第256話 2020/6/26 非核三原則とか

 本日は10時起き。暑い! 朝から暑い暑い。今日は雨の予報だったので、完全に油断していた。喉がカラッカラだし、肌着は汗でベタベタしているし、何とも最悪な気分。おまけに今日は午後から病院に行かねばならない。んあー、面倒臭い面倒臭い。でも薬がないと困るからな、仕方ない。はあ。


 一途、一本気、頑固一徹、真実一路、真面目一本槍などなど、一度こうと決めたらその道を迷わず邁進するというのが大好きで、これを美徳とする日本人であるが、それは反面、柔軟性の欠如としても現れる。一度決めた事を見直すとか作り直すとか、そういう作業を嫌悪するのだ。外的な圧力でどうしても変えざるを得ない状況に追い込まれても、根本を変えずに解釈を変更するなどといった小手先のテクニックで乗り切ろうとする。その典型的なものが憲法であり、非核三原則もそうである。

 核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずの三原則であるが、正直なところ、在日米軍は日本の基地に核兵器を持ち込んでいない、と信じている日本人がいったいどれだけ存在するだろう。アメリカ軍の立場になって考えればわかるが、核ミサイルを搭載した艦船や航空機が「日本に立ち寄るから」というだけの理由でいちいちアメリカ本土に核兵器を下ろしてから出発していたら、何かあったときにどう対応するというのだ。んなもの、搭載したままにしてあるに決まっているだろう。

 非核三原則など、とうの昔に形骸化した坊主の経文のような物である。後生大事に守りたい者もいるのだろうが、すでに何の意味もない。自分たちは変節していないとアピールしたい与党の政治家が持ち出す、あるいは与党の変節をクローズアップしたい野党の政治家が持ち出す、ただのキャッチコピーだ。

 そもそも変節の何が悪いと言うのか。状況に応じてイロイロなものを変えてきたのが人類の歴史である。変えない事を美徳としている方がおかしいのだ。そんな美意識は前時代的なものであり、いい加減捨て去らねばならない。

 25日、自民党の石破茂氏は党本部で記者団に対し、非核三原則の見直し議論を行うべきだとの認識を示した。時事通信の報道によれば「日本の核保有には反対の立場だが、米国の核兵器を日本に置いたり、核を搭載した原子力潜水艦の寄港を認めたりすることを念頭に置いている」とのこと。

 個人的には石破氏はもう終わった政治家という認識なのだが、この主張に関しては正しいと思う。だいたいアメリカの核の傘に守られている国が非核三原則って矛盾しているだろう。何としても核兵器を持ち込ませない事を国是とするなら、日米安保を解消して通常戦力で日本を守るくらいの事をしなければおかしい。

 もちろん、そんな事をすれば軍事大国化は避けられない。それは嫌だというのなら、アメリカの核の傘を受け入れるべきだし、それならば核搭載艦船や航空機も受け入れるべきだ。非核三原則は中途半端で自分勝手である。などと言うと「被爆国としての歴史が」とか感情論をぶつけてくる者もいるのだろうが、その辺は相手にする価値などあるまい。歴史を見つめる事は大事だが、歴史に縛られる意味などない。歴史は失敗を繰り返さないために学ぶべきものであって、人の一生を台無しにするために学ぶものではない。まあ台無しになる事に快感を感じるマゾヒスティックな人々もいるのだろうが。

 好むと好まざるとに関わらず、人は常に何かを見つめ直し、何かを変えながら生きて行くしかない。国だってそうだ。前例を踏襲するだけというのは、楽だが無責任である。変えねばならんものは、思い切って変えるべきだろう。議論の末に変えないという結果が出たのならともかく、議論すらしないのは手を抜いているとしか思えない。この国を、国民の頭の中をアップデートしてくれる政治家が出て来ないものだろうか。それはあまりにも他力本願に過ぎるのだろうか。はてさて。


 広島の原爆資料館は中学校の修学旅行で行ったのだが、イロイロとインパクトの強い場所だった。最近、展示内容を変更したという話題があったが、どんな感じなのだろうな。まあ虫けらに広島に行く用事が発生するとは思えないので、もう訪れる事もないのだろうけれど。

 ところで、原爆資料館は入館は無料らしい。ただし常設展示を見るためには「観覧料」を支払わねばならないそうだ。だがこの観覧料という言葉にクレームがついた。被爆者など市民から、「娯楽性を感じる」「残酷な惨状を目にする場にふさわしくない」(朝日新聞)と指摘があったらしい。

 まあ気持ち的にわからないではない。ではないのだけれど、娯楽は悪い事ではあるまい。もちろんケースバイケースであり、このケースには相応しくないという指摘なのだろうが、ちょっとモヤモヤする。

 広島市議会総務委員会は24日、この陳情を全会一致で採択した。ただし観覧料という言葉は変えずに、来館者向けの表記だけを変更するそうだ。こういうところが日本的と言うか、お役所的なのだな。変えるのなら全部変えてしまえば良いように思うのだが。どっちにしろ金も手間もかかるのだし。


 HUAWEIの孟晩舟CFO(最高財務責任者)がカナダで逮捕され、これに対する報復として、中国は観光で訪れていたカナダ人2人の身柄をスパイ罪で拘束したのだが、この2人と孟氏を交換してはどうかという元議員や外交官からの書簡に対し、トルドー首相は拒否を明言した。

 書簡は人質2人の家族からの要請で出された物で、孟氏のアメリカへの身柄引き渡しに関する裁判を停止してただちに釈放すれば、中国が2人を解放する蓋然性が高まるとの期待が書かれてあったらしい。しかしトルドー首相に曰く、

「書簡を提出したすぐれたカナダ国民を尊敬しているが、彼らとは意見が大きく異なる」

「中国であれ他の国であれ(カナダ)政府に政治的圧力をかけて思い通りのことをさせるには、少数のカナダ人を無作為に拘束しさえさえすればいいと中国に示すことになる」

「国外に居住したり、旅行したりする何百万人ものカナダ国民を危険にさらすことになる」

「政治的圧力や(外国政府による)無差別なカナダ国民の逮捕によって、わが国の司法制度の機能に影響を及ぼすことは認められない」(以上AFP)

 との事。正論であるな。ここで孟氏を釈放すれば「超法規的措置」でテロリストを解放したどっかの政府と同レベルである。そんな事はしてはいけない。個人的にトルドー首相にはあまり良い印象は持っていないが、当たり前の事を当たり前とできる点は素晴らしいリーダーであると思う。

 もちろん人情として、家族からの要請は理解できる。それは間違っていない。しかし国家の舵取りをする者が人情だけに溺れてはいけない。間違っているのは中国であり、それを正すべきは中国共産党であって、カナダ政府ではないのだから。


 本日はこんなところで。そんな訳で病院に行って来た。今日は空いていたので結構早く帰って来れた。毎回こうだと助かるのだが。

 昨日は1500文字ほど書けた。そろそろ終わらせる事を考えないとなあ。新しい作品のアイデアがちょこちょこ湧いている。アイデアが出るうちに書いてしまわないと、いずれ書けなくなるだろうし。頑張らないと。

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