第709話 2021/9/22 リーマン・ショックとか

 本日は4時半起き。暑い。さて、この感覚をどう表現したらいいのだろうな。とにかく、応募したーっ! 第42回横溝正史ミステリ&ホラー大賞に昨夜応募完了。長い長い戦いが終わった。はああああ、疲れた。疲れ果てた。もうしばらくは頭を絞りたくない。当分は楽をしよう。

 もちろん、まだ推敲すれば修正箇所は出て来るのだろうけど、キリがないからな。今度推敲するのはネットに上げるときだろうか。できれば何とか上げなくても済むよう、かすって欲しいんだけどなあ。

 大賞をくれとは言わない。大賞の賞金が500万円なのだが、さすがにここには手は届かないだろう。もちろん、賞はやらんが500万円だけくれるって言うなら何の文句もない。しかし、たぶんそれは無理だ。

 現実的なところを見れば、奨励賞が賞金20万円なのだ。この辺にひっかかってくれないものだろうか。20万円。借金の返済に全部消えるけどな。でも欲しいなあ。

 もうこの期に及んでは頑張るもへったくれもないので、後は幸運が転がり込んで来るのを祈るしかない。そういう意味では宝くじみたいなモノだ。宝くじは買わなきゃ当たらないのと同様、小説は書いて応募しなきゃ幸運は来ない。ラッキーのやって来る土台は作った。土台だけで終わらにゃ良いが。


 住宅事情というのは地域によっても国によっても変わるものだ。情報化社会のおかげで日本人が自分たちの住居がウサギ小屋だと知ったのは1970年代らしい。まあ当時は公団住宅、つまりは団地が一般庶民の夢のマイホームだったからな。海外との落差を知った当時の人々が愕然としたのは無理もない。

 よく日本と対比されるのはアメリカの住宅である。アメリカは土地が広くて家がデカい。集合住宅でさえ日本の団地とは雲泥の差だ。もっとも、広い家に住むのは金がかかる。単位面積当たりで日本に比べて割安であるアメリカの住宅であっても、絶対的な価格が日本より安いなどという事はない。虫けらはいまのボロ家を200万円で購入したが、おそらくアメリカには中古であっても200万円の住居は売っていないのではないか。デカい家は当然高いのだ。

 なので都市部のアパートなどを若者が借りる場合には、ルームシェアが当たり前となる。しかし、世の中に暮らしているのは独身の若者だけではない。家族持ちの人々はアパートにルームシェアなどできるはずもなく、ボロでもいいから家を買うしかない。しかしその家は、デカい家しかないのだ。だから当然ボロでも高い。低収入であったり、社会的信用度が低い人々は、家を諦めてホームレスになるしかない、そんな時代があった。

 そこに商機を見出したのが、いわゆるサブプライムローンである。通常ならローンの組めないような低収入、低信用の人々に高い金利でローンを組ませる金融商品だ。どうにかして家を手に入れたい人々にとっては救世主に見えたかも知れない。しかし冷静に考えてみれば、ローンの審査に通らないような人々に借金をさせるのだ。あまりマトモな商売ではないようにも見える。

 それでも、住宅価格が値上がりを続けていれば、さして問題は起きない。借金が支払えなくなれば住宅を売ればいいのだから。日本でも土地の値段が上がり続けたバブルの頃は、みんな借金など怖くも何ともなかったが、同じ構図がアメリカにもあったのだ。

 しかしバブルは当然弾ける。2006年頃からアメリカの住宅価格は下降線を辿り始め、サブプライムローンは焦げ付くようになった。そして2008年、サブプライムローンを大量に抱えた投資銀行リーマン・ブラザーズが負債総額6130億ドルで破綻し、世界同時株安が発生した。これがいわゆるリーマン・ショックである。当時日本の証券市場は42%も下落したそうだ。もっともこれでもまだマシな方で、ロシアは72%、中国の上海で65%、インドでも52%の暴落が起こったのだそうな。

 さて、そんなリーマン・ショックから何とか立ち直った――日本はまだ引きずっているような印象があるが――世界経済ではあるのだが、新たな問題が起こっている模様。中国の不動産開発大手、中国恒大集団が債務不履行に陥る寸前らしい。サブプライムローンは抱えていないのかも知れないが、資産運用で世界最大手のブラックロック、世界最大級のメガバンクHSBC、スイス最大の銀行UBSなど世界規模の金融機関が中国恒大集団の社債を大量に保有しているとのこと。

 中国恒大集団の負債は現在3050億ドル、リーマン・ショックと金額だけを比較すれば半分であり、マシなようにも見えるが、日本の年金機構もかなりの金額を投入しているという話がある。想定外の方向から我々の生活に大きな影響を与えないとも限らない状況だ。中国共産党政府、というより習近平国家主席がどう判断するかで世界規模の不景気になるかも知れない。勘弁してもらいたいところである。まったく。


 金融関連でもう1つ。金融庁はみずほフィナンシャルグループとみずほ銀行に対し、3度目の業務改善命令を出す方向で最終調整に入ったらしい。現時点で金融庁のみずほに対する検査はすでに6ヶ月に及んでいるそうだが、これをさらに延長して根本的な原因を究明し、経営責任を追及し、監督を強化し再発防止の徹底をはかりたいようだ。かなり本気っぽい。システム運営を事実上、直接管理するとの報道もある。

 まあ問題は、金融庁にそこまで専門的な知識と技術をもった人間がいるのかどうかである。外注に回したらまた中抜きで別の問題が出て来るだろうし、銀行のシステムを政府機関が運営するというのは異例中の異例。ノウハウもないだろうに、いったいどうするのだろう。壮大な実験になる気がする。


 みずほのトラブルはシステムエラーである、と言いつつ、ヒューマンエラーもあるかもね、みたいな曖昧な報告を上げているようなのだが、現代社会において深刻なのは、実際ヒューマンエラーの方かも知れない。システムエラーは理屈上直せるが、ヒューマンエラーは「起きないよう注意する」以外の対策が取れないからな。

 もちろん、チェック工程を増やしたり、チェックする担当者を増やしたりはできるのだが、その辺はいわゆる現場猫案件である。理屈通りに行くはずがない。

 さて、イギリスの国防省が管理していた、アフガニスタン国内にいまもいる通訳など協力者250人以上のメールアドレスが漏洩した。国防省から送ったメールに、全員のアドレスが表示されていたというから、おそらくはカーボン・コピー(CC)を使おうとして間違えたのではないか。極めて初歩的なヒューマンエラーである。

 しかし、これにより通訳のメールアドレスが、悪意ある第三者にバレた可能性もある。平和な国ならクオカード500円分で許されるかも知れないが、アフガニスタンではそうも行かない。人の命に関わるのだ。

 イギリス国防省はただちに謝罪し、通訳たちに警告を発した。メールアドレスの変更も推奨したという。この辺、後の対応はキッチリしているなとは思うのだが、そもそもの情報漏洩の間抜けさが印象悪い。何事もなければいいのだが。


 本日はこんなところで。あー、手持ち無沙汰。まだ頭の中は推敲モードなので、本を読んだり録画したビデオを見たりする気にならない。だから何かする時間はタップリあるのに、何をしていいかわからない状態。面倒臭いな。まあ、少しずつ変化すればいいか。今日は雨が降る予報。とりあえず閉じこもっておこう。

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