凍てつく焔の花園にて

作者 橘こっとん

88

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★★★ Excellent!!!

戦争では全てが凍りついていました。

大地も、空気も、そして人の心でさえ凍りつく苛烈な戦場と化したレニングラード。
この作品で描かれるのは、そんな戦場の中にあって、立場の違いからの絶望的な温度差と、互いの想いが生んだ、残酷なほどのすれ違いでした。

戦場は、研ぎ澄まされた一文にぞっとする破壊力と、両立する美しさに裏打ちされて、圧倒的筆力によって描かれます。だからこそ、読了後には"凍てつく焔の花園"の、その意味に打ちひしがれることでしょう。


これぞ、です。これぞ殺伐百合。この作品は殺伐百合記念碑となる。

殺伐百合に栄光あれ──

★★★ Excellent!!!

 史上最も悲惨な戦いとも言われるレニングラード包囲戦。
飢餓と極寒、ナチス・ドイツによる攻撃により市民一人一人が死んでゆく地獄を克明に描きつつ、そこで出会った三人の少女の姿を通じて人間が持つべき「花」とは何かを考えさせる名作です。
 優しささえもが罪となり得る救いなき地獄絵図にそれでも生きることをやめようとしない少女らの姿が胸を打つ傑作でした。