第66話 最低な人間

次に日の学校の昼食時間に、私は光武君に、ちょっと怪しい人物がいるのと、

光武君とその子が同じクラスと言う事もあり、お願いをしてみた。


「実は、同じ部活の男子生徒なんだけど、1度だけ直樹君と会ったことがあるの。

その子が直樹君の事を、ヤンキーとか言ったから、私が怒ってその子に文句を言ったことがあって。(15話)

だから、もしかしたら、その事を根に持っているのかもしれない。

光武君、同じクラスだから、ちょっと尾行してみてくれないかな??」


「なるほど!可能性はあるかもしれない。任せてよ!俺に作戦があるから!」


そう言って、作戦会議が始まった。

作戦とは言っても、その子の前を私が通り過ぎて、光武君が噂話をしてみる。

と、単純で簡単な作戦だった。



休み時間になったら、その子と友達らしき3人で外でしゃべっていた。

その少し前を、一恵ちゃんが通り過ぎたところで、俺がそのグループに声を掛けた。


「あれ、加藤さんじゃない?なんか、不良と付き合ってるんだって??」


みごとにつられて、その子が、俺の話に乗ってきた。


「そうそう、文化祭で僕、見てたんだ。仲良く歩いてる姿を」


さりげなく、俺は突っ込んで聞いてみた。


「なんで不良ってわかったんだ??」


やっぱり、一恵ちゃんの思った通りの返答があった。


「僕、1度、加藤さんと一緒に、見かけたことがあって。その時から付き合ってたんじゃないの?見る目ないよね加藤さんて」


「それじゃ~噂を流したのって・・・・・・・」


「そう、僕だよ。

 不良と付き合ってるくせに、すごく文句言われちゃってさ~参ったよ~」


さぁ、ここから反撃開始だ。


「ふ~~~~~ん。その不良って、俺のいとこなんだけど!!!」


「え?・・・・・・・」


「おまえ・・・・・最低だな。何を根拠に不良って決めつけてんの??

学校に行ってないから??それだけの理由で決めつけてんだ~~!!

おまえ、その不良って子としゃべったことあんの??

偏見だけで、なんでも物事言ってんじゃねーぞ!!!

文句言われたからって、加藤さんに迷惑かけていいんだ~~~~!!

そんなウソの噂を流して楽しんでる、おまえの事、許さないからな!!!」


そのグループの他の男子生徒からも、あきれた感じで、その子に言い出した。


「おまえ・・・これって本当なの??最低な人間だなお前は!!!」


その子は、「ごめんなさい」と、一言を言って、その場から走って逃げて行った。


事の真相をすべて、一恵ちゃんに報告したら、「やっぱりね」と言い、少し安心した表情に、仲間みんなも ホッ と肩をなでおろした。




これで、噂も収まるだろうと、光武君から言われた事を、直樹君に電話で話した。

やっぱり、直接、声を聞きたかったから・・・・・・・・・


「直樹君に心配させちゃってごめんね・・・・・もう大丈夫だから!」


「・・・・・・・こっちこそ・・・・俺なんかのために迷惑かけちゃって・・・」


「そんなことよりさ、今度の週末の夜に、家に来てくれないかな?・・・・・・」


「え?・・・・・・・」


「実は、両親が同じ会社勤めててね。いつも秋に慰安旅行があって、週末は一人なの。だから直樹君にそばに居てほしくって・・・・・・・・・・・・♡♡♡」


「あ・・・・・え~~と。仕事があるから、ちょっと遅くなるけど・・・」


「うん、わかってる。ごはん作って待ってるから♡♡♡」


そう言って、直樹君に詳しい住所を教えて、週末に家で会う約束をした。

とにかく、早く直接会って話したい。

絶対に、落ち込んでいるだろう直樹君を元気にしたい!!!

私が出来る事を何でもする!

と、自分の部屋に来る直樹君の事で頭がいっぱいになっていた。

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