第43話 第三試合リリスVSニキー

「第3試合リリス様、ニキーさん舞台へ」


「さてと行くか」

今回はいつもの杖の他に盾を装備している。


「…嬢ちゃんなにもんだ?」


「ん?」


「その装備…そのオーラ…ただもんじゃねぇ…」


「うーん…そうだな…深淵の魔王とでも名のっておこうかな?」

確かそう言っていた気がする。

「そう言う設定…フフフ」


「魔王?設定?」


「手加減はしてあげるから殺す気で来てもいいよ?」


ニキーは青い顔をしながら槍を構える。


「締め切ります」

オッズは1.8対1.2

ふむ…杖と盾を見て槍相手だと分が悪いと見られたか?


「では第3試合始め!」


「おりゃ!!」

鋭い横凪ぎが盾とは逆の右から飛んでくる。

少し後ろに跳び難なくかわすと今度は投げナイフが飛んできたので…

「〈サンダーランス〉」

雷の槍で迎撃する。


「ま、魔法だと!?」


「そんな!あんな小さい子が!?」

観客席から驚きの声が上がる…そういえばあんまりいないって言ってたな。


「くっ!〈ドラゴンファング〉!」

ナイフが打ち落とされる事は考えていたが魔法でとは考えていなかったらしく攻撃が単調になってきた。


〈ドラゴンファング〉

槍スキル

下から上への突き上げの後に上から下への降り下ろしの二連撃

一撃目が入ると二撃目が必中になる。


「その技は二連撃入れば強いけど…〈シールドバッシュ〉!」

最初の一撃をわざと盾に当てシールドバッシュで相殺する。

一撃を弾かれた為バランスを崩し硬直するニキー


「手加減はするけど〈シールドキャノン〉!」


シールドキャノン

盾スキル

相手に盾を投げつける

VIT依存ダメージ+気絶効果(スキルレベルに依存)


「グハッ!」

と吹っ飛ばされるもののスキルレベル1なのでニキーは気絶していない。


「まだ…」

体勢を立て直そうと立ち上がるニキーの目の前には光玉が複数浮いている。

リリスは指を動かし一つを壁にぶつけると爆発し壁に穴が開く。

「まだやる?」


「…参った…」


「勝者リリス様!」


静まり返ったままなので余った玉を手加減最大にして花火のように打ち上げる。


「うぉぉぉ!!」

「キャーー!!」



舞台を降りるとそこには…

「おっちゃん20枚勝ったよ!」

「私も!私も!」

換金に走る二人がいた。



自分もやったから何も言えないが…ちょっと寂しい。



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