第786話 2021/12/8 80年とか

 本日は10時半起き。曇天。うーむ、ちょっとしんどいな。絶不調というほど酷くはないのだが、あまり体を動かしたくはない。頭も働きそうにない。まあ客観的に見ればいつもとあまり変わらないのかもしれないものの、本人的には微妙に違う。違うけど、やるべきことはやらねばならんし、結局やるのだ。うん、いつもとほぼ変わらんな。


 昔どこかで見た記事だが、アメリカ人が日本人に「12月7日が何の日か知っているか」とたずねて日本人が「知らない」と答えると「やはりおまえらは何も反省していない!」と怒り出すらしい。もっとも、いまのアメリカ人のどれだけがこの日を記憶しているのかは知らないが。

 今日2021年12月8日は真珠湾攻撃から80年であるのだそうな。アメリカ時間では12月7日だな。当時の宣戦布告が攻撃の後になったのは何故か、みたいな話はいまだに「新説」が出てきたりするが、冷静に考えて宣戦布告が後だったから何だというのだ。奇襲攻撃の何が悪い。「ジャップどもの卑怯な攻撃」とアメリカ人は捉えているらしいが、そもそも戦争に卑怯などという概念を持ってくること自体がおかしいのではないか。殺し合いだぞ?

 もしも奇襲攻撃が卑怯なのだとしたら、何故大量の物量を投入することが卑怯ではないのか。正々堂々と戦うことを良しとするなら、敵と同じレベルの軍事力を投入して戦わせろ。塹壕戦などせずに、全員外に出て来て戦えばいい。新兵器を投入せず同様のスペックの武器だけで戦うべきだ。近代戦に卑怯という概念を持ち込むなど傲慢で幼稚で浅ましいと何故理解できないのか。

 とは言え、虫けらはあの真珠湾攻撃を正しかったとは考えていない。あれは失敗である。あの戦争自体が失敗である。ハルノートがどうしたこうしたと戦争開始の理由を考えるテレビ番組も今日や8月15日には放送されるものであるが、ザックリ言えば判断ミスとしか言いようがあるまい。アメリカに圧勝できると考えていた者は当時の軍にも少なかったかも知れないが、条件の良い講和条約を結べると思っていた時点で甘い。平たく言えば戦争を舐めていたのだろう。

 まあ戦争するかどうか決定する連中は後方でふんぞり返って駒を右や左に動かしていればいいだけだから気楽なものなのだろうが、現場の兵士はそうは行かない。人を殺さねばならないし、かなりの高確率で自分も殺されるのだ。たとえそこに至るまでにどんな経緯があったにせよ、戦争を単なる国際政治の道具の一つとしか考えていなかったから負けたのである。

 確かに戦争は国際政治の道具ではあるが、劇薬である。誰でも彼でも簡単に使っていいものではない。使うには知識のある者が細心の注意を払って使用しなければならない。それをどこの馬の骨とも知れないそこらの凡俗がポンポン使ったら、自滅するのは当たり前だろう。日本は真珠湾攻撃など実行する前にもう負けていたのだと考える方が自然ではないか。

 現代にもそのまま通じることではあるが、日本という国はどうにも人材育成が下手くそだ。教える立場の人間が「背中を見て学べ、技術は盗め」という姿勢だから、下から勝手に生えてくるのを待つしかできない。効率的な教育システムで有能な人材を引っ張り上げるなんてことをしたら「ずるい」とか言い出すメンタリティである。そんな空気の中で生きてきた軍人が、あるいは政治家が、有能である確率など極めて低いのは当たり前だろう。

「敵を知り己を知らば百戦危うからずや」は戦争の基本中の基本である。大日本帝国軍が己を知っていれば、あの戦争は起きなかったろう。日本にとって屈辱的な外交的敗北は有り得ただろうが、少なくとも原爆を落とされることはなかった。アジアは欧米列強の植民地であり続けたかも知れないが、独立開放は時代の流れである。日本が先鞭をつけなくとも起こっていた可能性はある。そして何より日本が、海外の諸国に対し土下座外交をせねばならない状況に追い込まれることはなかったはずだ。

