第792話 2021/12/14 お涙頂戴とか

 本日は11時起き。よし、午前中だな。外は快晴。気温は高くないが、太陽が出ているなら室温は極端に下がるまい。人間部屋の暖房はいらんだろう。しかし12月14日か。旧暦なら赤穂浪士の討ち入りだな。バレンタインデー2ヶ月前とも言えるが。

 昨日、MicrosoftはWordだけを使わせてくれないと文句を書いたが、アレは間違いだった。よくよく調べたらWordだけを購入することができた。MicrosoftストアやAmazonで売っている。Amazonなら16092円。ぐぬぬ。サブスク契約するよりマシだが、何だこの微妙な高さは。3年に1回買い換えるぐらいと考えても、ちょっと手を出しにくい。やはり虫けらにはパチモンが似合っているようだ。


 創作された物語には批判がつきものである。と言ってもまあ批判される物語というのはまず読者が大量についている物語であるから、虫けらの作品になど面と向かって批判する人は少ない。いやそもそも、虫けらは批判されてもほとんど耳を貸さないからな、批判する方もやる気が出ないだろう。

「ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い致します」などと言っていいのは新入社員か新婚さんくらいだ。創作世界の偉大なる先人のアドバイスになら耳を傾ける価値はあろうが、自分とたいしてレベルが変わらないか、場合によってはそれ以下の人間が口にする「こうした方がいい」に値打ちなどありはしない。それは当てずっぽうの口から出任せである。真に受けると痛い目を見る。と、こういうのがいわゆる「言わんでいいこと」なのだよなあ。

 プロ野球選手にありがちな話として、「コーチの言うことを聞いていたら成績が落ちたが、無視したら好成績を残せた」というのは実例が多数ある。無論、コーチの言う通りに練習したら一流選手になれた、という例も多数ある訳だが、これはある意味当たり前である。コーチだって神様じゃないのだ、どんな選手でも必ず一流にできるノウハウを持ったコーチなどいない。他人の言うことを取り入れて才能が開花する選手もいれば、無視する事で目覚める選手もいるのである。これは大前提としなくてはならない。

 小説書きでも話は同じで、誰でも彼でもアドバイスをすればいいと思っているのはボンクラである。どれだけ善意に基づく親切で親身になったアドバイスでも、いらないヤツにはいらないのだ。「批判を糧にせよ」と偉そうにのたまう馬鹿がたまにいるが、相手が批判を糧にできるかどうかをキチンと判断してから言え。批判がノイズにしかならない相手に延々と批判するのは単なる自己満足な嫌がらせでしかない。判断力に自信がないなら沈黙しているのが世の中のためである。それくらいはできるはずだ。まったく、「言わんでもいいこと」ならいくらでも出て来るな、この頭は。

 さて物語に対する批判によくある例として「安易なお涙頂戴に走りやがって」というのがある。登場人物が自己犠牲的に死んだり、小さな子供や動物など純真な存在が一生懸命に何かを成し遂げようとすると、人間は簡単に涙を流してしまう。この手の話を「お涙頂戴」と言う訳だが、実際のところ、お涙頂戴は言うほど安易ではない。

 映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲」のクライマックスシーンでは、しんのすけがタワーを駆け上る。延々とただ駆け上るシーンが続くのだが、あそこで泣いたという人は少なくないだろう。一見するとただタワーを上るだけであるから、簡単に泣かせているように思えるかも知れない。しかし、あれはあそこに至るまでの物語があり、ひろしやみさえの身を挺した活躍があって初めて泣けるのであって、ただしんのすけにタワーを上らせれば泣ける訳ではないのだ。

 その前段階の完成度が高ければ高いほど、観客はしんのすけに「ガンバレ!」と声援を送りたくなる。あのシーンが泣けるのは、いかに自然に、スムーズに観客の心を一方向に向けるかという製作者側の苦心惨憺の末に作り上げた術中に、皆がハマった結果である。子供を走らせるだけで安易に泣かせているという批判は、極めて底が浅いと言えよう。

 ただ、それでは世の中に「安易なお涙頂戴話」は存在しないのかと言えば、そうでもない。世に物語は星の数ほどある訳だから、安易なお涙頂戴も、決してないとは言えないだろう。ただ、それを批判できるかどうかは、時と場合によるが。

 12日にロシアでテレビ放送されたドキュメンタリー映画「ロシア、最新の歴史」の中で、プーチン大統領は1991年のソ連崩壊後、一時生活苦のために無認可タクシーの運転手をしていたと話した。

「臨時収入が必要な時もあった」

「車を使って、個人運転手として、臨時収入を得ていた。率直に言って、こうした話をするのは不愉快だが、残念ながらそれが現実だった」(以上BBC)

 うん……まあアレだ。ロシアもいま国内情勢大変らしいしな、使えるものは何でも使うのだろう。別に疑っている訳ではない。信用する訳でもないが。


 14日、台湾で行われた国際フォーラムにおいて安倍元首相のビデオ講演が行われた。この中で安倍氏は、

「中国のように巨大な経済体が、軍事における冒険を追い求める場合、控えめに言っても自殺的になる」

「中国に対しては、領土拡張を追い求めてはならないと強く言うべきだ。隣国を挑発したり、しばしば追い詰めたりする行いは控えるべきだと言うべきだ」(以上時事通信)

 などと述べた模様。

 発言の内容について特に批判する気はない。周辺国からこのような意見が出て来るのはある意味当然で、それがたまたま日本の元首相であったというだけだろう。ただ何と言うかな、岸田首相がアレなもので、安倍氏の亡霊が跳梁跋扈しているイメージが湧いてしまう。まだ死んでないのだが。


 台湾と言えば先週、アメリカのバイデン大統領が呼びかけたオンライン形式の「民主主義サミット」に台湾も参加したのだが、最終日の10日、パネル討論会中にオードリー・タン政務委員の説明スライド動画から画像が消され、しばらく音声だけになってしまったらしい。どうやらスライドの中に出て来た地図で、中国と台湾が別の色で塗られていたことが原因のようだ。

 アメリカ国務省の報道官は単なる手違いがあっただけとし、

「われわれはタン氏の参加を貴重なものと考えている。透明な統治や人権、虚偽情報との闘いなどについての台湾の世界一級の専門技術がタン氏の登場で明示された」(ロイター)

 と述べた。またホワイトハウスの報道官も画面共有を巡る混乱が原因とし、

「ホワイトハウスがタン氏の動画遮断を一切指示していない」(ロイター)

 と取材に対し説明しているのだが、えらい都合のいいタイミングで混乱が起こったものである。

 まあ日本の外務省にも中国シンパはいるしな、アメリカの政権内部にも当然その手の連中は存在するのだろう。バイデン大統領が親中派であるかどうかをこの一件だけで判断すべきではないが、まあイロイロあるのではないか。対中政策をアメリカ頼りにしていると、いずれとんでもないしっぺ返しを食らうかも知れない。


 本日はこんなところで。昨日も全然書けなかった。もう集中力がないのだ。何とかしないとなあ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る