第755話 2021/11/7 キスとか

 本日は4時半起き。まだ外は真っ暗だが、雨は降らない予報である。しかし毎日毎日、起きる時間が極端である。ずっと6時か7時くらいに起きてくれれば有り難いのに。まあ仕方ない、今日の内に買い物に行っておこうか。だが日曜日である。車も人出も多いだろう。それを考えただけで陰鬱になる。はあ。


 1970年代後半の大アイドルであった石野真子氏の代表曲「狼なんか怖くない」にこんな歌詞がある。

「鼻が邪魔だと誰かが言ってたわ 古い映画のセリフだったかしら」

 何をする場合に鼻が邪魔になるのかといえば、キスである。この曲はいつかファーストキスをする日を夢見る少女の心情を歌った作品なのだ。

 ちなみに作詞したのは阿久悠氏(作曲は吉田拓郎氏)。少女の心情から大人の愛憎から今日もどこかでデビルマンまで、何ともまあ守備範囲の広いこと広いこと。この幅の広さには対抗意識すら浮かばない。ちょっと次元がちがう。ただただ唖然とするばかり。

 まあそれはともかく、キスをするとき「鼻が邪魔」と言ったのは、1943年のハリウッド映画「誰が為に鐘は鳴る」のイングリッド・バーグマンであるのだそうな。大昔の女優であるが、興味のある方はググってみられるとよかろう。凄い美人だ。そして鼻が高い。そりゃキスの際に邪魔にもなるだろう。おそらく大半の日本人では邪魔になどならないと思われるところ。

 キスは海外では日常の挨拶である、と虫けらは知識として知っている。実際それに遭遇したことも、自らが体験したこともないのだが、常識の範囲内の情報として頭には入っている。

 とは言え、誰でも彼でも口と口をブッチューッと合わせる訳ではないこともさすがに理解している。たいていは頬を合わせ、そのときに口先で軽く触れるのだ。これはチークキスと呼ばれ西欧では一般的であるが、アメリカ人は戸惑うらしい。また対人距離が西欧より遠い北欧では行われないとも聞く。何事にも文化と歴史はついて回るものなのだな。

 しかしそんなチークキス文化の中心地の一つであるフランスで、挨拶のチークキスをする機会が減少しているらしい。原因は言うまでもなく新型コロナの蔓延である。

 調査会社が今年10月中旬に公表した世論調査結果によると、家族や知人、同僚など親しい人に挨拶のキスをすると答えた人は、1回目のロックダウン直前の昨年3月上旬は91%だったのに対し、今年3月上旬は39%にまで減少した。9月下旬には65%に増えたとは言え、まだまだ低水準である。

 フランスではワクチン接種の拡大と共に感染者数は減少し、大型イベント参加やマスクをつけずに外食するなどの日常が戻りつつあるらしいが、キスがコロナ前の水準まで戻るにはいましばらく時間がかかる模様。

 まったく関係ない外国人の、しかも家に引きこもって他人と接触しない虫けら視点から言わせてもらえば、何故そんな行為が必要なのか理解に苦しむ。かつてこういった文化がありました、ではダメなのか。いや、これが誰か為政者の勝手な方針によって無理矢理禁止されたとかいうのなら反発があるのは理解できるが、相手は感染症である。流行病だ。文化を変化させる理由としては十分だろう。一つの文化が消える可能性に一抹の寂しさを感じるのはわかるが、こだわる必要はないような気がしないでもないところ。


 これもある意味新型コロナ絡みの話であるが、6日土曜日の午前8時45分頃というからそう極端に混んでいた訳でもなかったであろう東京メトロ東西線の電車内で、千枚通しのような工具を見せて近くに座っていた男女に詰め寄った50代の男が、暴力行為等処罰法違反容疑で逮捕された。

「マスクを着けていなかったことをからかわれたと思い、かっとなった。驚かしてやろうと思った」(時事通信)

 と調べに対し述べているのだそうな。

 男女は別の車両に逃げてケガはなく、他の乗客にも負傷者はいないということではあるが、何と言うかかんと言うか。そこまでマスクが気になるのなら、予備のマスクをカバンなり服のポケットなりに常に入れておくとかすれば良かろう。凶器を振り回してどうするのか、50歳を越えたいい歳をした大人が。いちいちカッとするたびに暴れてたら、日常生活にも困るだろう。何かいろんな意味で情けない。

 先般のサラダ油とかジョーカーもどきとか、ああいう雑な計画性の犯罪もイロイロとアレなのだが、こういった一時の瞬間的な感情で大暴れして警察沙汰になるとか、一番幼稚でみっともない。ホント小学生からやり直したらどうだと思う次第。


 一方ドイツでは6日朝、南部バイエルン州を走行中の特急列車ICEの車内で、27歳の男がナイフで乗客を襲って逮捕されている。3人が負傷し、うち2人が重傷を負ったが、命に別条はない模様。当局はテロとは見ていないようだ。

 何か嫌な感じがする。日本の事件もドイツで報じられた可能性はあるし、何かの引き金になったりはしていないだろうか。こんな日本発の流行は勘弁してもらいたい。


 アフリカ大陸西部、ギニアの南でリベリアの北西にある大西洋に面した国がシエラレオネであるが、その首都フリータウンで5日夜に燃料を積んだタンクローリーがトラックと衝突事故を起こした。この際路上に漏れた燃料を盗もうと近隣の人々が集まったところ燃料が爆発し、少なくとも99人が死亡したとロイターが伝えた。死者の数はまだ増える可能性がある。

 この手の事故はアフリカに限らず貧困国では起こりがちである。被害規模を見る限り、燃料とは灯油やディーゼルオイルではあるまい。おそらくはガソリンだろう。こぼれたガソリンを集めに行った住民がタバコを吸っていて大爆発、みたいなことは珍しくないし、それどころか化学繊維の服が起こす静電気ですら爆発するのだ、こぼれたガソリンには近付くだけでアウトだと考えて間違いない。

 まあそうは言っても、日本でもセルフのガソリンスタンドでエンジン切らずにガソリン入れたり、静電気除去パッドに触れずにガソリン入れたり、タバコ吸いながらガソリン入れたりする馬鹿もいる訳なので、知能程度はあまり変わらない。横転したタンクローリーの周りに集まって燃料を盗む習慣がないだけとも言える。教育とは身を守り命を守る術を教えるのだなあ、と改めて思うところ。


 本日はこんなところで。昨日も2000文字ほど書けている。絶好調とまでは行かないが、決して調子は悪くない。書く事に関しては。しかしそれ以外はイマイチなので、どうにも気分が盛り上がらない。もうちょっと何とかならないものか。ならないんだろうなあ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る