エルザからの魔力の御裾分け
「ただいまー」
「おかえり、真心さん」
「あれ? 今日は早いねお父さん」
「今日は非番だよ、真心さんが学校に行ってから帰って来たのさ、真心さんは最近遅いね、部活だっけ?」
「うん、そうだよ、お夕飯いつくらいになる?」
「すぐに出来るよ、18時くらいかな?」
「わかったー」
真心が家に帰ると、真心の父親がリビングのソファで新聞を読んでいた。
キッチンでは何かが煮込まれているようで夕飯の支度をしていたようだ。
真心も今日の夕飯がいつ頃になるかを聞けば真心の父親もおおよその時間を伝えてくれる、それだけあれば十分だろうと思いながら、部屋へと入ると同時にダンジョンへと入っていく。
「おかえりなさいませ、真心様」
「ただいまシスタ、それと魔力の還元の話を凛子さんに聞いたんだけど」
シスタの言葉に返しながら話題は今日の凛子から聞いた還元の話に、シスタも話すのを忘れていましたと謝罪の言葉を言ってから凛子と同じ事をシスタも説明してくれる。
「それじゃ早速、エルザにお話しして試してみようかな」
「エルザ様なら適任かと」
ダンジョンの外から出てトレントの森の方へ声をかけエルザを呼び出せば、彼女はすぐに真心の元へと来てくれる。
「真心様、こんばんはなのです、今日は何の用です?」
「こんばんは、エルザ、あのね魔力を少しだけ分けて貰えないかなって?」
「魔力ですか、いいのですよ、沢山あるので大丈夫なのです、それー」
エルザは真心の言葉に二つ返事で了承し手を真心の方に向けると青い光が真心に向けて放たれる、真心が光を浴びれば何か力が漲り、魔力が増えたことをブックを開かずとも感じた。
「ありがとね、エルザ、この魔力でもっといいダンジョン、島にして見せるね」
「真心様のダンジョン作りとっても楽しみなのです頑張ってなのです」
真心はそんな御礼を言いながら夕飯まではダンジョンの自室で模型を作ったり標本を眺めたりして、のんべんだらりと過ごす、期末テストが終わったからかその反動で最近の真心は基本的にこんな感じだ。
ダンジョン作りの為のいいマモノも浮かばないしと魔力も溜めに溜めたまま。またダンジョン会議を開きまた皆で問題点を洗い出してから。皆の弱点を埋めれるようなマモノを作ろうと考えている。その為の魔力は今先ほどエルザから貰い、十分だろうと思う。レベル4をリーダーにした大規模な戦力を造れたらなと真心は個人的な希望を考えながら、そろそろ夕飯の時間だと気づき、ダンジョンからいつものように引き出しから出ようとする。
「真心さん、ご飯できたよー……え”」
「あ”」
真心の父は思い切りその姿を見る、愛娘がいきなり引き出しから出てきた姿を。
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