音声入力
去年あたりからラノベ執筆について、スマホによる音声入力を色々試している。
今さらではあるが、もちろんこれはラノベ執筆のみに限らず、その他の入力作業にも十分に使える。
さすがに報告書作成は難しいだろう。専門用語も多いし。それにフリーになってからは、自分で報告書を作ることも少なくなった。
よその会社の事務所に行って入力作業を手伝うこともあるが、さすがにそこで音声入力は無理だろう。
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次に、室内での同定作業。
こちらの入力作業については、ワープロソフトやテキストではなく、表計算ソフト、具体的にはExcel を使って作業が行われる。
ちゃんと使い方を調べたら、こちらも音声入力は可能なのかもしれない。セル間の移動やコピーペーストなどを駆使する必要があり、それは今のところ音声入力よりもマウスを使った手作業の方が簡単そうだ。
入力用のマイクを導入したり、操作方法の訓練をすれば使い物になるかもしれないが、正直そこまでする必要はないかと考えてしまう。
やっぱり音声入力の出番はなさそうな感じである。
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そして最後に現場における調査の作業。
昆虫採集のどこに音声入力が必要かと思われるかもしれないが、必要となるのは目撃種の記録作業である。
昆虫の調査においては、基本的には証拠として標本を残すようにはなっているが、場合により目撃記録として標本がない状態で、記録種のデータだけを残すこともある。
例えば一番多いのが、セミ、コオロギ、キリギリスの仲間など鳴き声だけで記録可能なもの。
それから、遠くを飛んでいて捕まえにくいものや、捕獲に失敗して逃げられたもののうち、目視だけで種名が特定できるもの。
目撃した種名だけではなく、重要な種の生息状況、普通種含めてどのような種が多く生息しているか。記録すべき情報は多い。
このあたりのデータは、現地調査票という記録用紙に名前を書かないといけないことが多い。それか、メモ帳のようなものに、手書きで記録する。
手書きだから、室内に戻って入力作業を必要があった。まあその手間は仕方がない。
携帯電話の普及により、文字を入力してメールとして送信し、あとで入力する手間が省けるようになった。
で、これなら音声入力も使えるはず。ただ、うまく変換できないと意味がない。
それと、生物の種名にはカタカナが使われる。漢字変換されても読めるならいいのであるが、どうもすっきりしない。できれば一発でカタカナ変換して欲しいものである。
ひとまず、昆虫の名を連呼して試してみる。
まずは名前も短くメジャーなところから。
シオカラトンボ、ハグロトンボ、アキアカネ、ナツアカネ、オニヤンマ
トノサマバッタ、おんぶバッタ、ショウリョウバッタ、ヒガシキリギリス、エンマコオロギ、ケラ
ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミ、タガメ、アメンボ
クサギカメムシ、オオホシカメムシ、チャバネアオカメムシ
カブトムシ、ノコギリクワガタ、ゴマダラカミキリ、ウリハムシ、ゲンゴロウ、タマムシ
オオスズメバチ、ヤマトアシナガバチ、ニホンミツバチ
アゲハ、アオスジアゲハ、黒アゲハ、モンシロチョウ、キタテハ、アカタテハ、ツマグロヒョウモン
一部漢字やひらがなが混ざっているが、結構な数の昆虫がちゃんとカタカナに変換されることが分かった。
これがもともと入力ソフトや変換ソフトに登録されていたものか、それとも現場で使い続けた筆者のスマホが学習したものか、それは不明である。
しかし、これなら十分現場での使用に耐えそうである。
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音声入力がうまくいかなかった例をいくつか。
まず、名前が短すぎるもの。これは一般名詞と認識されてしまうのだろう。
・ナガメ
カメムシの一種で、普通にみられる。漢字で書くと菜亀。
眺めと変換される。音声入力では候補を選べないので、これが妥当なのかもしれない。さもなくば眺めが良いとかいう文章が入力困難になる。
・ガムシ
水生甲虫の一種で、重要種。ガムシのガは、漢字で書くと虫偏に牙となるらしい。
なぜか不安定。ちゃんとガムシと変換されるときと、が虫になるときがある。
・キマワリ
同名のポケモンが存在するが、れっきとした実在する昆虫の名前。しかし、昆虫の方はなぜか近年ニホンキマワリに改称された。
何度やっても『ひまわり』になる。
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それから、文字数が多いと文章と判定されるからか、漢字変換されることも多い。
・ルリクビボソハムシ
甲虫の一種。漢字で書くと瑠璃首細葉虫。
無理首元話、ロリ首輪模試、瑠璃首星、ロリ首元ハムシ、ロリ首元ハムシ、ボディクリエイト羽虫
筆者の滑舌のせい、だけではないと思いたい。
・オオトビサシガメ
カメムシの一種。漢字で書くと大鳶刺亀。鳶は
なぜか何度やっても『オート庇亀』と変換される。何度も繰り返したらそれで学習されてしまうのかも。
・ナカグロクチバ
蛾の一種で、前翅の内側に黒い紋があることがその名の由来。
これは、『
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というわけで、名前の長い虫には使いづらいが、そもそも名前の長い虫というのは現地で目視だけで記録するのも難しい。
だから一部を除いて、昆虫類の記録に音声入力は有効であると言える。
とはいえ、普段はあまり人気のない山の中などで仕事をしているが、そうでない所だと人目が気になる。スマホ片手に虫の名前を連呼していく人とか、明らかに怪しい。すごい昆虫マニアか……さもなくば昆虫の名前しか語彙のない人とか。
願わくば、もっと技術が発達して入力のしやすい端末のようなものができればありがたい。
腕時計とかインカムのような形で、ボタンを押しながら昆虫の名前を発言すれば、自動的にカタカナに変換、その後ある程度まとまったところでメールとして転送すると、自動的に表計算ソフトに入力される。
とはいえ、それはさすがに需要が無さすぎるだろうか。
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