第一章 異世界生活 第三話 大規模調査前編

いつもなら普通に行っていたが、今回は誰も知らない地域の調査のため、慌ただしく準備していた。まだ基地襲撃から気持ちが整理できていないのか、落ち着きのない人が多い。

無理もない。想定外の基地襲撃、体の若返り、さらに異世界に飛ばされたとなると冷静でいられる方が難しいだろう。

俺は更衣室で、スーツを脱ぎ、ネイビー迷彩のシャツとズボンと軍用ブーツを着用し、たくさんの装備品を付けられる強化ベルトを付けた。これは俺がいつも任務の時に着る装備で、変わることはない。社長は内部指揮が中心だと思われているが、俺は自ら任務を行う。戦えない経営者とは違うのだ。

一通り準備を終えたら、車両基地に向かった。途中で準備している支援隊が俺に気づいて敬礼した。俺も応えるように敬礼した。

今回の調査及び偵察に参加する支援隊は、幹部たちの任務を手伝う元軍人だらけの部隊だ。すでにゼロフォース社制式の装備をしていて、武器の最終点検をしていた。彼らの武器はアメリカ製のM4カービンや、M16、H&k社製のG36、SCAR、ロシア製のAK、日本製の89式や64式、MININI社製のM249など、各軍で使われている銃を点検している。同じマガジンを味方が使えるように同じシリーズの銃を装備している兵士を見た。弾がなくなりそうになった時、味方と共有するためだ。彼らの作業を見た後、集合地点に合流した。俺が3番目で、すでに陸上自衛隊の迷彩服と軍帽、軍手を装備した妹零と、アメリカ特殊部隊の一つNAVYSEALSのデジタル迷彩の服と、防弾ヘルメット、軍手、サングラスをかけた第5部隊隊長のレギーがいた。

彼は元NAVYSEALSの狙撃兵で、部隊の狙撃ランキング2位の凄腕のスナイパーである。

狙撃の腕が上手すぎて、他の兵士から「ウルフスナイパー」と呼ばれている。狙った敵を逃がさないからである。前はダンディーな白人男性だったのに、今は爽やかな茶髪のイケメンアメリカ人になっていた。体をいつも鍛えていて、会社の女性社員の間では人気だが、彼は同い年の彼女同じ部隊にいて、いつもラブラブなリア充である。今は準備のためかここにはいないが、一緒の時は彼女のほうからくっつくいてイチャイチャしている。

(俺はリア充は死ね派の人間だが、意外に趣味が合って、仲がいいんだよなぁ。彼女さんの方も。)

「待たせたな。相変わらず2人は早いなぁ。その行動の早さを見習いたいよ。」

と声をかけたら、レギーが

「偶然早かっただけです。見習うべき所はあまりないですよ。」

「そんな事はない。早さは兵士にとって大切って言われているから、やっぱりすごいよ、お前。」

「ありがとうございます。」

と会話していると、零が会話に入ってきた。

「お兄ちゃんで3番目だよ。他の人は………あ、来た来た。おーい!」

すると、他の幹部たちが妹の声を聞いて集まってきた。

「お待たせ~。みんな待った?」

「ハァー。混雑しているせいで、遅れてしまったなー。」

「そうですね。緊急の任務ですよから、いろいろと忙しいでしょう。」

「今回は偵察だろ?しかも異世界だぜ?俺結構楽しみだわー。」

「気を引き締めろよ。異世界には何があるか分からん。危険地域に飛ばされたかもしれないぞ。」

「クラン。あんたは緊張し過ぎよ。リラックスしなさい。」

次々と幹部たちが集まる。

来たのは、エミリア、アミリア、ドク、カーズ、クラン、錬子の順番だった。

エミリアは、第3部隊隊長で、オールランナーに戦う女だ。女性にしてはちょっと高めの身長だが、スタイルがとても良く、顔も可愛く、豊満な胸のおかげで、雑誌で美しい女性兵士として載せられたことが多々ある。たが、彼女の戦い方はかなり変わっている。

イスラムのゲリラの集団を、敵の武器を奪いながら撃ちまくって全滅させたり、敵軍の精鋭部隊をサバイバルナイフ🔪だけで全滅させたりと戦い方がやばいのである。俺も彼女と任務を行ったが、一番やばいと思ったのはアフガン🇦🇫の防衛任務の時だった。俺たちが守っている米軍基地にイスラムの戦士たちが襲撃された。俺たちは米軍と一緒に交戦したが、イスラムの戦士たちは数が多く、押されぎみだった。そんな時エミリアが

「準備できた。火遊びの時間よ。フフフッ。」

と言ってある武器を見せた。それを見て俺や仲間は、

「マジで?本気か?」

「奴ら終わったな。」

「バーベキューはまだ早いぞ。」

「後からなんと言われてても知らないですよ。」

驚きと呆れながらすごいと思った。

彼女が見せた武器は、射程約20メートルの火炎放射器だった。その武器は、ゲリラの建物から押収したもので、基地に保管されていた。彼女はそれを取って来て、ゲリラを焼き尽くすつもりだった。

