春が来た?
4月ももうすでに中旬に入ったが、まだ肌寒い日もある。
3月までは地方により雪の降る日もあってなかなか春の足音は聞こえてこなかった。それが4月の声を聞くと、気温は急に上昇した。所によっては早くも夏日(最高気温25度以上)になったりもしている。
思い起こせば昨年2023年も、10月いっぱいは暑い日が続いたが、11月になれば思い出したかのように気温が低下し、まるで夏と冬の間に来たるべき秋を忘れてしまったかのような状況であった。
それでも、環境調査は変わらず行われる。
今年2024年は昆虫類調査の仕事が多いようだ。それはもちろんいいことなのだが、5月に複数の現場が重なってしまい、いくつか断らざるを得なくなった。
現場担当者の方は大変そうである。
4月は、まだ気温が低いこともあって一般的な昆虫類調査には早いため、調査を実施する場合には春季調査ではなく、早春季調査として位置付けられる。
今年は上旬にすでに1件を片付けた。
別途早春に調査を行う理由は、この時季にしか見られない種がいるためだ。
そのような種の代表として挙げられるのが、『春の女神』の異名を持つギフチョウ。
残念ながら、今回の現場はギフチョウが生息しない場所のようだ。ただ同じ市町村内で記録があるので一応、調べてみないといけないことにはなっている。
案の定、ギフチョウもその食草であるカンアオイの仲間も見つけられなかった。本来の生息範囲から外れているので、それは仕方ない。
今回のような春夏秋の調査とは別に調査が実施される場合、重要種だけが対象になるということも少なくないのだが、今回の場合は昆虫類全種が対象となっていた。
実際、5月に春季調査をやる場合に比べて確認種数はかなり少なくなっていたが、他の重要種を含めて早春季に出現する種は色々と採集された。
重要種が見つかればよいというわけでもないのだが、一応雇われただけの結果は出せたと言えるだろう。
◆
さて、仕事ではなくプライベートの方だが、よくある仕事のない日に限って天気が悪化するという事例が発動して、筆者の別エッセイである『今日の昆虫』のデータが収集できていない。
どこかで書いたと思うが、街から離れた現場とはと異なり、街なかの公園は春の虫の訪れが少し遅い。
おまけに、サクラの開花も遅れたために、いまだに花見客が多く昆虫観察に集中しにくい。
というわけで、『今日の昆虫』の方の更新はもう少し滞りそうである。
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