第250話 2020/6/20 人生とか

 本日は10時起き。はあ、ため息ばかり出る。昨日はミステリーのあらすじを書いていたのだが、もう頭が疲れ切った。いや、わかるよ。賞の応募にあらすじが付いてなきゃ、大量の作品が応募されるのに、選ぶ方も選べないという理屈はわかるのだけれど、何か他に手はないものかねえ。1200~2000文字か。600文字くらい書いたところで、頭から煙が出そうになった。何とかしないとなあ。


 虫けらが創作という行為を意識し始めたのは中学生の頃だろう。平井和正氏や菊地秀行氏などの小説に触れ、ノートに鉛筆で小説を書き始めたのだが、じきにやめてしまった。あまりにも思い通りにならなかったからだ。当時は小説投稿サイトなどという物は、この世に存在していなかったし、誰かと比較する事もできなかった。ただ自分の内側で、どうしようもなく悶々としていた。

 高校に進んだ頃からは、漫画に活路を見出そうとする。友人と共に漫画を描き、それを出版社に持ち込んだ。客観的に見れば、どう考えてもただの無謀な行為だったのだが、それで何とかなるような気がしていたのだ。しかし何ともならなかった。そもそも虫けらは、絵という物に対する執着がない。上手くなりたいという気持ちが持てなかった。描いていれば勝手に上手くなるだろうと考えていたのだ。だが当然、それではだめだった。何事もなせないまま時間は過ぎ、やがて漫画も諦めることになる。

 その後は創作から離れ、長い時間を過ごす事になる。社会人になり、毎日働く事が当たり前になると、とても創作に意識を向ける事などできなかった。やがて体に異変を感じ、起き上がれなくなり、鬱病の診断を受けて無為な時間を過ごすようになっても、何かを作る事など思い至る事はなかった。

 その後は働いては動けなくなり、働いては動けなくなりを繰り返し、本当にこれはもう人生詰んだな、と思った時、いったい何が切っ掛けだったかは忘れてしまったのだが、自分の中にあるものを形に残したいな、と考えるようになった。

 最初に書いたのは、自分の経験を元にした小説である。ハッキリ言って、ゴミのような作品だった。文章は下手くそだし、何が面白いのか自分でもわからない。それでも、何とか10万字以上を書き、賞に――何の賞だったか忘れてしまった――応募した。もちろん何の反応もなかったのだが、自分の中で「面白いかどうか、文章が上手いかどうかを別にすれば、小説は書けるのだ」という自信が出来たように思う。それからはずっと、ほぼ毎日何かを書いている。

 こうやって見てみると、「創作と共に人生があった」という感じではない。「創作に人生を賭けている」とも言えない。おそらく創作をしていない時間の方が長いだろう。まあ、それはそれで悪い人生でもないようには思うのだが。

 18日、アメリカのフロリダ州マイアミで、91歳の男性が息を引き取った。死因は報じられていないが、老衰だったのではないか。幸せな老後だったのだろうか。しかし彼の人生の前半は、波乱万丈であったと言える。

 この男性、アントニオ・ベシアーナ氏はキューバ出身で、元々銀行の会計士だったが、その後CIAのスパイとなり、3度にわたってフィデル・カストロ氏を暗殺しようとした事で知られている。結果としてはすべて失敗したのだが、1959年から1979年の20年間、カストロ氏を狙い続けたのだ。AFPは彼の事を「カストロ氏暗殺に人生ささげたキューバ人元CIAスパイ」と報じている。

 まあ1つの目的のために20年の時間を費やしたのだから、人生を捧げたと言っても良いのかも知れない。それは羨ましい時間の使い方ではないにしろ、やはりロマンを感じてしまう。虫けらも人生を捧げられるくらい、創作にのめり込みたいものである。


 昨日から新型コロナウイルス接触確認アプリ『COCOA』(COVID-19 Contact-Confirming Application)の配信が開始され、利用可能となった。GoogleのPlayストアではCOCOAで検索すれば出て来るが、アクセスが集中しているようで、現段階ではインストールに物凄く時間がかかる模様。これをスマホに入れておけば、新型コロナ陽性者と接触した可能性があった場合、通知してくれる。

 ただ、同様のアプリは海外でも使われているものの、アメリカの調査では7割が使用しないと答えるなど、十分機能するだけの数がダウンロードされるかは不明である。セキュリティ面で信用がおけないと思う人も多いだろうしな。虫けらは外に出る機会がごく限られた生活をしているが、まあお守り代わりに入れておこうと思う。


 19日、日本とベトナムは、ビジネス関係者などに限定して、往来を再開させる事で合意した。来週25日から27日にかけて、日本のビジネスマン400人以上がベトナムを訪れる予定だという。

 PCR検査陰性が前提条件だそうだが、向こうに行ってから体調が急変して再検査したら陽性だった、みたいな話が出て来ない事を祈るばかり。


 今月9日の深夜0時20分頃、埼玉県で自転車を盗んだ男がいた。男は東京都在住だったのだが、飲酒した後で電車で帰宅しようとして寝過ごし、埼玉県に入るまで起きなかったのだ。時間帯的に戻る電車もなかったのだろう、徒歩で帰宅していたところ、道路沿いの民家に置いてあった自転車が目につき、それを盗んだ模様。しかし午前2時40分頃、埼玉県警の警官に呼び止められ、窃盗が発覚した。

 何とも迷惑な話ではあるが、ここまでなら新聞記事で報じられるような話でもない。ただ問題だったのが、この男が警視庁の巡査長だった事だ。白バイ隊員だというから、それなりに優秀な警官だったはずである。それがまあ、何ともみっともない。

 この巡査長は19日に依願退職したそうだが、もったいない話である。酒はしばらくやめておいた方が良いだろうな。


 ちょっと短いが、本日はこんなところで。

 昨日は『魔獣奉賛士』は手つかずである。今日からまた頑張らねば。それにしても体が重い。何とかならんもんかね。

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