第678話 2021/8/22 カップケーキとか

 本日は11時起き。暑い。久々の30℃超え。暑い。いや、暑いんなら暑いで晴れ上がって真夏の太陽ギラギラとかなら諦めもつくのだが、曇天。はあ、気分がイマイチ低調なまま上昇しない。頭はガス欠だし、何ともかんとも。


 虫けらは一人暮らしのオッサンなので、食事は自炊である。まあ自炊って言っても飯は炊飯器が炊いてくれるし、麺類なら茹でるだけだし、おかずはフライパンで焼く以外の調理は放棄しているし、基本的に手間も時間も、なるべく金もかからないようにしている。貧乏人なので仕方ない。

 こういう生活をしていると縁遠くなる食べ物もある。まずは手間のかかる煮物系。冬になればおでんは作るものの、それ以外の、たとえばカレーや肉じゃがなどは滅多に作らない。食い物を作るだけでそんな時間を取られるなど我慢ができないのだ。カレーならレトルトで食えるしな。

 そして一番食わなくなるのはお菓子系。といってもスナック菓子なら買ってくるだけだから金に余裕さえあれば食べられるのだが、いわゆる手作り系の菓子類はまったく食べない。昔はホームベーカリーとか持ってた時代もあったので、本来的には余裕さえあれば作る事それ自体は決して嫌いではなかったはずなのに、いまとなっては面倒臭い。そもそも菓子系の材料はみんな高いしな。

 もちろん「趣味」として考えれば、比較的安く済むジャンルではあると思う。だが日常的に生活の中に取り入れるには金も時間もかかりすぎる。洋菓子も和菓子もコンビニで買ってくれば済む話だ。その方が安いし美味い。

 ただクッキーにしろパウンドケーキにしろカップケーキにしろ、作るのが楽しいという気持ちは理解できる。理解はできるのだが。

 2018年の7月、カナダのニューブランズウィック州にある軍のゲージタウン基地で、実弾演習中に砲兵の女が同僚らに自作のカップケーキを配った。実弾演習中にお菓子を配れるというのは、ちょっとした驚きである。カナダ軍はえらい自由なのだな。

 ところがこのカップケーキを食べた同僚らは酩酊や混乱を感じて、実弾演習を実行するのに危険な状態になったという。実はこのカップケーキ、大麻入りだった。カナダでは現在、大麻は合法となっている。しかしこの時点では大麻解禁の3ヶ月前であり、すなわち所持も使用も非合法だったのだが、女は医療用大麻の処方箋を持っていたという。

 憲兵隊がカップケーキの包み紙を押収して調べたところ大麻の反応が出たため女を逮捕、結果として女には今月18日、同僚に同意なく有害物質を投与した行為など計9件の罪で有罪判決が下された。最高で禁錮5年の刑が科される可能性があるのだそうな。まあ実弾演習中のタイミングを狙って大麻の入ったカップケーキを食わせたのだから、殺人未遂でもおかしくない気がするが、そこまでの意思はなかったという判断なのかも知れない。

 検察は部隊内部のいさかいが原因であった可能性を指摘しているとの事。何というか、背景は詳しく報じられていないので迂闊な判断はできないのだが、昔から食い物に毒物や薬物を混ぜるのって、あまり成功している印象はない。

 元ウクライナ大統領のユシチェンコ氏が食事にダイオキシンを混入されてエラい事にはなったが、結果としては暗殺は未遂に終わっている。このようにロシア絡みだと毒殺未遂はちょくちょく起きているのだが、大成功したケースはさほど多くない。

 殺害目的で毒物を用いたのか現時点ではまだ100%確定した訳ではないものの、もし仮にそうなら和歌山のヒ素カレー事件くらいなのではないか、比較的最近で毒殺が成功した例と言えば。

 ともかく、食品に毒物薬物を混入させるのは、成功率の非常に低い未熟な犯行である。カップケーキを始めとする手作り系の菓子に対する風評被害も生むので、迷惑だからマジやめていただきたいところ。


 今日放送されたNHKの日曜討論で、西村経済再生担当大臣は、

「今回の緊急事態宣言では、新型コロナに慣れてきた面や、『自粛疲れ』が出てきている面があり、若い世代を中心に、活発に活動したいという意欲を背景に、なかなか人出が減らない非常に難しい局面だ」

