第204話 2020/5/5 小ネタ集

 本日は10時起き。7時には目が覚めていたのだが、布団の引力がまるでブラックホール級で、もう吸い寄せられる吸い寄せられる。どうしても体を起こす事ができなかった。まあ仕方ない。

 そんな訳で遅い朝食を食いながらBS1を見ていたら、新型コロナウイルスの感染拡大によって起こった、武漢封鎖のドキュメンタリーを放送していた。面白いという言い方は不謹慎かも知れないが、興味深かった。登場する市民たちは懸命に困難を生き抜こうと頑張り、ときには不平不満を訴え、行政の不手際を指摘し、社会の理不尽に怒るのに、誰も中国共産党を非難しない。誰も、だ。

 まあいつものNHKであるとは言えるのだけれど、そういう前提で見ないと見過ごしてしまうほど絶妙な編集がしてあった。あれは職人芸だな。まるで中国共産党に検閲を受ける事が前提としてあるかのような構成だった。さすが天下の公共放送、優秀な人間を集めている。プロパガンダ番組はこう作るという見本のようだった。イロイロ勉強になると思った次第。

 さて本日は端午の節句、こどもの日。だけど相変わらずネタが見つからずに小ネタ集。始まり始まり。


 無理が通れば道理は引っ込むものである。アメリカのオクラホマ州スティルウォーター市では、例によって新型コロナウイルスの感染拡大により、4月30日に緊急事態宣言が出されている。その宣言には店舗やレストランなどに入店する際にマスクの着用を義務づける旨が盛り込まれていたのだが、それは翌日5月1日に撤回され、マスクは義務ではなく勧告とされた。

 何故そんな事になったのかと言えば、義務化を受けてマスクを着けていない客に着用を促そうとした店員が、暴力で脅迫されたり、暴言を浴びせられたり、銃火器を使うと脅されたりする事件が市内で続発したからだ。

 この辺はいかにもマッチョ思考な、THE USAという感じであるな。市の当局者はこう述べているそうだ。

「反対を唱える人の多くは、義務付けが憲法に違反するという誤った認識を持っており、その理屈に基づいて、マスク着用を強要することはできないと信じている。だがそうした考え方の裏付けとなる法律や判例は存在しない」

「そうした人たちが、自分の信じる権利を振りかざしながら他者を危険にさらしていることは、さらに嘆かわしい」

「それを拒んで暴力の脅しをかける者たちが自己に没頭するあまり、他者に対する単純な思いやりの気持ちを表すことができないのは残念であり、嘆かわしい」

 嘆かわしいの連発である。さぞや悔しかったのだろうと思う。そらまあ曲がりなりにも先進国で超大国だ。そこで暮らしている国民なのだから、決まり事くらいは理解できるだろうと思いたいわな。だが実際にはその中に猿が混ざっているのだという現実は、担当者の心を折るだろう。

 もしこのスティルウォーター市のような事例がアメリカ各地で起こっているのであれば、この国の新型コロナの問題が解決するのは、まだ随分と先の話となるだろう。それで喜ぶ人間は誰もいないと思うのだが。


 と、思ったら。アメリカのミシガン州では買い物客にマスク着用を促した警備員が銃で頭を撃たれて死亡している。ミシガン州では知事の行政命令で、買い物客のマスク着用が義務づけられていた。まったく救いようのない馬鹿がいるものである。


 さて新型コロナウイルスの感染であるが、ロシアでは3日、24時間で過去最高の1万633人の感染者が見つかり、感染者の総数は13万4687人、世界で7番目の規模となった。感染者の半数以上はモスクワ市民だという。

 まあ、それだけの数の検査をしているから見つかる訳だが。なので感染者総数が世界で何番目というのは、実際のところあまり意味はない。結局どの程度の死亡率に押さえ込めるかの問題だろう。ロシアの死者の総数は3日現在で1280人だそうだ。ちなみに1200万人のモスクワ市民のうち、約2%の約25万人に新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出ているとBBCは報じている。なおこれがモスクワ市民全員を検査した結果なのか、統計的な情報なのかは不明である。

 医療状況は極めて逼迫しているらしい。モスクワでは毎日1700人ほどが入院しており、さらに地方でも感染が拡大しているそうだ。これではモスクワに全国から医療関係者を動員する事も難しかろう。

 ただ不幸中の幸いと言って良いのか、ロシアはあの広大な国土に1億4000万人強の人口しかおらず、人口密度は極めて低い。ソーシャルディスタンシングという視点からは、対処しやすい国情ではないか。まあモスクワは大変だろうが、それ以外は比較的早く押さえ込めそうな気もしないではない。


 そのロシアではこの2週間のうちに3人の医師が病院の窓から転落し、2人が死亡、1人が重体となっている、とCNNが報じている。3人が転落した病院はそれぞれ別の都市だが、新型コロナの治療を巡って上層部と衝突した点が共通しているようだ。

 ロシアでは政権批判をしていたジャーナリストがマンションから転落して死亡したりする事件がときどき起こる。関係ないと良いのだがな。


「謎の死」は別にロシアの専売特許ではない。アフリカの国ナイジェリアでは、この4月に多数の住民が病死し、埋葬されたのだが、これは新型コロナではなかったのかと疑惑が生じている。地元の保健当局は当初これらを「謎の死」と表現する一方、慢性疾患が原因との見方を示していた。

 慢性疾患があれば致死率が高くなるのは新型コロナ臭い。しかし保健当局はこれを新型コロナによる死とは認めず、公式の感染者数に含めなかったという。

 まあ、権力者はパニックを好まないからな。伝染病の感染者数は少なめに公表しておきたいという意向が働いてもおかしくはない。ただ、それが常に良い方に転ぶかどうかは定かではない。その辺は国によりけりではないかと思う次第。


 これももしかしたら新型コロナ関連の事件だろうか。4日、神奈川県横浜市金沢区の公園の砂場に、カッターの刃が多数散乱しているのを利用者が見つけ、交番に通報した。

 公園で遊ぶ子供たちが気に入らなかったのかも知れない。「俺が自粛で家に閉じこもっているのに、外でギャーギャー騒ぎやがって!」みたいな。だからってカッターの刃を砂場に撒くというのは、常軌を逸しているとしか言いようがない。まあ、この手のキチガイは、たいてい近所でも有名だったりする。そのうち見つかるだろう。


 本日はこんなところで。今日の夕食はピザにした。結局ピザを買ってしまった。迷いに迷った挙げ句ではあるが。まあ、明日死ぬかも知れないしな。思い残す事はない方が良いだろう。思い残す事のレベルが小っちゃすぎてイヤになるが。

 昨日は1000文字書けた。まあまあ調子が良かった。今日も引き続き頑張れると良いのだけれど。

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