 人によって意見は様々あろうが、虫けらはあの戦争を判断ミスの大失敗だと考えている。もっとも、その大失敗があったればこそ大日本帝国は解体され日本国となり、いまの我々の生活があるのだ。もしいまも日本が大日本帝国のままなら、こんな日記も書けていないやも知れない。その辺は痛し痒しであるな。


 さて言うまでもなく、いまは冬である。毎年冬の恒例行事と言えばクリスマスだ鍋パーティだとイロイロ挙げられる人もいるだろうが、虫けらを始め鳥を飼育している者にとって気になるのは、鳥インフルエンザの大流行である。

 鳥インフルエンザを「鳥から発生するインフルエンザ」だといまだに思っている素っ頓狂な馬鹿もいるようなのだが、鳥インフルエンザはあくまでも鳥が感染するインフルエンザである。鳥がまったくいない場所にも鳥インフルエンザウイルスはウヨウヨいるのだ。言い換えれば、家の中で飼っているセキセイインコや文鳥のような鳥が鳥インフルエンザに感染する可能性など、ほぼゼロである。もちろんそれでも飼い主は外部からウイルスを持ち帰らないよう、細心の注意を払うべきではあるが。

 そんな鳥インフルエンザはこの冬、日本国内でもう8例が報告されている。冬が終わるまでにはまだ増えるだろう。何とも陰鬱な気分。そんな最中、8例中の5例目である熊本県の鳥インフルエンザの発生疑いが報告されたのが12月2日なのだが、その2日の午後、熊本県農林水産部の課長が関係部署にメールを送っている。

「参加予定者については、4日を外せるようであれば外していただけないかのお願いです」

 鳥インフルエンザの防疫対応が急がれる中のこのメール、防疫作業に出られる人間をどの部署がいつ何人出すかの調整をしているときに送られて来たという。いったい何の「参加予定者」を4日の作業から外せというのか。実は4日、職員の野球大会が開催されたらしい。そのメンバーを防疫作業から外してほしいというメールなのだ。

 まあ、あまり格好の良い話ではない。ないが、「この非常時に野球大会などけしからん!」と目くじら立てて怒るのもどうだろう。「人はパンのみにて生くるものに非ず」である。防疫作業に出る人間が足りないのに野球大会を強行したとかいうのなら非難されてしかるべきだが、人数はいたのだ。ただ作業に出る日程を調整しただけである。

 不謹慎と言えば確かに不謹慎な面はあるが、去年から今年にかけてずっと新型コロナでイベントもできずに我慢して来た職員の気持ちを思えば、野球大会くらい別にいいだろう。何故メディアが叩くのかよくわからない。公務員だからか? メディアの皆さんは随分と高邁な倫理観をされていらっしゃるのですね、と呆れ返る次第。


 オーストラリアのモリソン首相は8日、北京オリンピックへの外交的ボイコットを表明した。アメリカに次いで2例目である。次はどこになるだろうな。おそらくはイギリスだろう。EUは調整に手間取るかも知れない。日本はどうするのやら。

 中国は外交的ボイコットに対し、まったく支障はないと言っている。だが対抗措置は取ると。何じゃそら。まあ現実問題として、そうたいしたことはできまい。みんな外交的ボイコットやればいいのだ。新型コロナだってこの先どうなるかまだわからないのだから、とりあえずビッグウェーブに乗ればいいと思うところ。


 本日はこんなところで。ああダルい。外は晴れ上がって来たが、気分は晴れやかにはなってくれない。はあ、ため息ため息。

 昨日は2000文字ほどしか書けなかった。そこそこ頑張ったのだが、集中力がもたなかった。今日はどうだろうな。

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