うたげが終わって
ホラインはトカゲの悪魔につかまって、ベレトの家に帰り着く。
くたくたのトカゲの悪魔にホラインは深く礼。
「いや助かった。何か礼でもしたいと思うが、さて何が良いものやら」
「いえいえ何もいりません。私は務めを果たしただけで」
謙虚な悪魔にホラインは好感を持つ。
「まあそう言うな。
「ひえぇ、銀は……銀は嫌です。どうせならスイカを一つくださいな」
「スイカとな? そんな物で良いのなら」
ホラインは倉よりスイカを持って出て、トカゲの悪魔に手渡した。
「ありがたい、ありがたい」
トカゲの悪魔は小躍りし、スイカを持って飛び去った。
悪魔とはわからぬものだとホラインは大あくび。目をしょぼしょぼさせ、そのままベッドにまっしぐら。倒れるように眠り込む。
◇
翌日の昼に起きたホラインは、ラビターンにうたげの様子を報告しようとベレトの城へ足を向ける。
城の廊下でラビターンとばったり会ったホラインは、まずマントと指輪を返した。
ラビターンはマントと指輪を受け取りながら、いやらしく笑って言う。
「ずいぶんとお早いお帰り。悪魔のうたげはどうでしたかな?」
「これといっておもしろくもなし」
「それは早く帰ったせいです。
「冗談ではない。二年もあちらにおれはせぬ」
「やや、何ともお気が短い。短気は損気と言いますぞ」
「くだらんよ。やれ侯爵だの伯爵だの、肩書だけは立派な奴らに、退屈で豪華なパーティー……人間とそう変わらぬ」
「ははは、なるほど。そう見えましたか」
笑い続けるラビターンにホラインは告ぐ。
「次は六百年後だそうだ」
「わかりました。ご苦労様です。お礼に何でもお望みを一つ叶えてさしあげたいところですが、あいにくと人の身ではそれも無理。しかししかし、どうしても望まれるなら……」
「構わぬよ。元より期待はしておらぬ」
「うーむ、何とも
ラビターンは彼の無欲を
悪魔とは人の
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