第23話夏休み

今年の夏はどこかよそよそしい暑さだ。


秋にすぐになりたがってるようで。


「ゆう君、宿題してるの?」


「してない!」


川辺の青々とした茂みの中でゆうと渚、誠は寝転んでいた。


「俺もやで!」


誠は、言った。


「夏休み最終日に泣きついて来ないでよね。」


「一夜漬けのゆう君だぜ!俺は。」


「それ何の説得力も無いわ。」


誠は、愉快そうに笑った。


「海に行くぞ!」


ゆうは、立ち上がって言った。


「今年の水着買ってない。」


渚は、言った。


「お子ちゃまの渚君はスクール水着でいいんじゃないですか?」


「わたしが、ビキニ着たらゆう君なんて鼻血ブーよ。」


「とりあえず今日は海だけでも見に行こうや。」


誠は、自転車にまたがった。


3人は自転車をこいで海に向かった。


「メチャ混んでるやん。」


浜辺が、人で埋め尽くされいる。


高い波、茶色の海。


「さすがに、入りたく無いな。」


ゆうは、海の汚さに苦言を洩らした。


そんな中、こちらに手を振ってる女がいた。


「舞じゃね?」


ビキニ姿の舞を見てゆうはエッチな妄想をしてしまった。


「3人で、何してるの?海に入らないの?」


舞は、自転車に乗っている3人に聞いた。


「水着忘れたんよ。」


と誠が答えた。


「木村君、一緒に肌を焼かない?」


舞は、ゆうを誘惑してきた。


「帰る。」


そう言い残して3人は自転車をこいだ。


やっぱり夏は危険がいっぱいだとゆうは、思った。




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