第7話害虫

闇は、すぐに要に追いついた。


軽く背中を斬ってみた。


「ギャー!」


要は、倒れてしまった。


「弱すぎ…。」


「甘いな。」


要は、孝の母親を突き飛ばしてそれを闇にぶつけた。


要に修羅刀を奪われた。


「これが、伝説の刀。」


恍惚な顔をして要は刀をふった。


近くにある木々をなぎ倒した。


闇は、上着を脱いで母親に着るように言った。


「自然破壊は、良くないな…。」


「これで鬼に片棒だ。」


しかし、修羅刀は、要の背中の傷から血液を吸い上げていた。


「ん!」


要の余裕綽々な顔が歪んだ。


「重いぞ!」


「あんたの脈々と流れる血を修羅刀は、吸って重たくなったんだ。」


「さすが、暗殺刀…。俺様にはふさわしい!」


要は、闇に斬りかかって来た。


それを軽く避けて闇は要の髪の毛を掴んで顔面を


「スクラップ!」


と叫んで連打した。


要の顔面は、歪んで歯は全部折れた。


闇の優勢になったが、闇の肩に弓矢が刺さった。


「要様!」


要の家来達が二十人ほど集まった。


「仕方ない。」


表情一つ変えないで闇は弓矢を抜いた。


孝の母親を抱いて闇は逃げた。




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