第586話 2021/5/22 禅問答とか

 本日は12時起き。外は薄曇り。いや、晴れてきたかな。まあ明日はまた雨が降るのだが。とりあえず今日は気分の落ち込みもないかも知れない。たぶん明日はキツいだろうけど。


 仏教はインドで誕生したが、いくつものルートを通って世界に広まった。そのうちの1つが中国を経由するルートである。中国は当時の文明先進国であり、仏教もただ経由しただけではなかった。そこで独自の方向性を持ち発展したのだ。その後、仏教は日本へと到達する。つまり日本の仏教は基本的に中国仏教の系譜であり、インドの仏教をそのまま学んだ訳ではない。二次創作みたいなものかも知れない。

 中国で発展した仏教と言えば浄土教や密教、禅宗などがある。フィクションの中でよく見かけるのは密教か。日本では天台宗と真言宗だな。いわゆる魔法使い枠で登場するのがポピュラーな使い方であろう。マントラには確かに神秘的な印象があるが、まあぶっちゃけ言葉の羅列である。

 言葉というものに神秘性を見出すのは密教だけではない。ヘブライ語やルーン語にもそういう傾向は見られるし、エノク語なんてのもある。ヴォイニッチ手稿は創作であるという説が根強いが、もしそうならこれも言語に神秘性を見出した者の仕業かも知れない。

 一方同じ仏教の仲間でも神秘主義ではなく、論理で勝負しているのが禅宗である。日本には臨済宗と曹洞宗が伝わっている。トンチ話で有名な一休宗純は臨済宗だ。アニメの一休さんを見ていた人なら「そもさん( 作麼生)」「せっぱ(説破)」を覚えているだろう。これは問答の際のかけ声である。元は中国語らしい。

 本来的には修行僧が師に対し「そもさん」と問い、これに師が「せっぱ」と応じる。問う方は自分に考え付く限りの難問を提示し、師はこれに明解な答を返さねばならない。簡単に答えられるような問いを発するのは恥であるし、答えられないのも恥である。いかにも頭の良い連中のやりそうな事だ。これを禅問答と言うのだが、優秀な者同士の問答は話が高次すぎて普通の人間には理解できなくなる。ここから転じて意味のわからない言葉の応酬を禅問答と言ったりする訳だ。

 ピッツバーグ・パイレーツと言えばアメリカのメジャーリーグ球団であるが、ここでかつてクローザーとして活躍したフェリペ・バスケスという選手がいた。21日、ペンシルベニア州ウェストモーランド郡で開かれた陪審員裁判で、彼は子どもへの性的虐待10件、未成年者への違法な接触2件、法定上の性的暴行1件、未成年者への不正行為1件、そして16歳未満の子どもへの強制わいせつ行為1件の罪で有罪となった。見事なまでに典型的なロリコンである。

 今回の裁判で17歳の少女が証言台に立った。バスケス被告は26歳だった2017年――まだパイレーツで投げていた頃――に当時13歳だったこの少女と性交したとして、2019年9月に逮捕されたのだが、その際に調べに対しこう述べている。

「性交はしたものの、実際はしていない」(AFP)

 うーむ、禅問答か? 普通に考えれば、「した」か「していない」かの二者択一だと思うのだが、「したのにしていない」という第3の答を返されて、捜査関係者はさぞ困惑しただろう。

「したのにしていないとは、これいかに!」

 と問われて、一休さんなら何と答えるのだろうな。

「負けたのに負けず嫌いと言うが如し」

 とでも言うのだろうか。

 なお、このバスケス被告側は、少女は当時年齢を欺いており、被告は少女が成人女性であると思い込んで関係を結んだ、と主張しているようだ。13歳なのに? いくら何でもちょっと無理がないかと思う次第。


 三重県内で運航する三重交通の路線バスが終点の2つ手前で運航を勝手に中止していた事が発覚した件で、国土交通省中部運輸局は20日三重交通に対し、道路運送法に基づいて乗合バス1台を20日間の使用停止とする行政処分を行った。

 このバスは三重県南伊勢町から委託を受けて三重交通が運行する町営バスなのだが、3年間に渡り運航中止が行われていたという。この路線の利用者は地元高校の生徒が大半で、運行は学校のある日に限られていた。運輸局が監査を行ったところ、運転手は「スクールバスと思い込んでおり、過去3年間、生徒が全て降りると運行を終了していた」(読売新聞)と話したそうだ。

 スクールバスと間違えたという言い訳が本当かどうかはわからないが、3年間会社が気付かなかったという事は、実際に終点の2つ手前の停留所を過ぎたら利用者は誰もいなかったということなのではないか。今回発覚したのも利用者からのクレームなどではなく運航している伊勢営業所からの報告らしいから、実害はまったくなかった可能性がある。

 営業許可を与えている国交省としては立場上「実害がないならいいや」とは言えないのだろうが、何と言うか、時間通りに1分も違わず到着する東京の電車などとはまったく違った意味で「日本的な風景」という気がする。業務の改善はするべきだとは思うものの、あまり怒るのもどうか。少なくとも全国紙で報道されるような事件ではないのではないか。まあ、報じた読売新聞も「面白ニュース」扱いだったのかも知れないけれど。


 短いが、本日はこんなところで。ネタがない。「LGBTは種の保存に云々」というアホみたいな発言があったという話題はあったが、詳細がわからんしな。

 昨日は400文字くらい書けたのだろうか。まあゼロよりは随分マシだ。今日も何とか少しずつ頑張って行きたい。

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