間、

パラララララララララ

ドウン カチャン ドウン カチャン

奴らが仲間に向けて発砲した。仲間は体に無数の穴を開けらられてそのまま後ろに倒れた。

ああ、そんな!

奴らの一人が俺に、

「動くなよ!一人確保!」

と言った。俺は何もする事が出来ない。

「クリア!」

「クリア!」

「了解。指令部、こちらアルファ。敵指令部を制圧。首謀者の内一人は捕まえたが、他はやむを得ず射殺、どうぞ。」

奴らの隊長らしい青服が何か報告していた。

まさか、王国側の奴らか!早過ぎる!

伝令が来て報告してからすぐに入って来た。

その間、もうすでに侵入されていたのか?

伝令の逃走を見つけ、尾行したんだ!だけど、伝令は尾行には敏感だ。どうやって来たんだ?

「了解。こいつを確保して、撤収します。アウト。」

青服の奴が何か話し終えた後、

「撤収だ。こいつを運べ。」

と言って、奴らの一人に捕まえられた。

外に出ると、他のところもやられたらしく、

仲間たちが建物の前で座らされていた。

俺の家の前に血だまりがあった。警備兵がいたはずだった。奴らに殺されたに違いない。

俺は奴らの乗り物らしきものに入れられた。

前には運転手らしきの学生服を着た少女と、奴の上司らしき緑髪の少女、俺の両隣には、

青服の奴、俺の後に入った隊長の男がいて、

その乗り物はすぐに動き、どこかに向かった。

クソ、俺はこのままどうなる?奴らに拷問されるのか?

そんな気持ちを察したのか、前に座った緑髪の女が、

「大丈夫よ。あなたはただ取り調べを受けるだけよ。心配しなくても拷問はしないよ。」

本当か?

「本当ですよ。エミリア隊長は嘘はつきませんから。」

隣の運転手の女が言った。

「ただ、あなたのお仲間はギルドには、引き渡さず、こちらが引き取るけどね。」

?どういう事だ?

「あいつらは、そのまま我々に加わるか、死ぬか選択させるので、何人生き残るか…」

何だと!?加わった奴らはどうする?

すると右隣に座っていた男が俺に銃を向けた。

「それ以上はお前が知る必要はない。死にたいか?」

男がそう忠告した。

クソ!

「それよりあなたに聞きたい事があるの?」

緑髪の女が突然質問してきた。

「何だ?ーー!?」

緑髪の女が俺に見たことのない回転銃を向けてきた。

「あなた、誰に指示されたの?」

何の事だ?

「あの武器商人はある奴らに指示されて銃を売ったのはこちらでも把握しているけど、問題はどこの奴らに指示されたか、それが鍵なのよ。」

まさか、そこまで知っていて………

「じゃなかったら、ここまで突入作戦を実行しないよ。」

「………」

「さあ、誰に指示されたのかな~?正直に答えないと、コロスよ?」

緑髪の女の顔が変わった。目は死んでいて、迫力と怖さが増して、恐怖を感じた。

「……!お前!その顔!?」

「んー?何?答えないの?なら、」

緑髪の女が、左の隊長に指示して、腕のところからナイフを出して、俺の首元に近づけた。

「傷付けてでも喋らせるよ~。どうする?最後のチャンスだよ。指示したのは誰?」

回転銃のハンマーを下げ、いつでも撃てるようにした。

………俺はどうすればいい?話さなきゃ殺されるし、話しちゃうとあの国に消される!

「あの国?あの国って何なの?」

!!何で俺の考えている事が分かったんだ?

「やっぱりこいつは何か知っている。眠らせておけ。」

ガツッ!!

右の男に銃を強くぶつけられ、俺はそのまま意識を失った………

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