第一章 異世界生活 第四話 大規模調査中編

異世界に飛ばされて14時間後

ゼロフォース社 車両基地 第1倉庫

「これより、第1回大規模調査のブリーフィングを始める。全員起立!!」

支援隊隊長のシャーディスが声をあげ、参加する隊員に立たせた。隊員たちは素早い動作で起立した。どんな動作でも素早く、丁寧に訓練された彼らにとっては朝飯前だ。

「休め!!」

隊員たちは休んで、司会のシャーディスの言葉を待った。

「これより今回の作戦の指揮官であり、全隊のリーダーである社長と情報部部長の佐山が作戦内容の説明をする。全員敬礼!!」

隊員たちはきれいに敬礼した。その後俺と佐山が前方中央にある壇上に上がり、そこに二人で並んだ。こうして前から見ると、多くの隊員たちが並んでいて、人の多さにちょっとビビった。

(たが、俺はこの作戦の指揮官であり、社長でもあるんだ。ここで緊張してはだめだ。)

佐山に呼ばれた理由は、作戦の説明の補佐をして欲しいと頼まれたのある。今回の作戦は

俺の指揮のもと動くため、あなたの意志をみんなに見せつけなければならない。と佐山に言われて今回のブリーフィングに参加したのである。

「直ってください。」

佐山が言ったら、隊員たちは直った。

「座ってください。」

隊員たちは椅子に座り、佐山の説明をしっかり聞くように耳を澄ましている。

「こんにちは。情報部部長佐山です。今回の作戦は、偵察及び調査によるこの世界の把握です。皆さんも知っての通り、ここは地球ではなく、異世界です。私たちはまだこの世界について謎のままです。そのため、この世界のことについて知る必要があります。」

何も知らないで調査すると、危険性が高まる。そのため偵察も兼ねて調査するすることで、この世界のことを知りながら、地形、気候などを把握することができる。

「既に離陸したUAVの映像によりますと、この土地は枯れ果てた大地で、近くには何もありませんでした。しかし、先程、UAVのカメラに村らしき住居を発見しました。映像を見てください。」

佐山は部下に指示して、後ろのモニターを映した。映像には、確かに村らしき住居が映っている。隊員たちは真剣に映像を見ていた。

「この村の場所はここから北に10キロの所にあります。ルートはもう一機のUAVが偵察してます。今のところ危険性はないみたいです。車列を組んで移動すれば大丈夫だと思います。車列には装甲車、トラック、更に護衛に攻撃ヘリがつきます。」

そのことに隊員たちは驚いた。いくら調査と云えど攻撃ヘリが飛ぶことはとても珍しいからである。それだけこの作戦が重要だということだ。

「車列の順番は第0部隊から順に組まれます。装甲車は、前列、中央、後列に入ります。攻撃ヘリは一機は車列に付き、残り2機は旋回しながら見張ります。観測ヘリは2機に付きます。ここまでで質問はありますか?」

すると、第10部隊副隊長の優子が質問した。彼女は明るい青髪に白い肌でメイドの姿で見る人を魅了しているが、前までタイの犯罪都市で暮らしていて、「二丁拳銃のハンター」という異名で暴れていた経歴がある。彼女は強力なガンマンとして多くの任務を成功させ、さらに敬語で話すため人気がある。

