未 ―ヒツジ―

 十二支シリーズ第八弾、今回の対象はヒツジであるが……。


 今回はほとんどネタがなかった。


 変な方向に脱線するがご容赦いただきたい。


    ◆


 まず、仕事中にヒツジを見たことはない。

 実は、ヤギなら別々の場所で2回ほど見た記憶がある。農家の人が、自分の土地で放し飼いにしているらしい。


 それはさておき、ヒツジがどこに行けば見られるかというと、動物園か牧場だろう。

 筆者の住む関西では、大阪の天王寺動物園か、神戸の王子動物園、そしてどうぶつ王国。


 それから、少し前に行ったのだが、同じく神戸の六甲山牧場。

 牧場だからヒツジの他は牛か馬ぐらいしかいないのではないか、と思われるかもしれない。

 だがここは畜産施設ではなく観光牧場で、十二支の動物は(モルモット)、うしうまひつじとり(アヒル)、いぬ(牧羊犬)と、干支の過半数を見ることができる。さらに周りは自然の残る六甲山系のため、運が良ければも見られる。だから何だ、と言われたらそれまでだが。

 なお、さる、野生のニホンザルは神戸では一応記録はあるが、まず見られないだろう。動物園ではないのでとらはいない。たつは言わずもがな。


    ◆


 干支シリーズで何度かネタにしたが、干支絡みの生き物というと寄生虫が出てくることが少なくなかった。

 実物をみたことはないし、そもそもの目的である年賀状の絵、という観点からみると不適切ではあるが、一通り干支の動物に寄生する昆虫を挙げてみよう。


 。イエネズミジラミをはじめとするネズミジラミの仲間。ネズミノミの仲間。

 うし。ウシジラミにウシハジラミ。

 とら。もともと日本にいない動物で、動物園でしか見られないせいか、国内では寄生虫の記録はない。海外にはトラにつくシラミがいるらしい。

 。ウサギジラミ。

 たつ。いつものことだが、そもそも実在しないので寄生虫も存在しない。干支の話では寄生虫の話と同様に『辰は実在しない』も恒例になりつつある。

 。調べてみたが、爬虫類に寄生する昆虫は見つけられなかった。詳細は後述。

 うま。ウマジラミ、ウマハジラミ。

 ひつじ。ヒツジハジラミ。

 さる。サルジラミ。

 とり。ニワトリハジラミ、ニワトリオオハジラミ他、ハジラミ類各種。ニワトリノミ。

 いぬ。イヌジラミ、イヌノミ。

 。イノシシジラミ。


 以上の通り、一部を除き十二支の動物にはそれに寄生する昆虫がいた。なお、ネコにはネコノミとネコハジラミかいる。


 さてヘビ、というか爬虫類の寄生虫の話であるが、前述の通り昆虫では見つけられなかった。

 一瞬、変温動物には寄生できないのかなどと考えたが、昆虫同士やその他無脊椎動物に寄生するものはいるし、両生類ではカエルに寄生するハエがいたりする。

 しかし、爬虫類に寄生するものはダニや、亀に寄生するヒルがいる程度で、あとは線虫や原生動物など小さいものばかりであった。


    ◆


 さてヒツジの名を持つ動物だが、やっぱりヒツジそのものとその寄生虫以外には見つけられなかった。


 調べてみると、未年ひつじどしの展示にある水族館も苦労したようで、中国語で羊の字がつくカワハギとかヒメジの仲間が挙げられていた程度で、後は他の干支に因む魚でお茶を濁したらしい。


 他に色々考えてみたが、シープドッグ、つまり、牧羊犬ぐらいしか思い浮かばない。一瞬、未年ひつじどしの年賀状に牧羊犬……こういうのもアリか…? などと思ったりしたが、実際やったら正気を疑われるのがオチであろう。


 やっぱり無難にヒツジの絵がいいのだろうか。

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