10日間先生の料理合宿

第11話買い物が上手く出来ていない件について。

実は、萌とご飯を食べて家に帰った時の話だ。

「あのさ、しばらく叔父の家に泊まって欲しいんだ。」

と母から一言だった。

「はっ?」

思わず声が出る。

父は、海外に単身赴任で行っているので中々帰って来ないのは知っている。

「何で?」

「実は私も、単身赴任になって。」

「えっ?」

まさかのパターン。

あまり聞いた事ない。どちらも単身赴任で居なくなる。えっえっ

「別にここの家に住めばいいじゃん。」

「あんた料理できるけど、それをしばらくあの人に教えて上げて欲しいの。」

「だから約10日間ぐらい住んであげて!お願いお金は渡すから…………」

そんな事言われたらやるしかないじゃん。

「いいよ。」

「じゃお願いね…………」


12月21日

「ハイハイ来たよ。」

「ありがとうな裕翔。」

相変わらずの叔父。

今日はいつもより速めに来たのだが、

「俺今日仕事だから、後は家を頼むな。」

「わかった。」

今日は先生がいない。

久々にゆっくりとできるな。

「おばあちゃん、ちょっと出掛けてくる。」

「はいはい、気をつけてな。」

と言われて出ていった。

まぁ行った所は本屋さん。

食事の本を2冊ほど買った。


家に帰って本を読んでいたのだが…………

「ただいま。」

「裕翔君久々だね!」

と元気に挨拶してくれたのは、言うまでもなく、先生だった。

「あのー僕が何故来たか分かります?」

と言うと、

「全く分かりません。」

と正座をしながら言う。

「あの、料理を教えに来ました。」

その時先生は、えっという顔をした。

「先生って料理出来ないんですよね?」

「あっ、はい軽くしか…………」

自分はトートバックを片手に持ち、

「じゃ行きましょうか。」

「はいっ」

と先生は気の良い返事を返した。


買い物を行くときに、みんなはスーパーを使うが

高津家はいまだに商売関係上、商店街を使っている。

「当たり前ですけど、安い物と高い物は見分けをつけましょう。」

「ハイッ。」

いつも思うのは、返事だけは良いと思う。

次は精肉店に行った。

そこにはいつものおじさんがいて、

「おっ、いらっしゃい、裕翔君、隣の人は?」

「叔父の妻ですよ、料理が全然出来ないので、練習ですね。」

「なるほどな、一馬は、癖のあるやつだ、それを治したり調整するのはもう裕翔じゃなくて、あんただからな、頑張るんやぞ。」

と暑い話を精肉店のおじさんは話してくれた。

まぁ、色々買っただけど、それはまた後で……


次に訪れたのは、八百屋。

「ああいらっしゃい、裕翔君。」

「すみません、これとこれで。」

「はい、お買い上げありがとうね。」

と八百屋の叔母さんは笑顔で言ってくれた。

「ところで、隣の人は?」

「叔父の妻ですよ、料理が出来ないので、練習を……」

「あらそうなの、頑張ってね。」

「はい、出来るだけ良い妻になります。」

と先生は言った。

まぁこれからその目標は遠くなるんだけどね。

それはまた次の話。









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