「今ある法律の中で何ができるかさらに工夫していきたい。全国知事会から『まん延防止等重点措置を全国一律に出したらどうか』という新たな提案が出てきたので、そうしたことを踏まえ、国としての決意を示しながら、何としても感染を抑え込むための措置を検討したい」

「全力を挙げて、人流を5割減らし、医療提供体制を確保して命を守る枠組みを作りたい。同時に宣言の解除までには、政府の分科会の尾身会長らに議論をいただいているが、ワクチンを打った人などに対し何らかの形で制限を緩和できるような枠組みを考えていきたい」(以上NHK)

 などと述べた。

 読むのも面倒臭い、という声が聞こえてきそうな気がする。まあ実際たいした事は言ってないからな。こういう面倒臭い文字列を読むにはコツがある。真ん中を飛ばして、最初の方と最後の方だけを読むのだ。それでだいたいの雰囲気はわかる。

「今回の緊急事態宣言では……非常に難しい局面だ」

「今ある法律の中で……検討したい」

「全力を挙げて……考えていきたい」

 これでわかる通り、基本的に言い訳しかしていない。具体的にどうするという言葉はまったくない。わざわざ書いておいてこんな事を言うのもアレだが、まあほぼ読むに値しない言葉の羅列である。何とも情けない話。


 情けないと言えばアメリカ軍のアフガニスタン撤退であるが、ドタバタとした混乱は一向に解消される見通しが立たない。アフガニスタンから避難民などを乗せた米軍機はカタールの基地に飛び、そこで避難民を下ろす手はずになっていたらしいのだが、カタールの基地があっという間に避難民で満杯になってしまい、退避作戦に支障が出た模様。

 また、カブール空港はタリバンが押さえているため、安全上の脅威が発生する恐れがあるとして、アフガニスタン在留アメリカ国民に対し、カブール空港へ向かうのを避けるようアメリカ政府が勧告したという。でもその時点でカブール空港にいるアメリカ人はどうすればいいのだろうか。

 アメリカ政府は国民の退避を迅速に行うために、民間航空会社への協力を要請する可能性を視野に入れているという報道もある。おそらくはアメリカの事だから決死の覚悟で飛んでくれるパイロットはいるのだろうが、どの空港を使うのだ。カブール空港以外もタリバンが押さえていると思うのだが。

 トランプ前大統領はバイデン大統領に対し、「アメリカ国民を退避させる前に軍を撤退させるとか馬鹿か」的な批判をしている。トランプ氏にそれを言う資格があるのかどうかはかなり微妙なところではあるものの、まあ内容としては間違った事を言ってはいない。確かに順番はおかしい。

 バイデン大統領は「こんなに急速にタリバンがアフガン全土を掌握すると誰が想像しただろう」と言い訳をしているようだが、タリバンが国土の半分を掌握した時点で退避勧告を出すべきだったのではないか。あまりに楽観視し過ぎていたと思われても仕方ない。まあそう言う虫けらも、「タリバンが完全勝利するのは、早くて今月中かな」とか書いていたのではあるが。


 福岡県警は20日、福岡ソフトバンクホークスの本拠地「ペイペイドーム(元福岡ドーム)」内の選手ロッカールームから和田毅投手のグラブを盗んだとして、窃盗容疑でペイペイドームの清掃員である23歳の男を逮捕した。ペイペイドームでは7月以降、選手の私物が紛失する事件が多発しており、余罪もあると見られている。

 これどうするつもりだったんだろう。売るつもりだったのかな。でもネットで売ったりしたら一発で足がつくし、個人的なコレクションだったのだろうか。もちろん、だったら許されるという話でもないのだが、気持ち的にまったくこれっぽっちも理解できないかと言われると、そうでもない。

 野球ファンというのは面倒臭いもので、「俺はAというチームが嫌いだ。特にB選手なんて大嫌いだ」と公言しているヤツが、たまたまB選手と街中で出会って、そこで握手とかサインとかしてもらえた日には、「前から大ファンでした!」とか言ってしまう生き物なのである。

 言うまでもないが犯罪行為はやってはいけない。そんな事は当たり前過ぎる話である。しかし、ソフトバンクの和田投手のグラブか……正直、揺れる気持ちはわかってしまう怖さがある。


 本日はこんなところで。昨日はミステリーを1700文字ほど書けた。うん、まだダメだな。それでも文字数は7万文字を超えた。少しラストが見えてきている。もう少し、もう一踏ん張り頑張ろう。何とか。

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