第666話 2021/8/10 温暖化とか
本日は6時半起き。昨夜は久しぶりにエアコンを止めて寝られた。とは言え最低気温は26℃の熱帯夜だったようなのだが、扇風機だけでよく眠れた。感覚がおかしくなっているのだろうな。しかしまあ台風一過、今日は晴れ上がるようだし気温も上がるはずだ。またエアコンに頑張ってもらわなくては。
懐古趣味は若者に嫌われるが、それでも「昔は良かった」事が実際にない訳ではない。その1つが夏の暑さである。昔はいまほど暑くはなかった。これは過去を美化しているのではなく、気象庁のデータにも残っている。実際、猛暑日や熱帯夜など、虫けらが子供の頃は1シーズンで数回ある程度、冷夏と言われる年では夏の間ほとんど30℃を超えない事もあった。
しかしこの暑さ、この先年々厳しくなって行き、100年後には猛暑日の回数が15倍になる可能性もあるという。言うまでもなく地球温暖化のためである。地球温暖化についてはいまだに懐疑論が幅を利かせ、アメリカのトランプ前大統領を支持しているようなグループは学者の妄想だと決めつけている。
実際のところ、気候変動主義者が事実を捏造し、温暖化の危機をセンセーショナルに煽った事もある。地球温暖化を信じているのは科学者だけではないからな。そういう「余計な事」をする連中もいるのが現実ではある。ただし、だから地球温暖化が妄想であるとは言えない。極地の氷が溶け出し、海面上昇が始まっているのも事実だろう。
アフリカ最大の人口を誇るナイジェリアの、海に面した港湾都市ラゴスは毎年夏に洪水の被害を受けるのが恒例行事であるが、今年7月の水害は過去最大規模だったという。ラゴスの水害の原因については、「無計画な都市拡大」「貧弱な排水機能」に加えて「温暖化による海面上昇」が挙げられている。ラゴスは海抜2メートルくらいしかないらしく、僅かな水位の変化で簡単に水没するのだそうな。今世紀末には人が住めなくなる可能性が示唆されているらしい。当然、これはラゴスだけで起こる問題ではない。いずれもっとイロイロな地域で海面上昇が頭痛の種となって行くだろう。
国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は9日、第1作業部会の第6次評価報告書を公開した。この中でIPCCは、
「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。大気、海洋、雪氷圏及び生物圏において、広範囲かつ急速な変化が現れている」(BBC)
と断定した。
2015年の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において採択された、いわゆる「パリ協定」では、世界の平均気温の上昇を産業革命より以前の気温と比べて1.5℃以内に抑える事が努力目標として掲げられている。だが、いかなる可能性を考慮しても、この目標はもう達成不可能であるとIPCCは結論付けている。早ければ2030年にも突破する可能性がある。
2030年と言えば、ヨーロッパや中国がガソリン自動車を廃止してすべての新車を電気自動車など二酸化炭素を排出しないものにする目標として掲げられている、つまりここから温暖化対策が本格的に始まるという頃合いである。なのにそのときにはもう世界の平均気温は目標値を上回っているかも知れないのだ。
もし仮に世界各国がこれから懸命に、必死に、全力で温室効果ガス削減に注力し、2050年頃に世界全体の温室効果ガス排出量が「実質的にゼロ(ネットゼロ)」になるよう取り組んだとしても、2040年には気温上昇が1.5℃以上になる可能性は50%を超えている。
もちろん、それでも温室効果ガスの削減に意味がない訳ではない。報告書執筆者の1人、イギリスのオックスフォード大学のフリーデリケ・オットー博士はBBCに対し、
「温暖化のレベルを下げれば、事態が一気に悪化する分岐点に達してしまう可能性がかなり減らせる。破滅すると決まったわけではない」
と述べている。温暖化のスピードを緩める事は、世界各国の、そして我々の急務であろう。
……とは言え、だ。この暑さの中、それがたとえ火力発電所からの電気であろうとエアコンを使わない訳には行かないし、コンビニで缶やペットボトルの飲み物を買わねば熱中症や脱水症状で倒れてしまうかも知れない。我々の生活と化石燃料はもはや切っても切り離せない関係にある。減らしましょう、と言われてハイそうですかとは行かないのだ。
もちろんペットボトルの代わりに紙パックの飲料を買うとか、個人の心がけでできる温暖化防止策もない訳ではないが、その程度で現実的に気温上昇が抑えられるかと言えばNOであろう。やはり発電や工業といった大量に温室効果ガスを発生させる箇所にメスを入れるしかない。だがそれは国家の首を自分たちで絞める行為でもある。
森林や海に二酸化炭素を吸収させよう、という提案を見たり聞いたりした人も多いとは思うが、今回の報告書によれば、自然界の炭素吸収能力はすでに限界に達しつつあり、自然が吸収できる人間由来の二酸化炭素の割合は、2100年以降は減少するとAFPは報じている。
結局どう言いつくろったところで、自国民に対していまよりも格段に貧しく不便になっても、それでも地球温暖化を防ぐのだという悲壮な決意が求められるのは間違いない。果たしてどこの国が最初に動くだろうか。日本がその先陣を切る、というのはかなり難しいのだろうなあと思うところ。
東京オリンピックの終わったこのタイミングで、朝日新聞、読売新聞・NNNとJNNがそれぞれ世論調査を発表している。
◇ ◇ ◇
【内閣支持率】
朝日新聞……28%
読売新聞・NNN……35%
JNN……32.6%
【オリンピック開催について】
朝日新聞……開催したことはよかった 56%
読売新聞・NNN……開催してよかったと思う 64%
JNN……開催してよかった 25%・どちらかといえば開催してよかった 36%
【新型コロナウイルス関連の対応】
朝日新聞……評価する 23%・評価しない 66%
読売新聞・NNN……評価する 31%・評価しない 61%
JNN……評価する 29%・評価しない 62%
◇ ◇ ◇
もちろん各社数字は微妙に違う。質問の仕方やバイアスのかかり方、多少数字をいじったりしている可能性もないとは言えない。だがどれも言うほどの違いは見せていない。ほぼ同じ傾向であると考えても間違いなかろう。おそらく産経新聞あたりはまるで違う数字を持ってくるのだろうが、あそこは信用を失っているからな。当面は参考記録である。
とりあえず内閣支持率は軒並み過去最低だ。新型コロナに関しては、ワクチンの接種スピードが非常に速い事は評価されてしかるべきだとは思うのだが、いかんせん「中等症以下は自宅療養」のインパクトが強すぎた。東京オリンピックへの好感度も内閣支持率にはまったく寄与していない。管首相は、やると決めた事はとことんやり抜くタイプなのかも知れないが、やれない事が多過ぎる。おそらく総選挙までにボロボロになるだろう。イロイロと困った状況を呼び寄せているように思う次第。
少ないが本日はこんなところで。ネタがないので仕方ない。昨日はミステリーを3400文字、ファンタジーを200文字ほど書けた。かなり頑張った方だろう。ミステリーはもうすぐ5万文字だ。たぶん10万文字くらいで終われるはずだから、ここが折り返しになる。何とか頑張って行きたい。
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