第28話迷路

ゆうは、ハンカチで手をぬぐった。


さて、大広間に戻るかなと思っていたが迷子になってしまった。


ゆうは、方向音痴なのである。


スマホをポケットから取り出して渚に電話した。


『どこにいるの?』


渚の第一声に


『分からない。』


とゆうは、答えた。


舞に代わってもらい何とか大広間に戻って着たら。


「ゆう君、方向音痴だね。」


「こんなバカデカイ屋敷で迷わない方がスゲーよ。」


みんな、笑った。


舞にみっちりと勉強をゆうは、教えてもらって舞の屋敷を後にした。


「ぶちゃけ、スゲー屋敷だったよな?」


ゆうは、松のトイレを忘れる事が出来なかった。


「うん。」


渚と誠が答えた。


「完全に舞にロックオンされたな、ゆう。」


「ロックオン?」


「将来、極道だな。」


「嫌だね。普通のサラリーマンになるのが俺の夢だ。」


「小さい夢だな。」


誠は鼻で笑った。


トイレを作ってる会社に入ろうかと本気で思っている、ゆうであった。

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