渚は、いつものようにゆうの自室を開けた。

そうすると二匹の犬が飛びかかって来た。

「どうしたの？このワンコ？」

ベッドでゴロゴロしているゆうに渚は聞いた。

「預かってるんだよ。親戚から。可愛いだろ？ブルーとメリーだ。」

「小さくて。可愛い。」

ブルーとメリーは、渚を気に入ったらしく、くっついて離れない。

「ゆう君、最近、野球ゲームしてないけど飽きたの？」

「違うけど、まぁ、シーズンオフだ。ついでに今は、どこかの人気女優が荒木監督を有名にしてくれたおかげで再放送してるんだよ。荒木監督の映画は見逃せないだろ？」

渚は、ニコニコしている。

「将来、映画監督にでもなったら？」

「バカ野郎、映画好きは裏の世界を見たらガッカリするだろ？だから見る事だけに徹するんだよ。」

「ふーん、深いねぇ～。」

渚は、ゆうの横顔を見て嬉しくなった。

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