第66話ラブレター

ゆうの下駄箱に手紙が入っていた。


殺気?


不幸の手紙?


『好きです。』


とだけ書いてあった。


好きですか‥。


シンプルだからグッと来る。


渚には、内緒にしとこう。


久しぶりに、卓球するか。


ゆうは、渚相手にラリーをした。


「何か良いことあった?」


「いや、別に。」


渚は、卓球を一週間でモノにした。


「お前さ、卓球凄い上達ぶりだな。」


「今度、試合出るよ。」


何だよ、それ。


「応援に行くよ。」


「ゆう君も試合出なよ。」


「ヤダね。」


ゆうは、ラケットを置いて部室に向かった。


「また、野球ゲーム?」


部室には、麻雀をしている部員達がいた。


ゆうは、寝袋に入ってゲームを始めた。


誠、舞、美里が部室に入って来た。


部員達は、みんな練習しに体育館に行った。


渚は、ゆうの頭を叩いた。


「いて!」 


「いつまで逃げてるのよ!早く練習に行って高校生No.1になりなさい!」


「了解~。」 


ゆうは、素直に体育館に向かった。


「今日の、ゆう、おかしくない?」


誠が言った。


「そうそう、渚の言うこと素直に聞くなんて。」


舞が不思議そうに言った。


「怪しい。」


美里が言った。


ゆうは、ラブレターを見てため息をついた。


好きですか‥‥か‥‥。


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