第128話 2020/2/18 進歩と進化とか

 本日は10時起き。昨日の反動か。正直もう何もしたくないのだが、そういう訳にも行かず、とりあえずレシートの整理だけした。電卓持って計算するのは、また明日以降にしよう。はあ、確定申告面倒臭い。


 進歩と進化は同じような意味の言葉として扱われる事があるが、これは正しくない。進歩とは望ましい方向に前進することを言う。対義語は退歩であり、望ましい方向とは逆行する事を言う。二つの言葉は正反対のベクトルを示し、互いの意味を含まない。

 対して進化とは何か。これは適切な方向に変化する事である。対義語は退化であるが、これは適切ではない方向に変化する事、ではない。一度進化的に発達した物が縮小する事を言う。蛇の足などがこれに当たるが、蛇が足を失ったのはそれがより生存に適していたからだ。つまりこの退化は進化の一環であり、すなわち進化とは常に退化を内包している言葉なのだ。

 進歩したり進化したりするのは生物だけではない。我々の周囲にある物の製造技術も進歩し進化する。だがそれはときに退歩したり退化したりもする。日本刀などが典型的な例だろう。

 いまは刀剣ブームでいろいろな銘刀に焦点が当たる事があるが、そのほとんどは室町・戦国時代以前の作である。和泉守兼定のように江戸時代まで銘刀を打ち続けた例もあるが、戦国時代に数打物、いわゆる大量生産品の日本刀が国内を席巻し、高価で高品質なブランド刀の大半は存続できなくなってしまった。

 現代でも日本刀を打つ刀匠は居るものの、いまの時代に打たれた日本刀が数百年後に銘刀として名声を勝ち得るかと言われると、はなはだ疑問と言える。いまの分析技術なら、過去の銘刀と同じ組成、同じ固さ、同じ切れ味の日本刀を作ることは可能かも知れないが、それは単なる模造品である。オリジナルの銘刀を作る技術は、一度退歩したと考えた方が良いのではないか。まあ、社会から実用を求められていない物が進歩するはずはないのだけれど。

 さてアメリカのデューク大学の生物医学工学者らが、科学誌「プロスワン」に発表した論文によると、第一次世界大戦中に使われた各国のヘルメットと、現在アメリカ陸空軍が採用している進化型戦闘ヘルメットとを比較する実験を行ったところ、頭上での爆発の衝撃に対する防御力が最も高かったのは第一次大戦でフランス軍が使ったヘルメット『アドリアン』であったという。どうやら頭頂部の尖ったそのデザインによる効果が大きい模様。

 ただし、忘れてはならないのは、現代のヘルメットは頭上の爆発の衝撃だけを防御するために被られている訳ではない。様々な方向からの多種多様な攻撃から身を守るためのヘルメットである。その実力は総合的に判断されるべきで、今回の比較実験だけを根拠に現代のヘルメットは退歩していると断定されてはならない。

 実際、論文の著者もこう述べている。

「今日われわれが持つあらゆる現代的な素材や製造能力をもってすれば、現在または100年前のものよりも衝撃波に対する防御力が高くなるよう、ヘルメットのデザインを改良できるはずだ」(AFP)

 もっともな見解であると思う。デザインで解決できる事なら、取り組んだ方が良いだろう。ただし退化もまた進化の一環である。部分的に過去の物より劣っている事が総合力で上回るために必要である場合もあるかも知れない。進歩も進化も一筋縄では行かない物だと思うところ。


 ドイツの車と言うと、高級車メーカーが思い浮かぶが、大衆車メーカーだってある。その代表は言わずと知れたフォルクスワーゲン(VW)だ。しかしVWが巨大過ぎて、他にはないかのようなイメージがなくもない。そんな存在感の薄い自動車メーカーの一つがオペルである。

 そのオペルが、来年2021年より日本市場に再参入するそうだ。日本市場から撤退していた事すら知らなかった。かつてオペルはヤナセが販売とメンテナンスを請け負っていたのだが、今回は独自に販売チャンネルを作るらしい。また新しいオペルの販売店では、いま日本国内にあるオペルの車のメンテナンスは受け付けないそうだ。

 まあ正直オペルには、VWやトヨタ、ホンダといった他のライバル社と同等の品質が望めるようなイメージがない。いまはプジョーグループの傘下企業らしいが、ブランドイメージで言ってもプジョーやシトロエンの方が上だろう。なぜオペルが単独で日本市場に参入しようとするのかよくわからない。またまったく話題にならないまま撤退する事になるのではないか。


 アメリカの民主党大統領選挙候補選び(何か良い名前がないのか)では、サンダース上院議員が全国支持率27%でトップに立ったらしい。バイデン前副大統領はかなり離れた15%で2位、3位にはウォーレン上院議員と並んでブルームバーグ前ニューヨーク市長が14%にまで浮上しているのだそうな。しかしどうだろう、もう決まりだろうか。

 トランプ氏対サンダース氏か。アメリカにも左翼アレルギーはあるだろうし、結局トランプ氏が勝つような気がする。て言うか、この戦いならトランプ氏に勝ってもらわないと日本は困るのではないか。社会主義者がアメリカ大統領になった場合、どう付き合って良いのやらわからんだろう。トランプ氏は嫌いだが、そう思えてならない。


 本日はこんなところで。最近体調が不安でたまらない。しかし病院に行くのも面倒臭い。さてどうしたものか。まあ、面倒臭いとか言っていられるうちは大丈夫な気もするが。

 昨日は1300文字ほど。もうちょっと頑張りたかったが、まあ仕方ない。今日は頑張ろう。

 ミステリーには話の根幹に関わる重大な欠点を発見した。これを直せば文字数も増えるだろう。さあ、こちらも頑張るとしよう。

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