第8話一夜漬け

ゆうは、部屋の掃除を夜中していた。


明日は、中間テスト。


一夜漬けの準備である。


「ゆう君!ゆう君!」


「何でお前が俺の部屋にいるんだよ?」


「え?それ女の子に聞いちゃうの?」


「言わなくて良いや‥。俺は、明日の中間テストのために教科書の一ページ目から勉強をする。」


「え?それって効率悪くない?ってか掃除始めてる時点で頭悪くない?」


「渚‥お前さらっとひどい事いうよな。」


俺だって分かってる。BL家庭教師を無視して漫画を見てたのはまずかった。


(この、小テストのプリント暗記しといて下さい。)


あ!


「この、プリント暗記したら?天才のわたしが言うんだから間違いない!BL家庭教師は、ただ者じゃない。」


「BL女優に、言われなくても暗記するわ!」


とベッドの上に寝転がっている渚からプリントを取り上げた。


よし!暗記だけは得意だ。


一週間後‥。


テストが返って来た。


「スゴいですね。全教科満点なんて。」


茜は、喜んでくれた。


「先生、俺、天才なのかな?」


「そ、そうですね。」


実は茜は、ゆうの通う高校の校長の娘だったのだ。


それが満点の理由である。


まぁ、ゆうは、暗記の天才ではある事だけは分かったと茜は苦笑いしながら思った。


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