真心のダンジョン計画④
真心とシスタそしてエルフ一同が湖を目指す、その際だがエルフとシスタは難なく移動していたがセイントエルフと真心だけが息を切らしていた、と言うのも修道服と別段森を歩くのに適した服装という訳ではないうえに他の者達が170ないし160程の高身長の持ち主でありながらその中でも平均よりも小柄な真心が遅れるのは当然だ。
「ようやくと~ちゃく~」
「つ、疲れました」
湖につく頃にはセイントエルフと真心は汗だくでその場にへたり込んでしまう。
「お疲れ様です、真心様」
「エルフさん達もお疲れ~、って疲れて無さそうだね」
「セイントエルフだけは違いますがね、我々エルフは森に適したマモノですので」
「癒しの力は持ってますけど、あくまでケガだけ疲労は無理です~」
「そっか、それじゃ後はこの湖を中心に自由にしていいから頑張ってね。シスタ、私の自室まで飛んで頂戴」
「かしこまりました、真心様」
真心はエルフ達に最後の挨拶をしてからシスタに命令し自室へと戻る。
自室には誰もおらず、真心とシスタだけになっていた。
「これで最後、ヴィオさんの言った通り、強いマモノを一人作るよ、召喚」
最後はヴィオの言ってたように個の力を持つマモノを召喚することにする。
そうして出てきたマモノは荘厳な白を基調とした重厚な鎧に大盾さらに片手で扱うのに丁度いい長剣を腰に差す雪の様に白い肌に海の如き青い髪と瞳をした美女であった、身長は170シスタと同じ程度であろう。
「主様、この度は家を守る妖精フィルギャとして主様に使えさせて戴く事至上の喜びと想います」
「よし、ひとまずその重そうな靴と鎧を脱ごう、畳が沈む、沈むからぁ!」
「これはとんだ失礼を、今すぐに」
フィルギャと名乗る美女は真心の必死の叫びにすぐさま鎧を脱ぎ脇に置く。
鎧の下は女性らしい大きなふくらみをタンクトップ一枚で守る薄着である。
そんな彼女の能力はと言うと。
・剣と盾を自在に扱う達人
・魔力で風を操り自由に空を飛ぶ
・自分のレベル以下のマモノの気配を察知しダンジョントレーナーを守る結界を張る
・自身やダンジョントレーナーが窮地に陥った際には白熊に変身して戦う
・変身し元に戻る時、ある程度の怪我が回復する
かなりの戦闘特化また真心の護衛としての側面を持つマモノとなっている。
そのレベルも4と高め勿論言葉を操っているところから知性も3である。
「さてと、それといい加減この洞窟も手狭だし引っ越しを考えるべきかもね」
「よろしいお考えかと」
「確かにここでは一か所しか出口が無く塞がれるなどされると危険でしょう」
「となると、やっぱこの島の中心のでゅら娘のお家がいいかな」
「あの屋敷で御座いますね、では早速飛びますか?」
「うん、でゅら娘にどっか部屋を借りに行こう、フィルギャも勿論一緒だよ」
「はい、私は常に主様の傍に」
こうして新たに呼び出された重騎士フィルギャと共に真心は引っ越しを考えるべくでゅら娘の住む森の館へとシスタに頼み飛ぶのであった。
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