第119話努力

久しぶりに、ゆうは部活に顔を出した。ただひたすら練習した。


「ゆう君!」  

「ゆう!」


渚と未来はゆうのベッドの上で寝転びながら抗議の声を上げた。


「こんな遅くまで何してたの?」


渚が聞いてきた。


「ゲーセンだよ。ゲーセン。」


「わたしも行きたかった!」 


未来が言った。


「嘘が下手くそだね、ゆう君は‥‥。どうせ、今更になって部活で活躍して試合で好成績残してスポーツ推薦で大学狙ってるんでしょう?」


「‥‥。」


「図星だね。」


と未来が言った。


「どうせ、続かないんだから止めておきな。」


と渚が言った。


しかし、ゆうは、部活に出続けた。


そして三年生最後の試合で好成績を残した。全国の大学からスポーツ推薦の話がきた。


「どうだ!見たか天才が努力するとこうなるんだ!」


渚と未来は無反応だった。


「どうせ、推薦断ったんでしょう?」 


渚がテレビを観ながら聞いてきた。


「‥‥。」


「図星だ!」


未来はゲラゲラ笑いながら言った。


「ゲーセン行ってくるわ。」


何故だかゆうは、涙が出て来た。







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