第53話防空壕

冬休みに、入りバイトでもしようかと考えている最中にゆうは、何気無く歩いた道に防空壕があるのに気が付いた。


三人に電話して集合してもらった。


渚、誠、舞も暇をもて余していた。


何気無く歩いた道は、都内から離れたまだ自然が残っている場所だった。


何故、ゆうが、そんなところにいるかと言うと

父方の祖父母に会いに来たからである。


祖母は、ゆうを溺愛している。


ゆうには、留学中の姉がいるのだ。


短大の一年生で、優柔不断な姉は友達に誘われるまま、語学留学という名目で海外にいるのだ。


「で、これから防空壕に入ってみようかと思っている。」


「マジで?」


誠が不安そうな顔をした。


「やめた方が良いよ。呪われるかも。」


渚が言った。


「ゆう、一人で行けば。」


舞が絶対行かないと言った感じて言った。


「ち!」


ゆうは、舌打ちしてあきらめた。


都内に戻ると空気が淀んでいた。


三人は、ゆうの部屋でサッカーゲームをして渚以外は夕方には帰った。


「ゆう君、何で防空壕だったの?」


「そうだよな、自分でも今はバカバカしいと思ってる。」


ここで、言っておくが渚は霊感が少しだけあるのだ。


防空壕の穴からは何百人かの人間の手が出ていた。

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