第166話 2020/3/28 わざととか

 本日は8時半起き。まあまあ人並みの時間だろう。背中の具合は相変わらず。とにかく水を飲まないとな。最近、何かイロイロと考える事が多い。考えてばかりで創作に身が入らない。と言いつつボーッとしている時間も長いのだけれど。


 毎日どれだけ文章を書いていても、まず使わない文字というのはある。漢字では「わざと」と書くが、実際にそう書く機会はこれまでなかった。今後もないだろう。現代では開かなければ意味が通じない言葉の筆頭に挙がるかも知れない。他には夫々それぞれとかがそんな感じだろうか。

 故意に、わざわざ、といった意味を持つ「わざと」という言葉だが、好意的な行動に対して使うものではない。そこには相手の悪意を見て取っている。悪意を感じた方が己の憤懣を言葉に乗せたときに出て来るのが「わざと」である。

 しかし当然だが、悪意に基準がある訳ではない。このラインを超えたら「わざと」であり、超えなければ「わざと」ではないというような線引きは難しい。だから相手が「わざとではない」と主張した場合、その言葉は一考に値する。

 裁判でも故意の証明に多大な労力が払われる。「人を殺したけど殺意はなかった」と被告に主張されたら、検察側は客観的証拠を並べ立てて殺意を立証しなくてはならん訳だ。故意であったかどうかを機械的自動的に判断する事は、現代の技術では不可能である。

 さて25日、埼玉県警は東京都荒川区在住の36歳の男を住居侵入と殺人未遂の容疑で逮捕した。調べによるとこの自称会社員の男は、25日の午後5時半頃、埼玉県狭山市の女性のアパートの部屋に侵入したのだが、ベランダにハシゴをかけて、窓ガラスをぶち破って中に入ってきたというから凶悪である。女性の恐怖はいかばかりであったか。

 女性は当然逃げようとしたが、男は彼女を羽交い締めにし、さらに首を絞めた。しかし女性はかろうじて逃げ出し、アパートの大家の家に駆け込んで警察に通報した。男はその後交番に出頭し、逮捕されたという。

 その日のうちに男が逮捕されたのは、ある意味当然である。逃亡しなかった事もあるが、そもそも男とこの女性は元同僚だった。顔も名前も知っていたのである。そらすぐに解決するわな。ただ問題はここからだ。逮捕された男は警察の調べに対してこう答えたという。

「部屋に侵入したことは間違いない。首を絞めたのはわざとではない」(埼玉新聞)

 んんん? と思った方も多かろう。窓をぶち破って侵入はしたが、首を絞めたのはわざとではない? はあ? である。それが通じるなら「包丁で胸を刺したが殺意はなかった」も通じるのではないか。いやいやいや、さすがにそれはないだろう。

 想像するのは難しいが、あえてこの男の立場となって考えてみると、窓を破って部屋に侵入したのは『目的』があったからであり、その目的が達成されさえすれば首を絞めるつもりはなかった、という事なのかも知れない。もちろん女性の側とすれば、そんな目的など達成させてやらねばならん理由は毛の先程もない訳だが。

 いったい何がどう暴走すれば、他人の部屋に窓をぶち破って侵入しようなどと思うのかね。これも暖かくなったからだろうか。何とも傍迷惑な話。


 昨日、相模原障害者施設殺傷事件の植松聖被告の弁護人が控訴した。植松被告は従来より控訴しないと主張しており、この後控訴の取り下げが行われる可能性もある。さあ、どうなるのやら。


 虫けらはイギリスのボリス・ジョンソン首相が嫌いである。しかし全否定はしない。まあ普通の人はそう簡単に他人を全否定などしないものだと思うがな。

 昨日ジョンソン首相はTwitterで、自らが新型コロナウイルスに感染している事を発表した。今後は自主隔離し、ビデオ会議で政府の対応を指示して行くそうだ。この対応は正直なところ立派だと思う。国家のリーダーと呼ばれる人物はかくありたいものである。

 ただ、この件に対してイギリス国内では批判もあるそうだ。イギリスでは先般チャールズ皇太子も新型コロナウイルスに感染しているが、「国民は重い症状が出なければ検査してもらえないのに、上の連中はすぐ検査してもらえるのか」という声が上がっているという。しかし、それは仕方なくないか。

 国家を船に例えるなら、皇太子は外観の艤装であり、首相は船長であろう。艤装がボロボロになっていては船の格式が保てないし、船長が居なくなれば船はどこへ進んで良いのかわからなくなる。しかも皇太子であれ首相であれ、何十人も居る訳ではない。どちらも1人であり――無論、周囲にスタッフが居るにせよ――検査もすぐ終わる。非常時だからこそ、早急に手をつけられるところから手をつけて行くのは間違いではないはずだ。

 イギリスの政権内ではマット・ハンコック保健相も感染が判明し、自主隔離しているそうだ。これもいずれ世界中にとって他人事ではなくなるのだろう。ただジョンソン氏は55歳、ハンコック氏に至っては41歳と比較的若い。回復する蓋然性は高いのではないか。

 ちなみに日本の場合、安倍首相は65歳、まだギリギリ大丈夫かも知れないが、麻生大臣が79歳だからな。かなり危険である。アメリカのトランプ大統領も73歳、こちらもヤバい。でもペンス副大統領が60歳だから、万が一の事態でも何とかなるだろうか。何にせよ、新型コロナウイルスは国会議員だからといって避けて通ってはくれない。どなたもこの騒動が終わるまで無事で乗り切ってもらいたいものである。


 ペルーで足止めを食らっていた日本人観光客たちは、民間のチャーター機でメキシコシティーにまで移動し、そこから各自が航空機を手配して日本に帰国するという手はずになっているそうだ。と、NHKの報道があったのが26日で、虫けらは「ふーん」と思っただけだったのだが、昨日の産経新聞の報道によると、現地時間の28日に駐ペルーの台北経済文化事務所(大使館に相当)が手配する民間チャーター機で約25人、29日に民間旅行会社が手配するチャーター機で約90人が出国する見通しなのだそうだ。

 つまり最初の25人は台湾が手配してくれたチャーター機に乗るという事である。もしかしたら台湾の観光客も現地にいて、彼らを帰国させるためのチャーター機の空いた席に日本人も乗せてもらう、という事なのだろうか。だとしたら、何か非常に申し訳ない気がする。顔を隠したくなる気分。何で虫けらがこんな思いをせにゃならんのか。はてさて。


 本日はこんなところで。一日に何度も何度もトイレに行くのは、正直面倒臭いのだが、まあ仕方ない。石が出るまでだ。

 昨日も1000文字も書けていない。もうアイデアが浮かばないのだろうか。どうしたものかなあ。ええい、何とも腹立たしい。もうちょっと頑張ってくれねば困る。とにかく自分のケツを蹴り上げよう。何とかしないとな。

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