第15話 諦め
「…もういいや…」
ゴブリンの牙を5つ置き取り引きを終えタグを引き取るとギルドを出て宿屋に戻る。
その日はそのまま外に出ることもなく眠りについた。
朝になるとチェックアウトをし、宿を出て裏路地に入るとメニューを開きキャラ変更画面を出す。
「…男はハガネか無明だが…」
どっちも癖が強すぎる。
ハガネは攻撃力がない無明のスキルはリスクが大きすぎる。
無明のスキルは闇魔法だがこれは魔術師では無い。
闇魔法は自分のHPとMPを使って効果を出すスキルなのである。
そのうちの一つ<
なんせ…
30秒間ダメージを喰らわない上にステータスを倍にする代わりに終了時死亡が確定している。
ゲームの時は相手を倒した後画面を切り替えればカウントが消えスキルが止まるという裏技があったが現実に画面切り替えは無い。
「だとしたら…」
意を決してキャラを選択する。
「キャラ変更リリス」
本来ならセリア(両手剣)が良かったがあれはニキーたちに見られているので除外…ヘルモスの説明とかめんどいし。
次にカウンター持ちも除外した。
残っているのはリースと魔術師が3体…って
「魔術師多すぎだよな…」
一応区別はある
1火力特化 ユリア
2 ラック特化リリス
3杖スミス神楽
だが…
「ステータス統合されてるからあんまりスミス分ける意味無いんだよな…」
ゲームではスミスで作る武具はステータスの高さに依存するため杖を作るならINT 剣(両手を含む)ならSTRといった能力が必要だったが統合された今なら余り意味がない。
※盾や鎧は防具作製スキルなのでハガネは別枠扱いである
話がそれたがリース、神楽はスミスが主のため攻撃スキルが少ないよってユリアとリリスの2択…この世界でまだピンク髪を見たことが無かった為リリスとあいなった。
リリスは基本助人と同じロングの銀髪だが犬耳は付いていない。
「さてもう一度登録に行くか…」
あんまりかかわり合いたく無いがあそこでしか換金して貰えないだろうし。
ギルドに入ると受付嬢たちが銀髪に反応し立ち上がるが違うと見るとすぐに元の位置に戻った。
「あの~登録したいのですけど~」
「はい、ではこちらに名前を…」
…ユウトの時と全然違うな…
今回はリリスと書き書類を提出する。
「はい、ではこちらをお持ちください…」
タグには
リリス
11290149
人族
ゴブリンの依頼を受け門に差し掛かり一つ気がかりが…
この姿で門を出るのは問題にはならないのかという事である。
「…」
少し緊張しながら列に並ぶも結果的に何事もなく通過できた。
どうやらデータベースにアクセスして犯罪歴のあるものを警告音で知らせるだけで名前とかは出ないようだ。
「さて森に行って少し時間を潰すか…」
もう50以上倒したので今回は倒す必要は無い。
どこかでマイルームに行けばいいかと考えていると
「ねえ!貴女も森に行くの?」
と後ろから聞いたことのある声がした。
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