「たが、そんな物、どこで使う?正面は敵の銃撃で行けないぞ。」

たしかに正面から行けば、すぐに撃たれて、タンクに引火して、自分が燃えてしまう。

しかし、彼女はちゃんと作戦を考えてあった。

「誰が正面から攻めるなんて言ったの?私は横から回りこんで燃やせば、敵をヴェルダンに焼き尽くせるわ。」

「たが、奴らは基地を囲んでいる。気づかすに回りこめるか?」

「そこであんたたちの出番よ。ハンヴィーがまだ何台か機銃付きで残っているはず。ハンヴィーで敵を攪乱しているうちに、私は密かに回りこんで、敵を燃やすよ。」

「ロケットランチャーを持っている敵がいたら?どうするつもりだ?」

「撃たせないように、米軍兵士にカバーしてもらえば大丈夫よ。」

俺たちは彼女の作戦に従い、ハンヴィーで暴れ回りながら、敵の注意を引いた。その間に彼女は静かに回りこんで、敵を火炎放射器で燃やし尽くした。その結果、イスラムの戦士たちは、ハンヴィーの機銃や、仲間のライフル、マシンガンで撃たれてまくられたり、エミリアの火炎放射器で燃やし尽くされた。彼女は知略家でありバーサーカーでもあった。

たが戦闘以外は普通で、明るく元気な女性になる。

彼女の今の姿は、見た目は変わらないが、髪が明るい緑色に変化し、ブルーアイに変わって、アニメの美女みたいになっていた。黒のタンクトップと、ショートパンツを着ていて、スニーカー👟を履き、首にトックタグをかけていた。

アミリアは、迷彩のTシャツを着て、青のズボンを履き、軍用ブーツを履き、ゼロフォース社のマークが入った軍帽をかぶっている。

ドクは、GIGNにいた時に着ていた青の服とズボン、ブーツに、拳銃🔫の弾を防ぐ防弾バイザー付きヘルメットをかぶり、目出し帽で顔を覆っていた。

カーズは第1部隊副隊長で、元ロシア特殊部隊スペツナツのマッチョな男である。いつも迷彩の目出し帽をかぶっているから、顔は素顔は第1部隊隊員以外知らないが、スキンヘッドのロシア人という噂を聞いたことがある。かなりの筋肉質でランボーが似合いそうな巨漢である。

服装は、全身迷彩服で、黒の軍手とブーツを付けて、相変わらず迷彩の目出し帽を被っている。

気になるなぁ。あいつの素顔俺でも見たことがないんだよな。アミリアの部隊は素顔知っているけど、教えないんだよなぁ。

謎は深まったままだ。

クランは第2部隊隊長で、会社のマシンガナーの中で、一番の強い男である。クランはアミリアと同じく俺がスカウトして育てた第2号の弟子である。顔がバイオのクリスににていて、部隊から頼れる隊長で信頼が厚い。

また、クランには弟子がいて、その中で一番弟子のモナカと仲がいい。モナカは第2部隊副隊長で、先輩思いな後輩である。女子高生みたいな口調でクランをいじりながら、イチャイチャしている。

クランの姿は変わらずクリス顔で、イケメンな顔は若返っても変わらない。

服装は、オリーブトラブ色のTシャツとズボンを着ていて、うん。やっぱりカッコイイ。

錬子は第10部隊隊長で、元殺し屋の女である。白のワイシャツに赤いネクタイ、その上に防弾繊維の入ったブレザーを着て、黒のスカートを穿いている所、戦い方が体術を混ぜたやり方から、「現代のブギーマン」「女版ジョン・ヴィック」という二つ名が裏社会から呼ばれていた。前は黒のショートヘアにレッドアイの学生にしか見えなかったが、今は紫のロングヘアに、多少大きくなった胸で、さらに殺し屋感満載の姿になった。服装は変わらない殺し屋スタイルである。

「おう。お前ら、よく来た。他の奴らは?」

「別の倉庫に集まっているようです。」

「ただでさえ幹部の人数は30以上いるから、分けないと、ここが大所帯になっちゃうから、第2倉庫に移動したと聞いたよ。」

と、零とドクが答えた。

ゼロフォース社の車両基地は飛行場も兼ねていて、基地全体の五分の一を占めている。

中には戦車や装甲車、軍用車両、ヘリ、作業車、自走砲などを倉庫に保管している。車両基地は第15部隊警備隊が担当していて、車両の数、状態、種類、記録などを管理している。俺たちがいる倉庫は第1倉庫は、輸送ヘリを保管している倉庫で、ブラックホークやチヌーク、日本の優秀な災害及び輸送ヘリ、UH-15などが保管しているが、離陸準備の為全機ヘリポートで準備作業をしていて、今は幹部の部隊や支援隊の作戦準備場所として使っている。

「ここで、作戦の確認をするん…だよな?」

とカーズが俺に質問してきた。

「ああ。佐山たち情報部が、作戦の説明をしてくれる。」

「佐山たちが?んじゃ、だいたいスムーズに進行するな。真面目だし、詳しく説明するだろ。」

と言って第1部隊の集合場所に向かった。

俺は佐山に呼ばれ、倉庫の扉へと向かった。



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