第635話 2021/7/10 小ネタ集

 本日は12時起き。正午ピッタリに目が覚めた。まあ昨日はくたびれたしな。仕方ないっちゃ仕方ない。

 大雨は中国地方から九州に移り、いま鹿児島県に大雨特別警報が出されている。宮崎県と熊本県の特別警報は警報に変わった。梅雨は明ける気配すらないし、気分が沈み込む日々はあと少なくとも1週間は続きそうだ。

 そんなこんなで本日は小ネタ集。始まり始まり。


 アニメ「鬼滅の刃」などを制作したユーフォーテーブルの社長が脱税容疑で在宅起訴されたというニュースがあるが、これは昨年6月に東京国税局から告発を受けた件について起訴されたものであり、新しい事件を起こした訳ではない。虫けらも最初報道を目にしたとき「何度目だ?」と思ったが、そうではないのだ。別にユーフォーテーブルの社長が、脱税しなければ死ぬ病気にかかっているとかいう話でもない。告発と起訴にタイムラグがあっただけの事である。

 それならそうと報じる側もキチンと情報を出してもらいたいところなのだが、そうではないメディアも少なからず見受けられた。いちいちどこの社とは名指ししない。まあ、名指しなどせずとも適当にダーツでも投げて当たったメディアの報道内容を見れば、3回に1回くらいはそういうのが出て来るだろう。それが日本のメディアの実力と言えるのかも知れない。


 9日、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンの幹部は、訪問中のロシアで記者会見し、こう述べた。

「イスラム国(IS)がアフガンで活動しないよう、あらゆる措置を講じる。アフガンの85%がわれわれの支配下にあることを国際社会は最近、知っただろう」(ロイター)

 まあ数字は盛っているだろう。それはおそらく間違いない。ただザックリ言って、いまのアフガニスタンの「大半」がタリバンの影響下にあるのは嘘ではない。政府軍が駐留し政府のルールが通用している場所でも、それはその場所を「政府が守っているから」ではなく、単に「タリバンが攻撃していないから」というだけの理由で維持できている可能性がある。

 現時点でさえタリバンの多面攻撃にアフガニスタン政府は対応できていない。劣勢を挽回するためには軍事力を集結させタリバンの本拠地があるカンダハルを攻撃するくらいの事をしなくてはならないはずだが、それができないのは単に軍事力が足りない訳ではなく、おそらくは政府内部の権力闘争の影響だろう。アメリカを始めとするNATOの多国籍軍がすべていなくなれば、タリバンの攻勢はもっと激しくなる。どう考えても詰んでいる。

 可哀想な話なのだが、それをただ可哀想だと憐れんでいる場合ではない。日本もこれを他山の石とすべきだろう。いまの日本政府の中に軍事の知識を持つ者がどれだけいようか。いざというとき、隣国の軍事的な動きにあたふたと慌てふためくだけでは困るのだ。

 とは言え現状ウイルス相手の戦いでも統率が取れていないからなあ。軍隊を相手に回したときの対応に希望を持つのは難しい。何ともかんとも。


 EUの欧州議会は8日、来年に迫った北京冬期オリンピックに政府代表や外交官が招待されても、香港や新疆ウイグル自治区での人権侵害を中国政府が改善しない限り辞退するようEUや加盟国に求める決議を採択した。鼻息の荒い事であるが、この決議に法的拘束力はない。

 まあ政府要人は行かないかも知れないが、選手団はしれっと送るはずだ。日本はどうするのだろうな。アメリカの態度次第の面はあるとは言え、この状況で東京オリンピックを強行しておいて「北京はダメだな」とはさすがに言えまい。4年くらい時間差があるのなら「あのときとは状況が違う」と言えるかも知れないが、来年だぞ北京は。

 あくまでも虫けら個人の感覚で言わせてもらえば、中国で開催されるオリンピックなど毛の先程も見たいとは思わない。とてもじゃないが、選手が踏む地面の下に何が埋まっているのか知れたものではないからだ。そんな場所で日本人選手に笑顔を見せて欲しくはない。できる事ならボイコットしてほしいところ。

 だがボイコットなどできるはずはないのだよな。いま東京でオリンピックを開催するという事は、自動的に北京オリンピックにも参加すると表明するようなものだ。もちろん、「日本のオリンピックは良いオリンピック、中国のオリンピックは悪いオリンピック」てな態度を堂々と国際社会で取れるくらいの度胸が日本政府にあるのなら別だが。


「お客様は神様です」と三波春夫氏は言ったが、実際のところ客は神様ではない。人間は所詮どこまで行っても人間である。学校の先生も国会議員も病院の医者も、どこにも神様などいないのだ。困った事に。

 9日、兵庫県立西宮病院は医療事故を公表した。入院中だった80代の女性患者に抗不整脈薬を過量投与して死に至らしめたと。担当医師は透析患者には減薬投与しなければならないという薬の注意書きを読まずに薬を投与した模様。

 普段からその薬を使い慣れていて自信があったのか、それとも疲れていて注意書きを読む余裕すらなかったのか、本当のところはまだわからないが、とりあえず医者は神様ではない。その事は患者も意識しなくてはならないが、当の医者本人も心に留めておかねばなるまい。絶対確実など、この世にはないのだ。


 任天堂のファミコンは海外ではNESとして販売されていたが、そのNES用のゲームソフト「ゼルダの伝説(The Legend of Zelda)」の未開封品がアメリカでオークションにかけられ、9日ゲームソフト史上最高額の87万ドル(約9600万円)で落札されたのだそうだ。

 まあ日本ではない話だな。日本人はどうも文化に価値がある事が理解できないようで、海外から「これ凄いぞ」と指摘されるまでその値打ちを考えようとしない。漫画やアニメが Cool Japan だとか言い出したのもつい最近である。まさに現代の浮世絵と言える。何で自分たちの国に眠る価値を自分たちで探そうとしないのかね。

 いまアメリカの大リーグを席巻している大谷翔平選手もそうである。日本でプロ野球に入ったとき、「投手か打者かに絞れ」「野球を舐めているのか」といった声がどれだけ大きかったか。「アメリカだってそうじゃん」とか言い訳するヤツもいるだろうが、大谷選手は日本に出て来たのだ。そこに新しい可能性をみんなが感じても良かったはずであろう。保守的なのではない。自主性が欠落しているのだ。

 日本人の言う「日本は凄いんだぞ」は基本的に海外が認めた日本でしかない。海外が何と評価しようが「オレたちが凄いと思っているんだからこれは凄いんだ」と胸を張る文化が見当たらない。それどころか「これ凄いって言うヤツいるけど、海外じゃ馬鹿にされてるんだぞ」とか言い出す始末。呆れて物も言えない。

 日本の文化の凄さを日本人はもっと理解すべきである。もっと誇りに思うべきである。このままで行けば、いずれ文化も「やっすい中国製でいいや」となるだろう。それはこの国の終わりの始まりとなるに違いない。


 本日はこんなところで。外は明るい。梅雨の晴れ間か。しかし窓を開ければ蒸し暑いだけだからな、冷房の効いた部屋に閉じこもっていよう。

 昨日はミステリーを500文字くらいは書けたのかな。まあ前進はしている。何とか今日も頑張ろう。

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