「万が一何者かの攻撃に遭った時、交戦規定はどうなりますか?」

優子は敬語でもっともな質問をしてきた。

交戦規定とは敵と遭遇した際、どのような対処をするかのこと。異世界と云えど敵はいないとは言えない。

「交戦規定につきましては、社長及び各部隊長が判断して、危険だと判断した場合は交戦しても大丈夫です。」

優子は納得して席に座った。

「他にいませんか?」

すると、カーズが質問した。

「もし、町を見つけた場合は?」

「その場合は町を治めているトップと話し合い、情報を仕入れます。」

カーズは納得して、座った。

「他にいませんか?」

誰もいないことを確認し、次々にブリーフィングを進めた。

「最後に社長からお知らせがあります。社長、お願いします。」

俺の出番になり、マイクが渡ってから話した。

「今回の作戦の指揮官のゼロールだ。俺からはひとつだけ。前々から開発していたデバイスが今回の作戦で使用することを研究開発部と協議し、決定したことを伝える。」

周りから喜びと驚きの声が上がった。

「ついにか。」

「え?マジか!?」

「やっと完成したのか。待ちくたびれたぜ。」

「やったー。念願のデバイスが使える~。」

俺が伝えたのは、長年開発していた米軍がテスト用に使用しているデバイスの改良版が完成したことだ。腕に付けるデバイスは、UAVの映像が観れたり、自分の体調が分かったりするなど、まさに万能なデバイスが完成し、使えるレベルまで達しているいて、それを自分たちが使えるのだ。誰だって喜んだりする。

「デバイスの使い方は、道中で研究開発部のロミが説明する。それまで楽しみにしておけ。以上。」

これでブリーフィングが終わって、決められた車両に乗った。そこで、整備済みの武器やアーマー、装備品を受け取り、ハンヴィーの助手席に座った。他の隊員も同様だ。

俺の今回の武器は、アメリカ軍制式採用の

M4A1 5.56ミリカービンライフルと、イスラエル製のデザートイーグルクロームステンレスと、ステアー社製のM9A1だ。M4A1は、世界で有名なアサルトライフルで、何年経っても、変わらず人気が高い。弾は5.56×45ミリ弾を使っている。俺の愛銃のこのM4A1には、100連ドラムマガジン、30連マガジンを装填したり、下部にM203グレネードランチャー、ホロサイト、3倍レンズ、伸縮ストック、専用の銃剣が付けられている。

デザートイーグルはイスラエル製のマグナムで、50AE弾を使用している。反動がでかいが、威力は拳銃の中で最も高い。右腰のホルスターに収めている。

M9A1は、ベレッタ社のM92Fをフルオートできるようにした拳銃である。弾は9ミリである。20連ロングマガジンを装填していて、左後ろのホルスターに収めている。

装備品は、黒のボディアーマー、黒のバックパック、拳銃用のマガジンケースだ。

アーマーには、30連マガジンを入れる袋と、M67プラググレネード、フラッシュバン、コンバットナイフが付けられている。バックパックには、携帯食糧、暗視スコープ、

水筒などが入っている。

隣には、支援隊の一人、トムが座っている。後部座席には、SAT装備の女ジェニー、アメリカ陸軍特殊部隊デルタフォース装備の黒人マックが座っている。銃座には、マックと同じような装備の女メリルがブローニング社製のM2重機関銃を握っている。俺は基本他の部隊と組むため、メンバーはランダムだ。今回は支援隊の4人と一緒になった。彼らは元軍人や特殊部隊で、自ら志願して支援隊に入隊した。支援隊も軍などと似た数々の任務を

こなしてきて、会社の支援をしてきた勇猛な兵士たちだ。簡単な任務で失敗しないだろう。

準備部隊員が全員準備完了したと報告した。

俺は了解して彼を下がらせた。俺は一息ついてから、車の無線機を点けて、こう言った。

「全員準備はいいか?これから大規模調査を開始する。ここは異世界だ。珍しい生き物と遊べるかもしれないぞ。」

隊員たちは笑った。ボスがジョーク言う時は、失敗しないという意味がある。

「たが、油断はするな。いいな?」

無線機から了解の声が聞こえてくる。

「全車両、進め!!」

トラックから、装甲車から、甲高いエンジン音が鳴り響き、前へと進んだ。

異世界での初めての任務たが、全員が期待と不安な気持ちでいっぱいだった。何があるのかは知らないが、俺たちは最強のPMCだ。何があっても屈しない。何があっても返り討ちにする。

そんな気持ちで、大規模調査が始まった……

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます