個別に行われた実験について

個別に行われた実験については、


コラリス:本来のアリスマリア・ハーガン・メルシュ博士その人であり、CLSという病気を自ら体験するべく一切の防護措置をしないまま生身でリヴィアターネの地に降り立ち、CLSに感染・発症し、そのメカニズムについてのデータが採取された。後にコラダムの精子を用いて妊娠させられ、CLSが胎児にどのような影響を与えるのかという実験が行われ、それによって死亡した胎児は除去され、現在、次の実験に向けて休息中である。


コラダム:リヴィアターネの住人と思しき、中学生か高校生くらいの少年のCLS患者で、CLS患者に生殖能力があるかどうかの実験に用いられた。その結果、CLS患者は性的に興奮状態になることがないと確認され、マイクロマシンによる精子の採取が行われて、コラリスとの人工授精が行われた。現在経過観察中。心臓の機能が回復し血流が回復した為か、精巣の機能が若干回復したことも確認されており、次の実験に博士は期待を寄せている。


コライン:アリスマリア・ハーガン・メルシュ博士のクローン。CLS患者による妊娠の実験に用いられた。コラリスの事例で得られたデータを基に処置を受けたが胎児はCLS患者としての活動も停止し、摘出された胎児はコラリスの胎児と共にサンプルとして保管された。現在はコラリスと同様に次の実験に向けて休養中。


コルツェウィ:同じくアリスマリア・ハーガン・メルシュ博士のクローン。コラインと同じ経過を辿り、胎児はやはりサンプルとして保管されている。現在、次の実験に向けて休養中。


コルドレイ:同じくアリスマリア・ハーガン・メルシュ博士のクローン。コラリスから得られたデータを基に受けた処置が功を奏し、妊娠の継続に成功した。ただし、前述した通りCLS患者は成長しないので、胎児の成長もそこで止まってしまったのが確認された。およそ十八週相当で成長が止まってしまった胎児は摘出されたが、人工保育器等の補助がなくても生存。餌を与えれば自らそれを摂取さえして、既にCLS患者としては完成された存在であった。その胎児はコルネウフと名付けられて現在経過観察中であり、コルドレイ自身はコラリス、コライン、コルツェウィと共に次の実験に向けて休養中。


コルヴィア:リヴィアターネの住人と思しき、およそ六歳くらいの少女。CLS患者がどのように成長するかの確認の為に捕らえられたが、成長はしないことが確認され、現在経過観察中。


コルフュンフ:やはりリヴィアターネの住人と思しき、二十代から三十代くらい(二十一世紀基準で)の男性。コラダムと同じく精子の採取が行われ、妊娠の実験の為に使われた。現在、CLS患者の運動能力を見る為の実験中。


コルセクス:リヴィアターネの住人と思しき、五十代から六十代くらい(二十一世紀基準で)の男性。人間としてはピークが過ぎた肉体がCLS患者ではどのようになるのか確認する為に経過観察中。


コルスィーベン:リヴィアターネの住人と思しき、三十代から四十代くらい(二十一世紀基準で)の女性。採取された卵子がコルフュンフの精子と人工授精させられ、妊娠させられた。コラリスで得られたデータを基にした処置で妊娠は現在も継続中。自然な形で出産が行われるのかどうかを確認する為に経過観察中。


コラクト:リヴィアターネの住人と思しき、十一歳から十二歳くらいの少年。精子の採取が行われ、今後の実験の為に保存されている。本人はCLS患者の成長を見る為に経過観察中だが、コルヴィアと同じく成長は見られない。


コルネン:メルシュ博士のクローン。CLSを発症後に頭を切開し、CLSウイルスが形成した白いコロニー様の器官を除去。代わりに生体部品で構成された<人工脳>とも言うべき装置を移植。CLSウイルスが形成した疑似神経節と繋ぎ合わせることに成功した。博士はその人工脳と現在の自身の本体である人工頭脳とリンクし、リヴィアターネでも活動可能な生身の体を手に入れた。コルネンという名は既に使われておらず、アリスマリアH(HUMAN)と称されている。


コルゼン:メルシュ博士のクローン。単純にCLS患者の経過を見る為に敢えて何も手を加えず、現在経過観察中。


コレルフ:リヴィアターネの住人と思しき、十代から二十代くらいの女性。コルフュンフから採取された精子と人工授精、妊娠させられた。コラリスらと違い、ナノマシンの補助なしで妊娠が継続されるかどうかの実験が行われたが、着床後数時間で受精卵は死んでしまい、流産となった。同じように妊娠させられたコルトロイス、コルシックスも同様で、これにより、ナノマシンの補助なしでは妊娠の継続は難しいと見られ、CLS患者には通常、生殖能力がないということがほぼ確実と推測された。


コルツォルフ:リヴィアターネの住人と思しき、八十代くらい(二十一世紀基準で)の男性。高齢者がCLSに感染するとどうなるのかの経過観察中だが、特に問題は無いようである。


コルン:リヴィアターネの住人と思しき、五十代から六十代くらい(二十一世紀基準で)の女性。コルセクスと同じく人間としてはピークが過ぎた肉体がCLS患者ではどのようになるのか確認する為に経過観察中。


コルデクス:リヴィアターネの住人と思しき、八歳くらいの少年。コルヴィアやコラクトと同じく成長するかどうかの確認の為に観察中だが、変化は見られない。


コルトロイス:リヴィアターネの住人と思しき、十代から二十代くらいの女性。コルレフ、コルシックスと共にナノマシンの補助なしで妊娠が継続されるかの実験が行われたが、受精卵は成長しなかった。更に、コルレフ、コルシックスと共に複数回試されたがいずれも失敗に終わっている。現在経過観察中。


コルクアトレ:リヴィアターネの住人と思しき、二十代から三十代くらい(二十一世紀基準で)の男性。コラダム、コラクト、コルフュンフ、コルシンク、コルフイと同じく精子の採取が行われ、妊娠の実験の為に使われた。現在、CLS患者の運動能力を見る為の実験中。


コルシンク:リヴィアターネの住人と思しき、中学生か高校生くらいの少年。コラダム、コラクト、コルフュンフ、コルフイと同じく精子の採取が行われ、妊娠の実験の為に使われた。こちらも現在、CLS患者の運動能力を見る為の実験中。


コルシックス:リヴィアターネの住人と思しき、中学生か高校生くらいの少女。コルレフ、コルトロイスと共にナノマシンの補助なしで妊娠が継続されるかの実験が行われたが、受精卵は成長しなかった。更に、コルレフ、コルシックスと共に複数回試されたが同じくいずれも失敗に終わっている。現在経過観察中。


コルセプト:リヴィアターネの住人と思しき、十歳くらいの少女。コルヴィアと同じくCLS患者がどのように成長するかの確認の為に捕らえられたが、成長はしないことが確認され、現在経過観察中。


コルフイ:リヴィアターネの住人と思しき、二十代から三十代くらい(二十一世紀基準で)の男性。コラダム、コラクト、コルフュンフ、コルクアトレ、コルシンクと同じく精子の採取が行われ、妊娠の実験の為に使われた。現在、CLS患者の運動能力を見る為の実験中。


コルネウフ:メルシュ博士のクローンであるコルドレイが人工授精により宿した胎児。妊娠十八週目の頃にCLSを発症。コラリスの妊娠から得られたデータによりその後も妊娠が継続されるも、成長が見られないということで強制的に摘出された。しかし、人工保育器の補助なしでもCLS患者としては生存し、餌を与えれば自ら摂取する為、CLS患者の一人として現在経過観察中。


以上が、現時点までに行われている、名前を与えられたCLS患者に対する実験の概要である。また、これまで詳細に触れなかった個別の実験とそれぞれのCLS患者の様子についてもこれより説明していきたい。


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