第729話 2021/10/12 10万円とか

 本日は3時半起き。このまま二度寝しなければ早起きなのだが、さてどうなるか。このところ寝付きが悪くて朝起きられない日々がずっと続いていたので、とうとう医者に相談もせずに勝手に睡眠導入剤を追加した。まあ、世間では「カロリーメイト」と呼ばれているのだが、睡眠導入剤を飲んだ後何時間経っても眠れないときにこれを食うと、一瞬で眠れてしまう。一種のドーピングである。

 体重を落とさねばならない現状に明らかに逆行しているものの、昼まで眠ってそこから夕方までゾンビみたいな状態で生活するとか不健全にもほどがあるしな。買い物の大半はAmazonとネットスーパーで何とかなるにせよ、すぐ必要な物はすぐ買いに行ける程度の柔軟性は生活に欲しいところ。午前中一桁台の時間帯に起きられるのが当たり前な生活ができないと、やはり困る事も多いのだ。


「五十歩百歩」で「目くそ鼻くそを笑う」ような関係性なのに「同族嫌悪」で「犬猿の仲」と言えば、日本共産党と公明党である。まあどちらも共産主義とか宗教という「妄想」に囚われて集まった集団であるから、自分たちの側の妄想の正しさを主張するなら、同時に相手方の妄想を否定せざるを得ない。いわゆるクソを投げ合う関係である。

 公明党は7日、衆議院議員選挙の公約を発表した。目玉は18歳までのすべての子どもに対する1人あたり一律10万円相当の給付である。しかしこれにはツッコミが殺到した。曰く、「与党なんだから公約じゃなくていますぐやれよ」とか、「子供のいない家庭は新型コロナの影響を受けてないと思っているのか」等々。まあ普通の感覚があればこんな選挙公約は問題があるとわかりそうなものなのだが、有り体に言って頭が悪い。「小さな声を聴く力」とかいう公明党のキャッチフレーズがあるが、全然聴けてないとしか思えない。

 さて一方の共産党であるが、公明党から遅れること4日、11日に選挙公約を発表した。公明党の間抜けさ加減を横目で見ていたのであろう、共産党の公約は比較的明確だ。目玉は新型コロナの感染拡大の影響で収入が減った人を対象に、1人当たり10万円を基本に「暮らし応援給付金」を支給することである。……収入が減ったっていうのは、どこを起点としてなのだろうな。たとえば「1年前」という基準が設けられてしまったら、1年以上前に新型コロナの影響で職を失い、それから現在まで日雇いなどで生計を立てて収入があまり変わっていない人はどうするんだ。「収入が減ってないから給付金はなし」とか言う気だろうか。

 公明党も間抜けだが、共産党もかなり間抜けである。そもそも、どうせ共産党は政権など獲れないのであるから、「全国民に一律30万円給付します!」とか言ってもいいように思うのだ。改選前より議席数が1つでも増えれば勝利なのだから、共産党の公約などそのレベルでいいと思う。

 それを「収入が減った人だけ10万」とか言い出したのは、もしかしたら今回の総選挙で政権交代が起こるかも知れない、自分たちが与党の立場に――閣外協力という形であれ――なるかも知れないという可能性が目の前にぶら下げられてしまったがために、「財源はどうするんだ」といったツッコミをされたくない、というある種守りの意識、というか「欲」が出たのではないか。平たく言えば、「浮かれている」のである。まったく与党も野党もお可愛いことで。

 そんなにお金をバラ撒きたいのなら、「1年限定で月10万円のベーシックインカムを導入します」くらい言えばいいのに。少しは景気も回復するのではないか。要は腰が引けているのだ。失政の誹りを受けたくないがために、与党も野党も「目立ちすぎない目玉政策」しか持ち出せない。内申書にビクビクする中学生かよ。

 ここ最近、日本はもう先進国ではない、という論調はあるが、それでも世界有数の経済大国であり、先端技術を保有する国家である。人材だっているはずだ。もっといろんなモノを有効に使って、もっと思い切った政策を断行してみせろよ。野党である共産党はもちろん、与党の公明党だって、自民党から見れば、所詮は刺身のツマのような存在である。ならせめて政権公約くらい、ドデカい花火を打ち上げてやろう、って意識は持っていた方がいいと思うのだがな。もちろん旧民主党のようにあからさまな嘘はいけないが。


 テレビCMなどで有名な「家庭教師のトライ」などを展開する教育関連会社トライグループを、イギリスの投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズが買収する方向で最終的な調整に入ったことが分かったのだそうな。トライグループは非上場企業なので、創業者一族から株を購入する模様。

 何気にヤバい話なんだけどな、これ。ヤバさがわかりにくければ、この投資ファンドがイギリスの会社ではなく、もし中国や北朝鮮の会社だったらどうなるかを考えてみるといい。子供の教育市場に外国勢力が参入するのを放置するのは、あまり褒められた事ではないと思う。日本の未来の首根っこを外国に握らせる行為なのだから。


 昨日書いた立憲民主党の生方衆議院議員は、党の千葉県連代表を辞任した模様。まあ、それで終わりではないだろうが。当たり前だ、そんなもの。


 いまアメリカのスーパーヒーローは世代交代しているそうで、スーパーマンは、クラーク・ケントとロイス・レインの間に生まれた子供が新世代のスーパーマンをやっているらしい。で、その新スーパーマンはバイセクシャルなのだという。11日にDCコミックが発表した。

 まあ、これはいいのではないか。クラーク・ケントをいきなりバイセクシャルに変更したとかいうのなら噴飯物だが、新世代のヒーローに現代を象徴する個性があっても問題はなかろう。

 ただな、人間って性別だけではないのだ。あらゆる性別のスーパーヒーローが登場したら、今度は心身に障害を持ったヒーローが求められるかも知れない。先般、NHKが「超速パラヒーロー ガンディーン」を放送したが、これが「車椅子の人だけズルい」みたいな話になってくると、途端にややこしくなる。

 障害の種類も様々だからな、ありとあらゆる障害をスーパーヒーローでカバーするのはたぶん無理だぞ。しかも、そのヒーローたちは心身に障害を持ちながら、同時に様々な人種で様々な性別でなくては差別だと言われるのだ。何と面倒臭い。

 ヒーローの人種も性別も障害や病気も、様々であっていいとは思うのだが、「あっていい」と「でなければならない」の間には、深い大きな谷がある。もしかしたらそう遠くない将来、特殊能力をもった超人が悪者をやっつけるというパターンの創作物は、事実上作れなくなってしまうのではという危機感を、いま虫けらは覚えている。

 いまはまだ、スーパーマンがバイセクシャルというだけで褒められる雰囲気だが、いずれ「なぜトランスジェンダーじゃないんだ」「別にレズビアンでもいいんじゃないか」みたいな声が出て来るのは火を見るより明らかであろう。しかし「ありとあらゆる性別のベースには男女という2つの性があるのだから、あらゆる性別を代表して男女だけが物語に登場します」というのは通じない時代になりつつあるのだ。

 人間の注意力は完璧ではない。あらゆる性別に均等に気を配り、同時に物語の隅々にまで注意してすべての性に平等に出番を与えるなんて、とんでもない超天才でもなければなし得ない。世界のほとんど大半の創作者には不可能だろう。消費者側の理想の押しつけによって創作文化が滅びてしまうような未来は、来て欲しくないものなのだが。


 本日はこんなところで。ミステリーは何とか11万文字を超えた。だがあと1万文字足りない。これ以上どうすりゃいいんだろう。大変に難しいのだが、でも何とかしなきゃな。とにかく今日も頑張るとしよう。

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